子どもの癇癪について知ろう!原因やママがとるべき対応について
最近、子どもがなにかというと癇癪をおこして困ることはありませんか?イヤイヤ期とはわかっていても、こんなに癇癪をおこすのは自分の育て方が悪いからではないかと悩むママもいるかもしれません。そこで、子どもの癇癪の原因や適切な対応方法をご紹介します。大変な時期を乗り切る一助になさってくださいね。
子どもの癇癪とはいったいなに?
癇癪は子どもの自己表現方法の一つ
しかし小さな子は自分の気持ちを上手にコントロールしたり、言葉にして伝えたりすることができません。ですから怒り泣き叫び、ときには物を投げ癇癪をおこし、自我を通すために気持ちを表現します。
子どもの癇癪とはいえ理不尽なことが多くて、ストレスをためるママも多いです。けれども、自我は自立の第一歩ともいわれます。子どもがママの言いなりで、まったく自分の意思がないのは心配なことかもしれません。
癇癪の頻度などには個人差がありますが、この頃に癇癪が激しいからといって大人になってヒステリックな性格になるとは限らないようです。
子どもの癇癪は2~3歳がピーク
2~3歳くらいでは、言葉が未熟なため、「テレビを観たいのにママに消されて腹立たしい」などという気持ちを、癇癪で表現することになります。この頃が癇癪のピークである子が多いです。
一般的には言葉が上手になる3~4歳くらいになると、少しずつ癇癪は減るといわれます。癇癪をおこしてもママの話を聞いて落ち着けることも増えてくるでしょう。
5~6歳になればパニックのような激しい癇癪は少なくなり、癇癪の理由を話せる子も増えてきます。しかし癇癪のピークには個人差があります。また、幼稚園入園などのストレスにより、再びひどくなることもあります。
子どもの癇癪とわがままの違い
わがままは、ママや周りの人が迷惑することをわかっていて、自分の気持ちを通そうとすることだといわれます。それに対して癇癪は、子どもが成長する過程でおこり、自分の感情をコントロールできなくて泣きわめいている状態です。
小さな子の癇癪は、わざとしているわがままではなく、自分ではどうしようもできないパニック状態になっているのです。育て方の問題ではないといえます。癇癪に対応するママは大変ですが、なるべく子どもの発達の過程だと考えられるとよいですね。
子どもが癇癪をおこす原因について
やりたい気持ちに反して行動がともなわない
言葉で表すならば「はがゆさ」「くやしさ」「無念」などといったところかもしれません。たくさんの経験を積んだ大人は、「そんなこともある」「次はこんな工夫をしてみよう」などと冷静に考えられることが多いです。
けれど、経験を積んでいない子どもは「練習すればできるようになる」など、先の見通しが立てにくいです。また、欲望や感情のコントロールを行う脳の前頭前野という部分が未熟なため、感情に飲まれて癇癪をおこすといえます。
言葉で伝えられないもどかしさ
・ママに構ってほしい、自分を見てほしいという注目されたい気持ち
・なにかが欲しい、なにかしたいという要求
・なにかをしたくない、嫌だという拒否
過去に癇癪をおこしてお菓子がもらえた経験をした子どもは、お菓子が欲しいときに癇癪をおこしてお菓子をもらおうとすることがあります。子どもの癇癪に大人が言いなりになると、子どもが意図的に癇癪をおこして意思を通そうとするきっかけになるかもしれません。
子どもが言葉でやりとりできるスキルを身につけられるよう、癇癪への適切な対応方法を後の章でお伝えします。
環境の変化によるストレスや疲れ
大人は相手を観察して人間関係を築いたり、親しい人に愚痴を言ってやり過ごしたりすることができます。しかし子どもは「私もママに甘えたいな」「◯◯ちゃんと上手に遊べなくて悩んでいる」などと自分の要求や気持ちを言葉にするのは難しいです。
空腹のときや疲れたときも、「疲れたから早めに寝ます」などと、幼い子が自分の状況を判断して行動をおこすことはできません。疲れて不快なことを癇癪で表現するのです。
子どもが癇癪をおこしたときのママの対処法
感情的にならず子どもが落ち着くまで待とう
ママはまず落ち着き、もし子どもの要求を通せないときは、できない理由や代替え案を話して聞かせましょう。ママが自分の怒りをコントロールして冷静な対応をするのは、子どもに感情をコントロールする手本を示すことにもなります。
子どもの意思を尊重するのは大切です。しかし癇癪を止めたいからといってなんでも子どもの言いなりになると、「癇癪をおこせば自分の意思が通る」と子どもが学習する恐れがあります。
感情的に叱らず、かといって子どもの言いなりにならず、根気よく、できない理由を話し落ち着くのを待てるとよいですね。