後期つわりはなぜ起こる?主な症状や辛い時期を乗り切るヒント
つわりというと一般に妊娠初期に起こるものをイメージしがちですが、妊娠後期に起こる「後期つわり」があるのを知っていますか?中には妊娠初期にほとんど症状がなかったのに、後期になって初めてつわりに悩まされるママもいます。そんな後期つわりの原因と主症状、体調が辛いときの食事や仕事との向き合い方を紹介します。
目次
- 妊娠後期に起こるつわりの原因や主な症状
- ホルモンバランスや胎児の成長が原因
- 代表的な症状は吐き気や胃もたれ、胃痛
- 正産期に落ち着く場合も多い
- 辛い後期つわりを少しでも緩和させる対処法
- 消化のしやすいものを食べるようにしよう
- 数回に分けて少量ずつ食べるようにする
- まったく食べられない場合は医師に相談を
- 後期つわりと仕事の向き合い方のポイント
- 職場には理解と協力を求めよう
- 辛いときは医師に頼んで診断書をもらおう
- 母性健康管理指導事項連絡カードも強い味方
- 後期つわりを乗り切るママの過ごし方
- 動けるようなら軽い運動をしてみる
- 趣味に集中してつわりを忘れる
- 自分に合った過ごし方を見つけて気分転換を
- まとめ
妊娠後期に起こるつわりの原因や主な症状
ホルモンバランスや胎児の成長が原因
妊娠初期にはつわりがなかったママでも後期つわりになったり、妊娠初期につわりがあり一度つわりが落ち着いたあとに、後期つわりになったりするママもいますよ。また、中には妊娠初期から後期までずっとつわりの症状に悩まされるママもいます。
後期つわりが起こる原因は、赤ちゃんがお腹の中で成長し大きくなってくることで、子宮が広がり胃や腸が圧迫されるため、妊娠中に分泌されるホルモンの影響により胃の入り口が緩くなり胃酸が逆流しやすくなるためだと考えられています。
代表的な症状は吐き気や胃もたれ、胃痛
赤ちゃんがお腹の中で成長し、子宮が大きくなることで、一番圧迫されるのが胃になります。胃は圧迫されることで働きが鈍くなり、胃もたれを起こしたり、胃酸が逆流して吐き気や胸焼けを起こすようになるのです。
胃もたれや胸焼けは、空腹のときに感じるママもいれば、食後すぐに感じるママもいます。症状や症状の出るタイミングには個人差があるので、自分はどのようなときにどのような症状になるのかを覚えておくと対処しやすくなりますよ。
正産期に落ち着く場合も多い
妊娠8カ月ごろから起こる後期つわりも、正産期に入ると落ち着いてくるママも多いでしょう。妊娠後期に入り急速に赤ちゃんは大きくなっていきますが、正産期に入ると今度は、赤ちゃんが生まれる準備を始めます。
生まれる準備を始めた赤ちゃんは、次第に下の方に下がっていきます。赤ちゃんが下に下がっていくと、今まで圧迫されていた胃が解放され、正常の位置に戻るので、胃もたれや胸焼け、吐き気や胃痛などの症状が落ち着いてくるでしょう。
辛い後期つわりを少しでも緩和させる対処法
消化のしやすいものを食べるようにしよう
胃もたれや胸焼けの症状があるときは、消化のしやすい食べ物にすることで胃への負担を和らげることができます。消化のしやすい食べ物として、茶碗蒸しや卵豆腐などの卵料理、豆腐やひきわり納豆などがあります。豆腐は湯豆腐など温かいものにすると胃への負担も軽くなりますよ。
また、牛乳やヨーグルト、ほうれん草、白菜などの繊維質の少ない野菜、バナナやりんごなどの果物も消化しやすいので、食べられそうなものを少しでも試してみてくださいね。
数回に分けて少量ずつ食べるようにする
つわりの症状があるときは、無理して一度にたくさん食べようとするよりも、一回の量を少なくして、数回に分けて食べることがおすすめです。一食分を2回に分けて、一日6回食事を摂るようにすると、一回の食事量が減り、胃への負担も軽減されますよ。
赤ちゃんがお腹の中で大きくなってくると、胃が圧迫されて、一度にたくさんの食事を摂ることが難しくなってくるので、一日の食事量をあらかじめ決めておき、それを一日かけて食べられるときに食べられる分だけ摂るようにすることを試してみてくださいね。
まったく食べられない場合は医師に相談を
少しでも何か口にできていたのが、次第にまったく食べられなくなり、水分ですら摂ると吐いてしまうというときは迷わずに医師に相談しましょう。水分が摂れなくなると脱水症状になったり、代謝異常で妊娠中毒症になったりして赤ちゃんもママも危険な状態になってしまいます。
妊娠後期は、お腹の赤ちゃんが大きくなり、その分ママに必要な栄養の量も増えてきます。つわりがひどく口から栄養を摂ることが難しいときは、病院で点滴をして栄養と水分を補ってもらえるので、医師に相談してみてくださいね。