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助手席にチャイルドシートが危険な理由。設置するときの注意点とは

助手席にチャイルドシートが危険な理由。設置するときの注意点とは

チャイルドシートを助手席で使用できたら、子どもの様子が分かりやすくてよいのに…と思ったことはないですか?なぜ、チャイルドシートは後部座席に設置するのが一般的なのでしょうか。今回は、チャイルドシートを助手席に取り付けるのを避けるべき理由や、設置の際に気をつけたいことについてご紹介します。

助手席に設置するのが危険な理由

事故のときいちばんケガをしやすい

事故のときにもっとも危険な座席は、助手席だといわれています。シートベルトをした状態での座席別での死亡率は、助手席がもっとも高いというデータもあるのです。

日本では、車は道路の左側を走行するため、車が右折をする際に助手席側に衝突されるという事故が多いそうです。また、進行方向の左側に壁などがあるため、衝突したときも助手席側の方が危険です。

そのほか、事故が起こりそうなとき、運転者は自分の身を守るために、反射的にハンドルを右に切ることが多いそうです。とっさの反応として仕方のないことですが、そういった面でも助手席側の方が危険にさらされやすいのです。

このように、事故に遭った際、助手席はもっとも被害を受けやすいのです。

エアバッグの衝撃は子どもには大きすぎる

最近の車には、助手席にエアバッグが搭載されている場合がほとんどです。本来は乗員の命を守るためのエアバッグですが、子どもにはむしろ危険を及ぼすかもしれません。

エアバッグは、時速100~300kmの速さで作動するそうです。乗員を守るため、衝突の瞬間ものすごい速さで一気に膨らむのです。

エアバッグが作動すると、車のフロントガラスが割れることもあります。それだけの衝撃を子どもが受けることを想像するだけでも、こわくなってしまいますね。

過去には、エアバッグの衝撃で子どもがケガをしたり、命を落としてしまったりする事故も起きています。エアバッグは、大人を守ることを想定して作られたものなので、子どもには危険なのです。

子どもが気になって運転に集中できない

助手席でチャイルドシートを使用できれば、いつでも子どもの様子が分かるので安心できそうですよね。しかし、子どもの様子がつねに確認できるということは、その分運転から意識が逸れやすいともいえます。

走行中に子どもがぐずっても、後部座席ならそのままにしておくしかありません。しかし、となりに子どもがいれば、あやそうとして運転に集中できなくなる危険性があります。

近年、運転中のスマートフォン操作による事故が多発していますが、運転中にほかのことに意識が向いてしまう状況は非常に危険です。それが子どもの様子を確認することであっても、一瞬の不注意が事故につながるかもしれません。

安全運転のためにも、助手席へチャイルドシートを取り付けるのは避けた方がよいでしょう。

チャイルドシートの助手席設置はいつから?

助手席に設置しても法律違反にならない

6歳未満の子どもには、チャイルドシートの使用が法律で義務づけられています。小さな子どもが車に乗る際には、必ずチャイルドシートに座らせなければいけません。

しかし、設置する位置については決まりがありません。そのため、助手席に取り付けたとしても、法律違反とはならないのです。

後部座席で子どもがぐずると、何もしてあげられずかわいそうと感じてしまうかもしれません。また、後ろ向きで使用するベビーシートだと、赤ちゃんの様子が分かりづらく、不安に思うこともあるでしょう。

しかし、先にも述べたような理由から、子どもを助手席に乗せるのは安全ではありません。法律違反にはなりませんが、なるべく避けるようにしたいですね。

「前向き」にできる1歳前後から一応OK

助手席にチャイルドシートを設置しても法律違反とはなりませんが、後ろ向きで使用するベビーシートは、助手席で使用しないようにと説明書に記載されています。

1歳ごろまでの乳児を車に乗せるときは、後ろ向きで乗せることになっています。これは、事故や急ブレーキなどで衝撃を受けたときに、赤ちゃんにかかる負荷を抑えるためです。

もし助手席に取り付けると、事故のときにエアバッグの衝撃を受けて、ベビーシートごと赤ちゃんが飛ばされてしまいます。このような理由から、助手席でベビーシートを使用することは禁止されているのです。

1歳前後になると、チャイルドシートを前向きで使用できるようになります。そうすると、助手席に取り付けることが可能になります。

できるだけ後部座席に設置するのが安全

上でも述べたように、チャイルドシートを前向きで使用できるようになれば、助手席への設置は可能ではあります。しかし、安全のことを考えると、可能な限り後部座席に取り付けるのが望ましいです。

後部座席で子どもが退屈したり、ぐずったりしてしまうという場合は、おもちゃを与えてみてはいかがでしょうか。ストラップやマジックテープなどで取り付けられるおもちゃなら、落としてしまう心配がなく、長く遊ぶことができますね。

後ろ向きで赤ちゃんを乗せる場合、赤ちゃんの様子が分からず心配になりますよね。そのようなときはベビーミラーを取り付けると、運転席からでも後部座席にいる赤ちゃんの様子を確認することができるので安心ですよ。
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