朝ごはんはスポーツをする子どもに大切!体も脳も元気にしよう
食事が大事だとわかっていても「食欲がない」「時間がない」などの理由で朝ごはんを食べない人が少なくない昨今。子どもも朝ごはんを抜く子が増えてきて、体調や学力などに影響が出るのではと心配されています。ここでは、スポーツをする子どもに重点をおいて、朝食がなぜ必要なのかを考え、おすすめの朝食をご紹介します。
スポーツする子どもに朝ごはんが必要な理由
頭が目覚めて、やる気がでてくる
体内に入った食物は、胃や腸を動かし、脳にも栄養を運びます。こうして朝食をとることで、さっきまで寝ていた体が活動しはじめるのです。スポーツ選手にとって朝ごはんは特に大切だといわれるのも、朝食はウォーミングアップと同じで、体を徐々に慣らす働きをしているからなのですね。
スポーツは普段より激しい動きをするので、ケガの可能性も高いです。しっかり朝食をとって、頭も体もよく動く状態にしてから練習をはじめたいですね。
体温を上昇させて、体が動きやすくなる
体を動かすためにはグリコーゲンが必要です。グリコーゲンは糖がつながった形をしていて、エネルギーの元になっています。必要なときに分解してエネルギーに変換するため、肝臓と筋肉に貯められています。
人は食べ物からグリコーゲンを体内に取り入れています。でもグリコーゲンは8時間くらいしか体内に貯めておくことができないそうです。だから夕食を食べても、翌朝起きたときにはグリコーゲンは消費され、なくなってしまっているのです。
そのため朝食でグリコーゲンを新たに体内に貯める必要があります。スポーツで持ち前のパワーを発揮するためには、朝食が必要なのですね。
子どもの成長に大切な栄養を補給する
成長期の子どもは、たんぱく質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、カルシウムなどをバランスよく取ることで健康に成長します。スポーツをする子は、しない子と比べて多くのエネルギーや強い筋肉、骨などが求められますから、炭水化物はもちろんのこと、カルシウムやビタミンなどを多く取る必要があります。
スポーツする子にとって朝食は大事な栄養補給のチャンスです。3食だけでなく、間食もして足りない栄養を取れるようにしたいですね。
子どもが朝ごはんを食べないとどうなる?
元気がなくなり、集中力が低下する
朝食を食べない子は「集中力が低い」「スタミナがない」「イライラしやすい」そうです。そして昼ご飯までにお腹がとても空いた状態、飢餓状態になっていて「ドカ食いをする」「脂肪をためやすい」体質になり、肥満になりやすいそうです。
スポーツには集中力もスタミナも必要ですし、何度失敗しても根気強く繰り返す精神力も必要です。イライラしていては上達しませんし、子どもがスポーツを楽しめなくなってしまいますね。肥満体型も、運動するには好ましい体型とはいえませんよね。
熱中症などの体調不良になりやすい
朝起きたら、寝ている間に失った水分を取り戻すためにも、朝食が必要なのです。それなら水だけ飲んでおけばよいと思う人もいるでしょうが、水だけではだめなのです。汗とともに出てしまった塩分なども補給する必要があるからです。
食事を取ることで、体内でできあがる水分もあります。例えば米は、体内で消化するときに化学反応で水が発生します。こうして体内で作られる水分は代謝水と呼ばれ、大事な水分になっています。
統計を見ると、熱中症をおこすのは午後よりも午前中の方が多いそうです。朝食を食べないと水分や塩分などが不足しているので、その危険も高くなってしまいますね。
筋肉や代謝が落ちてしまう
また朝食を抜くと、代謝の悪い体になるともいわれています。体内で行われる分解や合成という化学反応を代謝といいますが、朝食で取った栄養は1日かけて体内で代謝されていきます。でもその朝食を取らないと、朝から体内で代謝が行われず、代謝が悪い体になっていってしまうというのです。
筋肉があって、代謝のよい健康な体を作るための鍵は、1日のはじまりの朝食にあるのですね。