子どもを怒鳴ることが与える悪い影響。抑止方法や怒鳴った後の対応策
「何してるの!」と子どもを怒鳴ってしまい、後で落ち着いてから反省することはありませんか?子どもは怒鳴られることで悪い影響を受けるのでしょうか。子どもを怒鳴ることで与える影響や抑止方法、怒鳴ってしまった後の対応策などを説明します。穏やかに子どもと過ごせるとよいですね。
怒鳴ることは子どもにどんな影響を与える?
誰にも心を開かずに孤立してしまう
子どもは怒鳴られると何を言われたかは残らず、恐怖だけが残ってしまいます。その恐怖を感じたくないために、ママの顔色を見て行動するようになることがあります。
自分の思ったように発言したり、行動したりすると怒鳴られますから、本音を言わずにママに気に入られるような言動をするようになるでしょう。しだいに話さなくなっていき、ほかの人にも心を開かずに孤立してしまう可能性があるのです。
積極的に行動できず消極的になってしまう
自分の思うような言動をとるたびにママに怒鳴られていたら、怒られることを恐れて色々なことから逃げて自分からは何もしようとしなくなるでしょう。回避することに慣れて積極的な言動ができなくなり、消極的になってしまう可能性があるのです。
自分はママに受け入れてもらえていない、愛されていないと感じやすくもなりますので、自分自身に対して自信が持てなくなってしまいますよね。自信がないのですから、さらに何事に対しても消極的になってしまうのです。
引きこもりや精神疾患の引き金になることも
ある研究によると、1~2歳ごろに頻繁に怒鳴られる体験をした子どもは、青年期にうつ病や問題行動が多くみられたという報告もあります。自信が持てないのですから、積極的に外に出ようとせずに引きこもることや、うつ病などの精神疾患の引き金になることもあるのですね。
子どもは人とのかかわりの基本を、ママやパパとの間で築き学んで行きますが、その関係性が不十分なわけですから、ほかの人とのかかわり方もわからなくなるのでしょう。
怒鳴ってしまったときの対処方法について
言葉に出してちゃんと子どもに謝ろう
「ごめんね。大声出して怖かったよね」「かっとして怒っちゃったの。ごめんなさい」などと正直に謝るのです。ママが素直に謝ったら、子どももすぐに許してくれることでしょう。
お互いの気持ちが落ち着いたときに、どうして怒鳴ったのかをわかりやすい言葉できちんと説明するとよいですね。もちろん、子どもの言い分もしっかりと聞きながら話をしましょう。
子どももどうして怒鳴られたのかを理解ができたら、同じことを繰り返さないようになるかもしれませんよ。
気持ちを早く切り替えて笑顔で接しよう
子どもの気持ちを切り替えるには、一緒に遊んだり、おやつを食べたりするのも有効でしょう。笑顔のママと一緒に過ごす時間が持てたら、それだけで子どもは安心することができるのです。
こうした安心する時間をママと一緒に過ごすことで、「自分は嫌われていない」「愛されている」という感情が湧いてきます。子どもに「ママは自分が嫌いだからあんなに怒ったんだ」と思わせるのではなく、「自分が悪いことをしたから、あんなに怒ったんだ」と思えるようにするのが大切なのですね。
最後にはしっかりと愛情を伝えよう
子どもは怒鳴られると、「嫌われているから怒鳴られた」と思いがちです。不安に思っている子どもを安心させるためにも「怒ったのは、あなたのことが大好きだから必死になってしまったの」などとわかりやすい言葉で話をしてみましょう。
まだ言葉の理解が不十分な年齢の場合は、ギュッと抱きしめるだけでもママの愛情が伝わりますよね。子どもは抱きしめられるだけで嫌われていないと安心するでしょう。
ママの愛情を感じることができたら、自信がついて色々なことにチャレンジする元気も湧いてきそうですね。
子どもを怒鳴らずに気持ちを抑える方法とは
怒鳴りそうになったら深呼吸して一息おく
子どもと接していて「このままだったら怒鳴ってしまいそう」と思う瞬間があったら、深呼吸をしてみましょう。深呼吸をすると脳からセロトニンという心身をリラックスさせる物質が分泌されるといわれています。
怒っているときは全身に力が入り緊張している状態ですから、深呼吸をしてセロトニンが脳内に分泌されて心身がリラックスしてきたら、しばらくすれば怒りもおさまってくるでしょう。深呼吸をしているときは「これからどうしたらよいのか」を頭の中で整理する時間にも使えますね。