ほこりが子どもにおよぼす影響とは?アレルギーの症状と掃除法を紹介
いくら掃除をしても減らないほこりは、子どもに悪影響をおよぼす心配があります。そこで、ほこりの正体とアレルギーとの関係を解説し、子どものほこりアレルギーの症状と注意点についてまとめました。あわせて、ほこりを効率よく除去する掃除の仕方についてもご紹介します。
ほこりの正体とアレルギーとの関係とは
ほこりの原因は布だけではない
部屋の中で見られるほこりは、大きく二つに分けられます。その一つが、外から侵入する土埃や花粉、車からの排気ガスなどです。もう一つが、衣類や布団から発生する綿ぼこり、髪の毛、畳やカーペットの繊維くずなど家庭内で発生するほこりです。
特に小さな子どもがいる家庭では、食べこぼした食品のくずが床に落ちてほこりが増えるかもしれません。また、犬やネコなどがいる家庭では、ペットの毛やフンもほこりの原因になります。
恐ろしいのは含まれているダニやカビ
家庭内のほこりには、ダニやカビが含まれていると考えた方がよいでしょう。部屋の中で私たちが動くたびに、ほこりと一緒にダニやカビが室内に舞い上がります。
ダニやカビにとって、ほこりは生息しやすい場所を提供してくれます。適度の温度と湿度、そして髪の毛や体から剥がれた皮膚などの栄養が揃っているからです。
ダニに刺されるとかゆくなるだけではなく、細かくなったダニの死骸が呼吸とともに体内に侵入してアレルギーの原因にもなります。室内に舞い上がったカビは、食べ物について食中毒や伝染病の原因になることもあるんですよ。
大掃除ではなくこまめな掃除で対策しよう
室内で発生するほこりのほとんどが、綿ぼこりです。この綿ぼこりを減らすためには、衣類やふとんを使わなければよいのでしょうが、それは不可能な話です。綿ぼこりは毎日発生するものだからこそ、こまめな掃除が必要となるでしょう。
また、ダニやカビは驚く速さで増えていきます。ダニの中でも家の中のほこりに多く潜んでいるチリダニの卵は、約1週間で孵化して1カ月ほどで成虫になります。チリダニは一生の間に80個程度の卵を産むといわれているので、こまめな掃除で減らすしかありません。
子どものほこりアレルギーの症状と注意点
主な症状はくしゃみと鼻水や鼻づまり
ダニやカビ、花粉などを鼻から吸い込むと、くしゃみや鼻水が出ることがあります。鼻の粘膜が腫れて、鼻づまりになることも多くあるようです。これらの症状が赤ちゃんに現れたら、アレルギー性鼻炎の可能性を疑った方がよいかもしれません。
室内のほこりに含まれるダニやカビは、アレルギー性皮膚炎の原因にもなります。赤ちゃんの場合、全身に強いかゆみをともなう湿疹が長期に現れるのが特徴です。
パパやママがアレルギー体質なら特に注意
アレルギー体質の子どもが増えたのは、機密性の高い住環境が普及したことと関係があるようです。エアコンの使用により常に一定に保たれた住環境は、ダニやカビなどにとっても快適な環境でもあります。
たとえパパやママのアレルギー体質が子どもに遺伝しても、必ずしも発症するとは限りません。パパやママがアレルギー体質の場合は、環境や生活スタイルを見直すとともに、我が子を注意深く見守っていきましょう。
軽視せずに対処することが大切
パパやママがアレルギー体質だからと諦めたりせずに、我が子のために住環境を整えるなどの対処を考えましょう。完治することは難しいかもしれませんが、パパやママが適切に対処することで症状を和らげることはできるんですよ。
アレルギー症状を和らげるためには、こまめなお掃除とともに室内の換気にも気をつけましょう。湿度が低くなる冬の時期に加湿器を使うのもよい方法です。ただし、加湿器はカビが発生しやすいので、お掃除を忘れないでくださいね。
そのほかにも、バランスのよい食事や十分な睡眠も大切です。
ほこりを効率よく除去する掃除の仕方
掃除するタイミングを意識しよう
夜家族が寝た後、室内に漂っていたほこりは床に積もっていきます。家族が起きて部屋の中を動き回ると、せっかく床にたまったほこりがまた部屋中に広がってしまうのです。
ですから、朝起きてすぐの掃除が、ほこりを最も効率的に除去できます。しかし、慌ただしい朝の時間帯の掃除は大変です。少し工夫をしてみましょう。
たとえば、枕元に掃除用具を用意してみてはいかがですか。朝起きて寝室から台所に歩きながら掃除をすれば、余計な時間がかかりません。朝掃除は「ながら掃除」がおすすめですよ。