夜に快適な睡眠温度とは?夜の室内環境の整え方と気づかいポイント
体を健康に保つために重要な「運動」「食事」「睡眠」のうち、運動と食事は比較的楽に改善することができます。しかし、睡眠は室内環境や寝具など、さまざまな要因が絡むため改善が難しいと感じるママも多いのではないでしょうか。今回は質のよい睡眠を得るための快適な睡眠温度と室内環境の整え方を紹介します。
夜に快適な睡眠温度と室内環境とは
快適な睡眠が取れる温度は16℃から26℃
睡眠時の人間の体は、手足などから熱を放出して体内温度を下げることで内臓や脳を休めようとする仕組みになっています。つまり、深くて質のよい睡眠を取るためには体内温度を下げることが重要ということですね。
室温が高すぎると体温との温度差がなくなって熱をうまく放出できなくなります。汗などの量も増えて深い睡眠を取ることができませんので、室温は26℃以下にするとよいですね。
また、体温が下がりすぎると眠りが浅くなってしまいますので、室温は16℃以上を保ちましょう。室温16~19℃がもっとも睡眠がよかったというデータもありますので室内環境作りの参考にしてくださいね。
快適な睡眠には室内の湿度調整も大切
例えば、梅雨のジメジメした日とすっきりした秋晴れの日が同じ気温だった場合、どちらの方が心地よいと感じるでしょうか。おそらく、湿度が低い秋の方が心地よいと感じるはずです。
湿度が高いと体感温度は高くなり、汗が蒸発しないなどの理由から不快感を覚えやすくなります。肌にシーツやパジャマが貼りつく原因にもなり、快適な睡眠を取ることができません。
しかし、極端に乾燥した環境は喉などの粘膜を痛める原因になり、風邪やインフルエンザなどへの感染リスクも高くなります。湿度50~60%であれば不快感や体への負担も少なく、快適な睡眠を取ることができますよ。
快眠できる布団の中の温度は33℃前後
深い眠りに入るときは体の表面で熱交換をすることで体内の温度を下げています。しかし、体温が下がりすぎると生命維持のために体温を上げなくてはならないため深く眠ることができません。
室温は外気温の影響を受けて変化するため、寝ているうちに極端に低くなることがあります。こんなとき、目が覚めることを防いでくれるのが布団をはじめとした寝具です。
布団のなかの温度は室温よりも高く体温よりも低い33℃前後がよいとされています。季節に応じて布団の厚みや素材、シーツや毛布などの組み合わせを変えて調節してくださいね。
季節別!夜に快適な睡眠温度の調節方法
春と秋は窓を閉めて自然の室温で快適に
日中は天気がよく気温が高いことが多い春や秋は、昼のうちに窓やカーテンを開けて部屋を暖めておきましょう。夕方に必ず窓やカーテンを閉めるようにすれば室温が下がらず、夜間も自然な室温で過ごすことができます。
また、薄手の布団やガーゼケットの枚数を調節したり、スリーパーを着ることで体温を調節してもよいですね。春や秋は日によって気温差が激しいため、厚手の布団では調整がしづらくなります。
体温調節機能が未熟な赤ちゃんには体温が上がりすぎることがあるため、厚手の布団は避けたほうがよいでしょう。
夏はエアコンや扇風機を活用し温度調節を
温度調節はエアコンと扇風機を一緒に使う方法がおすすめです。
空気には冷たい空気は下にたまり、暖かい空気は上にたまるという性質があります。そのため、エアコンだけでは室温にムラができやすく、人が寝ている低い場所は設定よりも室温が低くなることがあります。
扇風機を併用すれば空気の対流が起こるため、まんべんなく室内温度を下げられます。エアコンの温度は28℃に設定し、首振りモードで扇風機を使うと効率よく快適な環境を作ることができますよ。
冬は乾燥に注意しながら暖房器具を活用して
また、体温調節機能が未熟で体が小さい乳幼児は布団内の温度が高いと体温も上昇しやすく、汗をかいて脱水症状を起こすかもしれません。さらに、体温の上がりすぎは「乳幼児突然死症候群」のリスクを高めるので危険です。
冬は暖房器具を適切に使って室温を暖めながら、季節に合った寝具を使って体温を調節するとよいでしょう。
冬の室温は20~23℃が目安です。暖房器具を使うと空気が乾燥しがちなので、加湿器を使ったり、濡れタオルを干したりして適度な湿度をキープしてくださいね。