簿記の資格取得にチャレンジしよう!資格の種類、取り方について
履歴書に書くことができる資格の一つに「簿記」があります。簿記という言葉を聞いたことはあっても、どういう内容なのかよく知らないママも多いのではないでしょうか。簿記とはどういうものなのか、どういう仕事に活かせるのか、資格を取得するためにはどういう勉強をすればよいのかなどについてご紹介します。
経理部門で大活躍!人気の簿記資格とは
そもそも簿記とはなにか?
簿記が理解できると、会計に関する知識だけでなく財務諸表を読む力や基礎的な経営管理、ビジネスの基礎ともいえるコスト感覚も身につけることが可能です。
現在では、多くの企業が簿記の資格取得を奨励していたり、大学の推薦入試や単位認定の基準にも利用されたりしていて、社会的に高い信頼と評価がある資格の一つです。日商の簿記検定は年間で約60万人の人が受験をしています。
簿記資格には「日商、全商、全経」がある
日商簿記は一番知名度が高く、受験者数も多い試験です。原価計算初級、簿記初級(2016年度までは4級)、3級~1級までの五つの試験があります。
全商簿記は高校で使用されている教科書を基に出題されるのが特徴です。3級~1級まであり、1級は会計と原価計算の2科目とも合格する必要があります。
全経簿記は基礎簿記会計、3級商業簿記、2級工業簿記、2級商業簿記、1級原価計算・工業簿記、1級商業簿記・会計学、上級があり、上級に合格すると税理士試験の受験資格を得ることができます。
簿記資格はこんな仕事で活かせる
会計処理ができるようになれば、会計事務所でスキルを活かすこともできます。会計士の補助スタッフとして働く場合でも、基本的な簿記スキルは必要になりますよ。
税理士事務所では、法人税や所得税の計算をするときに簿記の知識が役立ちます。個人の確定申告と法人の税務申告では必要となるスキルが異なりますが、簿記の知識を書類作成などに活用することが可能です。
企業の規模や業種に関係なく、お金の流れを記録する業務は必ず発生します。ですので、企業や業種を問わず、簿記資格を活かして仕事をすることができますよ。
日商簿記の種類、難易度、試験日程
会計の基礎知識「日商簿記3級」
商業簿記の基本を身につけ、経理に関する書類を適切に処理したり、青色申告書類の作成ができたりと、初歩的な実務ができるようになります。小規模企業であれば、経理事務にも役立ちますよ。
2018年6月におこなわれた試験では79,421人が受験し、35,189人が合格しました。過去7回の試験の平均合格率は約44.4%となっています。
毎年2月・6月・11月の3回試験が実施されています。出題は商業簿記が5題以内で、試験時間は120分間、正答が70%以上で合格となりますよ。2018年時点での受験料は2,800円です。
工業簿記がプラスされる「日商簿記2級」
高度な商業簿記と原価計算を含む工業簿記を習得し、財務諸表を見て経営内容を把握できるようになります。商業高校では習得を期待されるレベルになっていますよ。
2018年6月の試験では52,694人が受験し、合格者数は5,964人でした。過去7回の平均合格率は約25.4%で、合格率が20%を切るときもあります。
3級と同じく毎年2月・6月・11月の3回試験が実施され、商業簿記・工業簿記から出題は5題以内、試験時間は120分、正答が70%以上で合格になります。2018年時点での受験料は4,630円です。
会計のエキスパート「日商簿記1級」
きわめて高度な商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算を身につけ、会社法や財務諸表等規則など企業会計の法規を踏まえたうえで経営管理や経営分析ができるようになります。
2018年6月の試験の受験者数は9,429人で、1,007人が合格しました。過去5回の平均合格率は約9.6%と、とても難しくなります。
試験は年2回で6月と11月です。商業簿記・会計学で90分、工業簿記・原価計算で90分の試験時間となり、途中に休憩もあります。合格基準は70%以上ですが、1科目ごとに40%以上の得点が必要です。2018年時点の受験料は7,710円です。
簿記資格取得のための勉強方法3選
「日商簿記3級」は独学でも頑張れる
簿記は「ルールを覚える」ことが大切です。このルールを覚えることが大変ともいわれています。独学で学ぶ場合、市販のテキストを利用すると思いますが、いくつものテキストを使用するのではなく、一つのテキストを着実に、何度も繰り返しやり込む方が知識が定着するといわれています。
テキストに書かれている問題を徹底的に解くことで、「ルール」を覚えていきます。ルールを覚えると問題を見るだけで条件反射のように解くことができるようになりますよ。
スマホには日商簿記3級の問題アプリもあるので、隙間時間にゲーム感覚で勉強することもできますよ。