子どもの魚の目はどう処置する?治療方法と再発防止
大人に限った症状と思いがちな「魚の目」ですが、実は子どもにもできることがあるのです。しかし魚の目かどうかをママが正確に見分けることは難しく、間違った処置をすることで悪化してしまうこともあります。今回はそんな魚の目について、治療方法や再発防止などご紹介したいと思います。
増加傾向にある子どもの魚の目について
魚の目の特徴と症状とは
でき始めは痛みがほとんどなく、子どもが自ら発見することはあまりないでしょう。痛みが出だしてから、初めて魚の目の存在に気が付いたなんてこともあるかもしれません。
魚の目は見た目が「さかなのめ」に似ていることから「魚の目」と呼ばれるようになったそうです。正式名は「鶏眼(けいがん)」と呼びます。症状がよく似ている「タコ」ですが、タコは魚の目のように芯がなく、痛みがあまりないという違いがあります。
頻繁なスポーツや偏った歩き方は要注意
特に子どもは「正しい歩き方」をしていないことがあります。足を上げずに、足裏全体を地面にペタペタ着けて歩く「ペタペタ歩き」をしていませんか?この歩き方は、足指や足裏の形が本来持っている機能を使わないため、これらの機能が衰えてしまいます。ひどくなると「開張足」という足の変形を引き起こし、魚の目の原因となります。
また足の指が地面につかず「浮指」の歩き方も、体重が偏り魚の目が発生する可能性を高めます。
魚の目と間違えやすい感染症
感染ルートは、小さな傷などにウイルスが侵入することです。ウイルス性感染症によるイボは、例えばミルメシアという痛みをともなうタイプのものや、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)という、放っておくとどんどん広がっていってしまうものなど数多くあります。
ウイルス性のため免疫力が弱っていたり、傷口があったりすると人から人へとうつるものです。魚の目と思っていたものが、実はウイルス性のイボだったということもあります。気になるときはむやみに触らず、皮膚科へ相談に行きましょう。
病院の治療方法と自宅のケア方法
病院で行う治療方法の種類
病院での治療法はいくつかあります。軽度の魚の目の場合、多くが張り薬のスピール膏(サリチル酸)を数日貼り柔らかくしてから、削り取っていくという方法です。この治療は、複数回繰り返し行う場合があります。深く芯が伸びている魚の目のときは、局所麻酔を利用してメスで切開し、芯を取り除く場合もあるようです。
魚の目の周りの皮膚が、赤く炎症を起こしてしまっている場合などは、魚の目の芯だけにレーザーを当て、取り除いていく治療もあります。レーザー治療の場合、保険適用外で治療費が高くなることもあるようなので、事前に確認しましょう。またウイルス性のイボの治療と同様に、液体窒素を使って魚の目を凍らせて壊死させる方法も行われることがあるようです。
自宅でできるケア方法
まず足を、お風呂でしっかり温めましょう。その上で足裏、足指をマッサージするように洗います。そうすることで血行もよくなり、お風呂で柔らかくなった角質を少しずつ取り除くことができます。お風呂上りには、保湿クリームを塗ってしっかり保護しましょう。こうすることで皮膚の状態が、徐々に改善されることが期待できます。
ドラッグストアなどでは、魚の目用の貼り薬が市販されています。しかし自己判断による子どものへの使用は、避けたほうがよいでしょう。子どもは皮膚が弱いため、薬により周囲の健康な皮膚まで剥がしてしまう可能性があります。
また先に述べたように、ウイルス性のイボだった場合は、間違って魚の目の市販薬を使用することで症状を悪化させてしまいます。子どもが気になって爪でひっかくこともあるので、触らないように伝えましょう。お風呂ケアしても改善されない場合は、皮膚科を受診してください。