子どもが冬風邪をひいてしまったら?インフルエンザとの違いも解説
空気が乾燥して気温が低くなる冬には、子どもが風邪をひきやすくなります。特に、冬場はインフルエンザが流行しやすいため不安ですし、風邪の症状や程度もさまざまなのでママの心配は尽きませんね。今回は、家族の冬の健康維持に役立つ、冬にかかりやすい病気の知識や予防方法をご紹介していきます。
冬に流行しやすい風邪の知識と予防方法
そもそも風邪ってどんな病気か知っておこう
風邪症候群は、ウイルスが鼻やのど、気管に感染することで炎症が起こった状態です。そのため咳や鼻水・鼻づまり、のどの痛み、発熱などの一般的に風邪と呼ばれる症状が現れるのです。
風邪を引き起こす原因となるウイルスは、200種類以上もあるといわれています。このため、一度ウイルスに感染して免疫ができても、ほかにも多くのウイルスが存在したり、ウイルスのほとんどが年々変化したりするので、新たなウイルスに感染をするとまた風邪をひいてしまうということになります。
子どもの風邪の症状と注意点
しかし、子どもの発熱はやはり心配になりますよね。熱が高くても単なる風邪の場合もありますが、注意したいのは熱以外に子どもに変わった様子がある場合です。たとえば、ぐったりとして呼吸が苦しそう、意識が朦朧としていると感じた場合は、風邪以外の感染症かもしれません。
また、咳が長引く場合には喘息や百日咳が疑われます。いつもの風邪症状と様子が違う、生後3カ月未満の赤ちゃんが発熱した、などのケースは早めに医療機関の受診をしましょう。
子どもと一緒に冬の風邪予防をしよう
疲れや睡眠不足によって免疫力が低下していると体調を崩しやすいので、栄養バランスのよい食事や規則正しい生活を意識したいですね。風邪が流行しはじめたら、できるだけ人混みを避けることも予防になります。
それでも「風邪を引いたかも…」と感じたときは、体をしっかりと温めて安静にすることがポイントです。体を温めると免疫力が活性化するからです。
風邪が悪化することを防ぐには、早めの対処が肝心です。風邪をひくことで免疫力が鍛えられる面もあるとはいえ、できれば風邪は引きたくありませんよね。
風邪と誤解しやすいインフルエンザについて
冬に心配なインフルエンザについて学ぼう
インフルエンザにはA、B、C型のタイプがあり、流行するのは主にA型かB型のウイルスです。A型はもっとも重症化しやすく、大流行するという特徴があります。
その年によって流行するインフルエンザの型や規模に違いはありますが、例年11~12月頃に流行が始まって、1~3月頃にピークを迎えます。小さな子どもやお年寄りが重症化しやすいとされています。
風邪とインフルエンザの見極め方
普通の風邪の場合には、咳、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、38℃前後の発熱が典型的な症状とされています。発症後の経過もゆるやかで、多くは重症化することがありません。
インフルエンザの主な初期症状も普通の風邪とよく似ていますが、熱が急激に38℃以上になったり、全身の関節や筋肉に痛みが出たりと症状が強く出ます。重症化してしまうと、最悪は死に至るケースもあります。
子どもが感染するとけいれんや意識障害など重症化しやすいため、様子がおかしいと感じたらすぐに医療機関にかかりましょう。
子どものインフルエンザ予防と注意点
予防接種の効果は接種してから約6カ月です。接種後に抗体がつくまでは、およそ2週間かかるので、インフルエンザが流行する前に接種しておくとよいですね。なお、子どもの場合は抗体をつきやすくするために、予防接種は2回受けると効果が高まるとされています。
インフルエンザは飛沫感染するため、予防のためには、手洗いやうがい、マスクの着用を徹底することも欠かせません。
冬風邪以外に気をつけたい子どもの病気
風邪以外の冬の病気を知っておこう
ロタウイルス性下痢症は、激しいおう吐や激しい下痢の症状が出ます。熱が出ることもあります。おう吐や下痢、発熱で脱水症状が起こりやすいためこまめな水分補給が大切です。
肺炎や細気管支炎などの重症化が心配なのが、RSウイルス感染症です。症状は風邪と似ていますが、生後半年未満の赤ちゃんが感染すると特に重症化しやすいので気をつけましょう。
ほかにも季節問わず流行する病気として、突発性発疹や風疹、溶連菌感染症などがあります。