チャイルドシートの安全基準を理解しよう!マークの種類や選び方
6歳未満の子どもを車に乗せるとき、必ずチャイルドシートが必要なことをご存知ですか?取り付けてはいるけれど、子どもが乗ってくれない。そんなことも多いですね。でも、チャイルドシートは万が一のために高い安全基準を満たして作られています。適正に取り付けることで大切な子どもの命を守りましょう。
チャイルドシートの安全基準について
日本が決めた安全基準とマーク
赤ちゃんを車に乗せるときのルールをご存知ですか?日本では道路交通法により、6歳未満の子どもにはチャイルドシート着用が義務づけられています。マイカーをお持ちなら、赤ちゃんが生まれる前に準備が必要かもしれません。
6歳未満まで、年齢に合わせて色々なタイプや種類があり、価格もそれぞれです。でも、一つだけ共通のものがあります。それは国土交通省が定めた形式指定(認定)マークです。◯の中にEとかかれているので別名Eマークとよばれます。このマークは国の安全基準を満たしているという証です。
欧州米国が決めた安全基準とマーク
ヨーロッパにはECE/R44、アメリカにはFMVSS213という安全基準があります。これらは日本の基準と同等で、満たしていれば輸入・販売は認められていました。
しかし、事故で亡くなる子どもを減らしたい、取り付けを簡単にしたいという目的から、2006年10月チャイルドシートの安全基準が見直されました。そこで日本よりも進んだヨーロッパの安全規格「ECE/R44」を統一規格と決め、それを国土交通省が定めた形式指定(認定)マークとして、国内での販売の基準に定めました。
2012年7月以前のシートは販売禁止
ECR/R44のマークがあるか、購入する際は必ず確認してください。また、2012年以前に購入したものは、現在の安全基準を満たしていないということになりますが、使っていても罰せられるということはありません。以前のものでも、きちんと装着していれば以前の安全基準は満たしているということです。
警視庁の報告では、チャイルドシートの使用率は約6割で5歳以上の使用率は5割をきっています。また国土交通省では、チャイルドシート未使用者の死亡重傷率は使用者の約2.1倍と報告しています。安全基準が高められ、その重要性が再認識されています。
チャイルドシートの安全基準のポイント
販売業者は三つのポイントを重視
チャイルドシートの販売業者は、安全性、操作性、そして赤ちゃんの快適性を重視しています。
安全性はもちろん安全基準を満たしているものです。操作性とは、チャイルドシートの固定する操作から、回転、リクライニングなどの操作もふくまれています。簡単で安全に操作できることがなによりですね。
そして赤ちゃんが快適に過ごせることもとても大事なことです。赤ちゃんが泣いていると運転者の注意がそがれ、安全な運転に支障が出ることがあります。チャイルドシートの選び方で避けられるものなら避けたいですよね。
車種に適合しているかも確認
検索サイトで「車種別適合表」を調べると所有する車のメーカー、車種名、型式・年式・形状(定員)を入力するだけで簡単に調べられるサイトがあります。型式・年式・形状(定員)は車検証で確認してください。
たとえば、前進方向に対して横向きの座席や後ろ向きの座席にはチャイルドシートを取り付けることはできませんし、商業車(バン)などの座席にも取り付けられません。シートベルトも三点式のものでなければならないし、フロントエアバックの座席にもつけることができません。どの座席に取り付けるかも検討してくださいね。
チャイルドシートアセスメントも参考に
市販のチャイルドシートについて、前面衝突試験と使用性評価試験を行います。前面衝突試験とは時速55kmでの前面衝突時のダミー人形の頭部、胸部に与える影響を評価するものです。2003年からは腹部圧迫の程度についても評価しています。使用性評価試験とは、「本体表示」、「取扱説明書」、「着座のさせやすさ」、「車への装着性」、「本体の構造」について5点満点で点数をつけて評価します。
これらの評価を公表し、より安全な製品を選択することができるとともに、販売業者により安全なチャイルドシートの研究や開発を促す目的があるのです。
新安全基準「I-SIZE」の特徴を知ろう
より安全性の向上を考慮した新基準
今までの前方、後方からの衝突試験に加え、側面からの衝突試験も行い、その試験の項目に頭部を加え、子どもの頭部、頸部への影響も評価することとなりました。また、取り付けミスを軽減するための新しい固定方法や後ろ向きに装着する方法など、より安全性を重視した内容になっています。
2013年後半~2014年前半ころから「I-SIZE」適応のチャイルドシートの販売が始まっています。