叩いてくる2歳児に毎日イライラ!叩く理由から対応するポイントまで
イヤイヤが激しくなる2歳児は、かんしゃくを起こして物を投げたり激しく泣いたりするだけではなく、ママを叩くことがあります。叩かれるとイライラするだけではなく、「将来、暴力を振るう子になるのでは?」と不安になりますよね。今回は2歳児が人を叩く理由や叩いたときの対応ポイントなどを紹介します。
2歳児がママを叩いてくる理由とは
2歳児が叩くのは自己主張の一環
例えば、2歳ごろになると自分で靴を履きたいと主張することがあります。ところが、体が成長しきっていないためうまく履くことができず、見かねたママが靴を履かせてしまうとどうなるでしょうか。
子どもは「うまくできなかった」という悔しさと「自分でやりたかった」という気持ちを表現したいと感じます。
しかし、2歳の子どもは言葉も発達しきっていないため、気持ちをうまく言葉にすることができません。様々な感情が混ざってパニックになった結果、言葉ではなく「叩く」といった行動で自己主張することがあります。
ママへの甘えから叩いてしまう
2歳の子どもは幼いなりに、保育園などでは外の顔、家では内の顔を使い分けています。外で「イヤイヤ」をするのはなんとなく恥ずかしいと感じている子もいるようです。
しかし、自分の家やママがいる場所は「内」なので、自分のありのままを出すことができます。「自分のことを受け止めてもらえるだろう」という甘えがあるため、感情を爆発させるなど自由に振る舞えるということです。
ママを叩くのも「ママであれば自分を嫌わないだろう」という甘えがあるからです。叩くのはよくないことですが、ママに心を許している証ということができますね。
叩くなどのイヤイヤ行動は脳の成長
0歳や1歳ごろの子どもは「受け身」であるため、周囲の状況から子どもの欲求を予想することが可能です。
しかし、2歳ごろになると欲求が「自分でやりたい」などの感情に切り替わるため予想が難しくなります。さらに、この時期は衝動を抑える脳の機能が成長過程にあるため、自分の欲求を抑えることが困難です。
叩くなどのイヤイヤ行動は、感情が豊かになる時期と、欲求を抑える機能が成長する時期が重なることで起きます。脳が成長している証拠といえるでしょう。
2歳児が叩いてきた場合の対処法
まずは子どもの気持ちを受け止める
叩くのはよくないことなので「ダメ」と伝えるのは間違いではありませんが、叱るだけでは子どもが伝えたかったことが伝わらないままになります。
まずは、ママが代弁するなどの方法で子どもの気持ちを受け止めましょう。「自分でやりたかったんだね」「悔しかったんだね」などの言葉を聞いた子どもは、自分を理解してもらえたという安心感を得ることができます。
また、全身を使って暴れるように叩いたり蹴ったりするときは、怪我をしたり周りの人を傷つけたりする可能性があります。安全のためにも落ち着かせるためにも、全身を包むように抱きしめるとよいでしょう。
気持ちの表現方法を伝える
次に、叩く以外に自分の気持ちを表現する方法があるということを伝えます。「ママにお話があるときは叩くんじゃなくて、肩をトントンしてほしいな」など、具体的にどうすればよいかを提案するとよいですね。
また、ある程度考える力が身についている子どもであれば、「なぜ叩いたか」「どうすればよかったか」を一緒に考えてもよいでしょう。自分の行動を振り返ることでセルフコントロール力が身につきますよ。
子どもは「叩くのはよくないことだ」と理解しています。適切な方法を根気よく伝えることで、少しずつ「叩かない伝え方」を身につけていけるとよいですね。
子どもに効果的な対応を見つけよう
例えば、人に触られることが好きではない子どもであれば、パニックを起こしているときに抱きしめられるとさらにパニックを起こすかもしれません。危険な状況でないかぎり、自然に落ち着くまでは見守った方がよいでしょう。
何度言い聞かせても伝わらないというときは、思い切ってドライな対応に切り替えてみてはいかがでしょうか。ママの関心を引くために叩いている子どもには、淡々とした対応が効果的なことがあります。
また、「ですます口調で話すようにすると効果があった」というママもいます。色々な方法を試して子どもに効果的な対応法を見つけてくださいね。
人を叩く2歳児の対応で覚えておきたいこと
叱る場合の表現に注意する
しかし、言葉が感情的になると無意識に否定的・攻撃的な言葉を使いがちです。子どもの自己肯定感が下がってしまうだけではなく、心を閉ざす原因になるかもしれません。
また、激しく叱責したり、子どもを脅したりする口調は、子どもに強い不安と緊張を与えてしまいます。子どもは「とにかく逃げ出したい」という気持ちから「分かったフリ」をしてやり過ごすようになります。
「嫌なことがあったんだね。でも、叩くと痛いから言葉で伝えた方がいいね」など、共感しながら提案するとよいでしょう。また、よい行動をしたときは褒めることも大切です。