幼児期の学習は将来への基礎。自ら学習する子どもに育てる方法
小さいころには文字や数字の覚えが早かったけれど、大きくなったらあまり伸びなかったという話を聞くことがありますよね。子どもが将来に伸びるように育てるにはどうしたらいいのでしょうか?そのために大切なこと、また幼児期の段階ではわかりにくい学習障害についてや子どもへの対処法についてご紹介します。
幼児期の学習で大切なことを知っておこう
ママパパの愛情の安心感が学習の基本
例えば、子どもが電車好きなら、一緒に電車を見に行ったり、図鑑を見たりするのもよいでしょう。ママやパパが興味に寄り添い応援してくれる姿勢は子どもの安心感になり、安心できる基地があると学ぼうとする意欲が生まれます。
また、忙しい中でも子どもを思いやった生活習慣を続けることも愛情の一つです。生活リズムが整わない子どもは、心身の健康面が心配されるだけでなく意欲も低下しがちになります。
子どもを褒めて好奇心や意欲を高める
今まではできなかったおもちゃの片付けができたときは「片付けを頑張って偉かったね!」などと褒められますね。たとえきれいに片付いていなくても最初は目をつぶりましょう。
そして、だんだんときれいに片付けることにチャレンジするというように少しずつステップアップすると、子どもは「自分はできる」という気持ちを失わず意欲を高め、何事にも前向きな好奇心を持って臨めるようになりますよ。
幼児期の運動のできた感が学習につながる
それは楽器や絵などでも同じですが、幼児期には特に体を動かして得られた達成感が自信につながりやすいといわれます。そして自信がその後の学習意欲に結びつくのです。
また、子どもがたくさん体を動かす遊びをすると性格や心によい影響を与え、それが人間関係にも積極的になれる土台となります。学校でよい人間関係ができれば学習にも集中して取り組みやすいですよね。
縄跳びで数をかぞえ、シーソーで天秤の理屈を自然と意識するなど、学校の勉強を幼いときに体感することで身近に感じることもあります。
生活習慣を見直して学習意欲を高めよう
朝起きたらおはようのあいさつから
朝はだらだらすることなく、顔を洗い、着替えるといった一連の流れが習慣になるまで練習しましょう。仕上げはするとしても、だんだんとママの手を借りなくてもできるように練習することは、学習の第一歩です。
生活習慣が身に着くと、のちに自分の身の回りを整頓し環境を整えることにつながります。小学校にあがっても時間割が自分で揃えられず宿題のプリントの管理ができないと、自分で学習ができませんよね。
子どもが自分でやるように促すのは最初は手間がかかるかもしれませんが、幼児期から少しずつやってみましょう。
幼児期の遊びや運動で学習の基礎力を作る
・認知能力
認知能力とは、知能が高く頭がよいということですが、運動する遊びは脳の多くの領域を使い、素早い動きや判断力、予測力を使うことで脳の運動制御機能や知的機能の発達を促します。
・創造力
遊びを自分たちで作りだしたり、既存の遊びを変化させたりする工夫は創造性を育みます。
・社会性
仲間のルールを守り、ときには忍耐しコミュニケーションを取ることで社会性がつきます。
学校での学習には、先生の話を聞くなどのルールを守り、我慢することや工夫する応用力も必要ですよね。さらに、体を使った成功体験により意欲が育てば、積極的に学習に取り組む基礎ができますよ。
幼児期に学習プリントを習慣づけする工夫
・子どもが好きなプリントを一緒に選ぶ
・枚数は子どもと相談する
・少し物足りない量で毎日続ける
・ポイント制にしてご褒美をもらえるなど励みになるものを作る
・できるだけ決まった時間にやる
最初は簡単なものを1ページでよいので毎日続けましょう。ご褒美につられて渋々やっていた子も無理なく続けるうちに、ちょっと難しくても頑張って制覇する喜びを知り、面白くなってくることもあります。
それには努力を褒めることも必要ですね。
楽しみながら続ける家庭学習のポイント
遊びの延長で学べるようにする
例えば、トランプは神経衰弱で記憶力のトレーニング、七並べで数字の順番を学ぶことができます。ほかにも、カルタは言葉の学習、パズルは形の学習につながります。絵本を1ページごとに交代で読み聞かせしていくのもよいでしょう。
そして、遊びを楽しんだ後は「今日はどんなことがわかるようになったかな?」と問いかけてみてください。最初は自分の言葉で説明することが難しいかもしれないので、ママが「今日は◯◯が上手にできたね」と声をかけてください。次第に、「◯◯ができるようになったよ」と自らの学びに気づけるようになりますよ。