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育児が子どもの脳を育てる!脳の成長を促す習慣や働きかけのポイント

育児が子どもの脳を育てる!脳の成長を促す習慣や働きかけのポイント

幼児期はなんでもよく吸収しますよね。特に興味のあることは大人より詳しくてママを驚かせることもあります。脳が著しく成長するこの時期に子どもの可能性を伸ばしてあげたいですが、続かないような取り組みでは効果も薄いです。そこで育児の中で毎日できる脳の成長を促す習慣や接し方、注意する点についてお伝えします。

育児と子ども脳の関係についての基礎知識

頭がよいとはどういうことなのか?

頭がよいというのにはっきりした定義はありません。学生時代には成績がよい、社会に出てからは頭の回転がよい、理解力、問題解決能力があるなどさまざまにいわれますが、脳において頭のよい状態には、脳の神経細胞同士を繋いで信号を伝達するシナプスが関係しています。

脳の神経細胞は生まれたときに完成しますが、新生児のときに複雑な思考などができないのは、まだシナプスが少ないからです。神経細胞が点だとしたらシナプスはそれを繋ぐ線であり、多くの刺激を通してシナプスが密なネットワークを作るようになると、話したり文字を読んだり、いろいろなことができるようになります。

脳の観点から見た頭のよさは、シナプスで作られたネットワークの密度や質に左右されるといってよいでしょう。

乳幼児期の環境が「よい脳」を作る

シナプスは増えるだけでなく、環境や経験に応じて不要な結合を消し必要な結合が強化する「刈り込み」という現象があります。もし虐待を受けるとシナプスが過酷な環境に適合しようとするのです。

暴言を受け続けた子は脳の聴覚野が変形し、暴力では感情や理性をつかさどる前頭前野の縮小が見られたという結果があります。虐待にはしつけとしての厳格な体罰や、教育熱心過ぎて叱りつけることなども含まれます。よかれと思ってしたことが子どもの脳の発達を阻害することもあるのです。

よい脳を作るために、子どもが自分で決めて動ける環境を作り好奇心を育てましょう。そうすると脳がフル回転し楽しく経験を深められ、シナプスの良質なネットワークが増え強化ができるのです。

脳の発達に欠かせないのは親の愛情

ある研究で、愛情深いママの子どもの脳は、冷たくよそよそしいママの子どもより2倍のスピードで成長するという結果があります。それは6歳までが効果的で、大きくなってから愛情をかけても、幼児期に愛された子の成長には追い付かないということもわかりました。

また、大人との愛情ある交流が、子どものシナプスの結合をもっとも活性化させるともいわれます。ママが愛情をもって楽しく関わり子どももそれに呼応する関係が、シナプスの結合によい影響を与えるのです。

とはいえ、いくらかわいいからといって、なんでもいうことを聞き先回りしてやってあげたり、価値観を押し付けて過干渉になったりするのは、脳の成長によい影響を与えないことが多く、本当の愛情とはいえないかもしれませんね。

子どもの脳の成長を促す毎日の習慣とは

早寝早起きを心がける

脳は睡眠中に、日中体験したことなどの記憶の整理と定着を行います。また、夢は日中に感じた嫌な感情を処理し心を癒す助けになるともいわれます。

睡眠を味方につけるには、まずは子どもに必要な睡眠時間の確保が必要です。夜寝るのが遅ければ睡眠時間が減り、体も脳も十分休息できず発達の妨げになります。かといって遅くまで寝かすのは、睡眠サイクルを崩し、脳の働きをよくし心を穏やかにする「セロトニン」というホルモンの働きを抑えてしまう可能性があります。

また、深い眠りは成長ホルモンを多く分泌し、脳のメンテナンスだけでなく体の成長にもよいのです。睡眠時間の確保とともに、睡眠のゴールデンタイムといわれる22:00~2:00に深く眠るために早寝早起きの習慣を身に着けましょう。

言葉を引き出す会話を心がける

会話は、思考などの間らしい知性をつかさどり新しい脳といわれる「大脳新皮質」を育てます。子どもはママが話す言葉や動作から刺激を受け脳を発達させるのです。

同じ言葉でも、テレビやDVDなどの一方通行の刺激ではあまり効果的ではなく、双方向のコミュニケーションが効果を生みます。なので「よかったね」「おもしろかったね」だけで会話を終わらせるよりも「ママは〇〇がよかったけれど、あなたはどんなところが好き?」「どうして悲しい気持ちになったのかな?」などと、子どもから言葉を引き出す会話ができるとよいですね。

子どもと向き合うときはテレビやスマホなどはお休みし、会話に集中する時間を持ちましょう。大脳新皮質を育てると好奇心が高まり、さらに脳の発達を促すのです。

外遊びをたくさんする

乳幼児期に最初に発達させたいのは「古い脳」と呼ばれる、食欲や睡眠、快不快など生存に必要な部分をつかさどる脳です。古い脳の土台の上に新しい脳である大脳新皮質が発達します。

たとえば、大人は通常、誰かに腹を立てても気持ちを抑えられますよね。怒りという古い脳の情動を大脳新皮質に繋ぎ、話し合いなどの解決方法を考え実行するのは、2種類の脳が順序よく発達しているからです。

古い脳は、生きる上で必要な五感を刺激することで育ちます。外で遊べば、砂の手触りや木や花の匂いなど自然から多くの刺激を感じ、体を動かせば脳の血流がよくなります。

昼間は外でたくさん遊び、空腹になって食べ、夜は疲れてぐっすり眠るという太陽の動きに合わせた生活が子どもの脳を育てる基本なのです。

脳の成長を促す働きかけのポイント

子どもの興味とリアルな体験を結びつける

子どもが興味を持ったことを図鑑や映像などで調べることは知識を深めますが、実体験することで知識を確認するだけでなく視野が広がり、興味の幅を広げていけます。学習と体験の繰り返しで子どもの知的好奇心が伸びるのです。

たとえば、電車が好きな子どもは図鑑やDVDで知識を吸収しますが、実際に電車を見れば、電車が動く仕組みや路線図についても知りたくなるかもしれません。また、ママも「こんな大きな電車がどうやって動くのかな?」と一緒に楽しむことで興味が広がるのです。

リアルな体験が多ければ、後に学校の勉強に積極的になるきっかけが多くなります。たとえば理科の電気の授業で「小さい頃に見たことがある」と電車の動く仕組みを見た体験を思い出せば、より親しみがわくのです。
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