乳児とペットが快適に暮らすには?同居の注意点と飼育のコツ
妊娠前にペットを飼っていた方からすると、赤ちゃんを迎える前に「ペットと同居させない方がよい?」などと一度は悩むのではないでしょうか。できれば、ペットと同居したいところですが、心配なのは赤ちゃんへの影響ですよね。赤ちゃんとペットが快適に暮らすためのコツをご紹介します。
乳児とペットの同居はしてもよいの?
乳児を迎える前にしておくべきこと
ペットにとっては急に違う環境に預けられ、ようやく家に戻ったと思えば、見ず知らずの赤ちゃんが「家の主役」になっているという環境は混乱を招くことになります。
始めは赤ちゃんとペットを別々の部屋で生活させ、慣れてきたら徐々に対面時間を増やしていき、赤ちゃんが飼い主にとっても大切な存在であることを伝えていきましょう。
こうすることによって、ペットは赤ちゃんを家族の一員として受け入れられ、気持ちよく共存できます。成長過程に応じて、赤ちゃんにペットとの接し方を学んでもらうとよいでしょう。
しつけや飼育環境を維持できるかどうか
・トイレトレーニングができておらず、部屋のあちこちでしてしまう
・飼い主の顔を舐めることを許している
・散歩の後に足を洗わない(犬の場合)
・トリミングやシャンプー、ブラッシング、爪切りを定期的に行っていない
・健康管理を行っていない
・飼い主との信頼関係がない
基本的なしつけができていないと、赤ちゃんにとって危険ですし、不衛生な環境を与えてしまうことになります。どうしても同居を考えているのなら、赤ちゃんが来る前に訓練をして、これらのことがきちんとできるようになっておく必要があります。
乳児とペットが同居するメリットは?
これを身近に学べるということは、ペットを飼っていなければできません。また、ペットを認識できるようになれば、思いやりや命を大切にする気持ちが生まれ、子どもの情緒を豊かにしてくれることでしょう。
犬や猫などの動物は、自分より小さな生き物を見ると「守らなきゃいけない」という母性本能が働くといわれています。自分のことを守ってくれる生き物がそばに居てくれる感覚を味わって育った赤ちゃんは、ペットと互いによい関係を築くことができ、精神的に安定するともいわれていますよ。
乳児とペットの同居においての注意点
ほとんどの動物に共通する「アレルギー」
アレルギーとは、体内に入った物質が正常でも、それを身体が異物とみなして過剰に反応して引き起こされる症状といわれています。体内にそうした異物(アレルゲン)が侵入すると、排除する身体の免疫機能が働き、くしゃみや鼻水などの症状として表れます。
最初は平気でも、ペットを飼い始めて5~6年後に突然アレルギー症状が出る人もいるそうです。アレルギーの元になるアレルゲンは、ペットのフケや毛、よだれ、尿などに接触した際に体内に侵入し、身体の中に取り込まれます。
ウイルスや細菌による「感染症」
対策方法としてまずは、国で推奨されているペットの予防接種を受けさせることでしょう。例えば、犬であれば、代表的なものは狂犬病ワクチンが挙げられますね。
猫の場合は、トキソプラズマ症なども気をつけなければいけない病気で、妊娠中にかかると怖い病気としても知られています。
猫を飼育している家庭では、赤ちゃんがフンを触らないように環境を整える、猫のトイレを掃除した手で赤ちゃんを触らないように気をつけるなど、注意を払いましょう。
「衛生面」と「安全面」は十分な配慮を
ペットの毛は季節によって生え変わりの時期が異なるので、毛が抜けやすい時期を把握しておくとよいでしょう。どんなに掃除をしても毛が抜け、同時に空気中にフケが舞ってしまいます。
また基本的なことですが、ペットと赤ちゃんが一緒に暮らすには、布団ではなくベビーベッドに寝かせる方がよいでしょう。高い位置に赤ちゃんを寝かせることで、ふとした瞬間にペットが飛び乗ってしまうことも回避できますし、ほこりからも赤ちゃんを遠ざけられ、衛生面でもメリットがあります。
乳児とペットの同居のコツを紹介
室内の空気を清潔できれいに保つ
また、冬の時期などは部屋の空気が非常に乾燥します。窓の開けっぱなしによる換気は現実的に難しいので、空気清浄機などを活用して、空気を清潔に保つとよいでしょう。
アレルギーなどの感染症を防ぐためには、感染しないための環境を整えるのが一番です。そうすることで、赤ちゃんとペットが気持ちよく暮らせるようになります。