5歳で漢字は読める?まだ早い?漢字教育のメリットと教え方
わが子と同じ年ごろの子どもが漢字を読んでいると感心しますが、ちょっと羨ましいなと思うこともありますよね。でも漢字は小さい子どもにとって、興味さえあれば難しい文字ではないようです。そこで漢字を学ぶことが子どもにとってどんな効果があるのか、そして幼児への漢字の教え方のコツをご紹介していきます。
5歳の幼児期に漢字を教えるメリット
絵と一緒だから漢字は覚えやすい
石井氏の奥様が、子どもに「これなあに?」と聞かれて一度だけ、いつも購読していた雑誌の「音楽教育」という文字を読んであげたのを覚えていたのです。そこから幼児が漢字を読むことで得られるメリットを、実践を通して発表していきました。
漢字はたとえ画数が多くて複雑でも一つ一つに意味がある文字です。たとえば「耳」という字はそれ自体で耳の形を連想できますが「みみ」では手がかりがありませんよね。幼児は絵のように目で見て理解できる文字の方が覚えやすいのです。
漢字の読みや意味を考えるから思考力が育つ
子どもは何もわからないのではなく、立派な推理力があり自分で考えて解決したい気持ちがあるのです。ほかのことでも思考力が育ちますが、漢字は一般的に用いられているだけでも3,000字ほどあるので、興味に応じて次々と覚えても当分覚えきれませんよね。
また、漢字を覚えていくと標識や看板など外の世界で目に入るものがよく理解できるようになり、いろいろなことに興味をもつきっかけになるのです。
漢字が読めることは自信につながる
また、漢字には「努力」「教育」など抽象的な意味の熟語もあります。それをどこまで理解するかは別にして、言葉をたくさん知っていると理解力や読解力につながりやすく、図鑑などを調べ能動的に学べることは自信になります。
自信は意欲になり、意欲から新しいことを学ぼうというよい循環ができます。それにパパママはわが子が漢字が読めると感動し尊敬の気持ちも湧き、会話も充実するようになります。すると親子のよいコミュニケーションができ、子どもの自己肯定感も高まるのです。
5歳の漢字教育にはドリルは不要!?
家の中もお散歩中も教材は身近にいっぱい
ですから、最初は普段何気なく目にする漢字を中心に、遊びながら会話しながら覚えるようにできたらよいですね。お散歩すると、いろいろなところに看板や標識がありますし、お店のメニュー表や公園の注意書きに興味を持つ子どももいます。
たとえば標識に興味を持った子どもには「徐行と読むんだよ」「どんな意味かな?」というような会話ができますね。そこから「徐行の徐という字は徐々にといういいかたもするよ」と関連づけることもできます。
実物に名札を貼って興味を引き出す
今まで何もなかったところに名札がついたら、きっと子どもは「なに?なに?」と楽しい遊びを見つけたように聞いてくるでしょう。そうしたら「冷蔵庫って読むんだよ」と一つ教えると、「じゃあ、これは洗濯機だね!」とさっそく応用を利かせて答えるかもしれませんね。
このように遊びながら漢字を身近なものにすると子どもは楽しく覚えることができます。けれどせっかく名札を付けたのだからといって、子どもにいきなりたくさんの漢字を教え込まないように注意しましょう。子どもの興味に寄り添うことが大切です。
漢字カルタや漢字カードで楽しみながら
また、白紙のカードなどを何枚も用意し、表裏で漢字とその読みを書けば手作り漢字カードのできあがりです。少し読めるようになったらカルタのように遊んでもよいですね。
カルタといえば「奥野かるた店」から出ている「ことわざ漢字カルタ丸」もおすすめです。丸い絵札には、ことわざを連想させるイラスト風の漢字が書かれていて、漢字が分からなくても探しやすいです。
たとえば「足元に火が付く」は、足という漢字の下の部分が火で燃えているイラストなど、ユニークなカルタです。