見立て遊びでままごとを楽しもう!遊び方やママの関わり方のコツ
「見立て遊び」という言葉にあまり馴染みのないママもいるのではないでしょうか。実は、ほとんどのママが幼い頃に楽しんだ遊びなのですが、名前はあまり知られていないのです。今回は子どもの発達によいといわれている「見立て遊び」がどのような遊びで、ママがどう関わればよいのかなどをご紹介します。
年齢別の見立て遊びとごっこ遊びとの違い
1~2歳は見立て遊びの最盛期
2歳になると、積み木を受話器に見立てて電話をかける真似をしたり、ブロックを電車に見立ててソファや床の上を走らせたりします。そのうち駅を作ってブロックの電車を走らせ始めることでしょう。
このように、実際にないものをあるように想像して見立てる遊び方を「見立て遊び」といいます。
子どもはお菓子の箱をぬいぐるみのベッドにしたり、車にして走らせたりと、一つの箱を想像だけで様々なものに見立てる力があります。自分が鳥になったつもりで遊ぶのも「見立て遊び」の一つです。
3~4歳は見立てからごっこ遊びへの移行期
積み木や箱をケーキに見立てて自分はケーキ屋さん、人形はお客さんなど何かの役になって遊ぶ「ごっこ遊び」が始まります。ママやお友だちなど、人数が増えて設定が複雑になっても自分の役や状況を理解し、やりとりをしながら遊べるようになるでしょう。
5歳ごろになると、1人で複数の役割をこなしたり、アニメや特撮などのヒーロー・ヒロインになって遊んだりするようになります。これを「なりきり遊び」といい、なりきることで相手の気持ちを理解できるようになっていくようです。
見立て遊びとごっこ遊びの相違点
見立て遊びはママの真似をしてぬいぐるみのお世話をしたり、パパが朝するようにカバンを持って「いってきます」と出勤する真似をしたりなど、一つの行為だけの遊びですね。
ところが、ごっこ遊びになるとこれに子どもなりの設定が加わります。「僕はお医者さんで人形が患者さん」「わたしがママで妹が赤ちゃん」などの役割を決めて遊び始めるのです。
それが広がり家族だけでなく、複数のお友だちとの遊びになっていきます。「私が幼稚園の先生で、◯◯ちゃんは年長さん、◯◯くんは年中さん」など様々なシチュエーションを考えながら楽しんでいくでしょう。
見立て遊びの「ままごと」が成長によい理由
社会のルールや人との関わりを学べる
パパとママがすることを真似したり、見たりすることが社会への入り口となります。食べるときに「いただきます」、食べた後に「ごちそうさま」というのをママが食事ごとにしていれば、見立て遊びやままごとでも子どもはマナーを取り入れるでしょう。
箱に寝かせた人形のお熱を測って「大丈夫?」と心配そうにしている姿は、いつもママが自分のことを心配してくれているときのことを思い出しながら遊んでいるのかもしれません。
このように見立て遊びは、社会の基本的なルールや人との関わり、思いやりなどを学ぶ場になるのです。
言葉の発達をうながしてくれる
お医者さんごっこでは、ぬいぐるみに注射するときに「痛くないよ」と言いながら注射器を刺すかもしれませんね。また、積み木を電車に見立てた場合にも「ガタゴト、ガタゴト」「◯◯駅です」「終点です」などの言葉を発しながら遊ぶこともあるでしょう。
このように見立て遊びやごっこ遊びをするときには、声を出すことが多くなります。そのため、黙ってする遊びと違い、言葉の発達を促し、協調性・社会性などが育つといわれていますよ。
細かな手先の動きを遊びながら学べる
お皿に食材を乗せたり、コップの中でスプーンをクルクル回したりする動作もきちんと物をつかめないとできませんよね。食材を切るときも、きちんと切れる場所に包丁を当てなければなりません。また、切ったものを元に戻すときもマジックテープがくっつかない同士ではダメでしょう。
このように、ままごと遊びの中にも「つまむ」「混ぜる」「切る」「並べる」「くっつける」などの動作があります。ボタンを押したら音楽が鳴るだけのおもちゃなどと違い、たくさんの動きが学べますね。
子どものおままごとへのママの関わり方
シンプルな道具を選ぼう
しかし、ままごとには必ずおもちゃ屋さんで売っている「ままごとセット」が必要なわけではありませんよ。なぜかというと、見立て遊びやごっこ遊びは子どもの想像力と発想力が要となる遊びだからです。
ままごとは、生活の中で使われている道具を利用できるところがよいところですね。例えば、紙皿やスーパーでもらったスプーン、プリンやゼリーのカップ、牛乳パックなども使えるでしょう。
食材も容器も家にあるものを使い、子どもの発想力を高めていく手助けとしてままごとを楽しんでみましょう。