ストレスを感じやすい5歳児の性格。原因や対処法、発散方法をご紹介
5歳は言葉も増え、自分の気持ちを相手に伝えたり、相手を思いやったり、我慢することも上手になる時期です。心がぐっと成長する一方で、その分ストレスをためてしまう子もいます。子どものストレスサインに早期に気付き、適切な対処をしてあげるためにも、ストレスについて学んでいきましょう。
5歳児のストレスを感じやすい性格と原因
子ども自身が気遣いのできる性格
5歳になると、状況を把握したり、相手がどう思ったかなど、少しずつ理解して行動できるようになってきます。お子さんによってはまわりを気遣い、自分の考えや気持ちを出せず、ストレスに感じてしまうこともあります。
また、先生に怒られたり、友達とケンカしたとしても、まったく気にしない子もいれば、しばらくの間引きずってしまう子もいます。
その後も、同じことが起こらないようにと、物事を先回りして考えたり心配したりする子は、知らない間にストレスを溜めてしまう危険性があります。
大人が思っている以上に、子どもは色々と考えているものです。
子ども自身が頑張りすぎてしまう性格
先生や親に褒めてもらいたい、怒られないようにしなければ…と思うあまり、必要以上に頑張りすぎてしまうのです。
また、完璧主義で小さなことでも見逃せないような性格ですと、上手に息抜きが出来ず、心身ともに休まらず、疲れてしまうことがあります。
人は、応援するときに「頑張って」「頑張れ」と言います。でも、頑張りすぎてもう苦しい子に「頑張って」というのは…実はとても酷なことかもしれませんね。
そのような過度の頑張り屋さんの場合、自分で気づかないうちにストレスを蓄積させてしまいます。
家庭内での関係が原因であることも
ご夫婦の仲はどうでしょう。お子さんの前でケンカなどしてませんか?
また、ご兄弟がいる場合、ケンカのイライラを引きずっていたり、弟や妹がいるために甘えられず、寂しい気持ちを抱えている子もいます。
家庭内の環境は、思った以上に子どもに大きな影響を与えています。パパとママがケンカしたり険悪な雰囲気でいると、お子さんは何かを感じ、さりげなく仲直りさせようとわざとおどけてみたり、いつも以上にたくさん話をしたりします。親にまで気を遣ってしまうのです。
その小さな積み重ねが、子どもの小さな心を占拠していき、気付かないうちに大きなストレスへとなっていくこともあります。
5歳児が訴えるストレス症状とは
腹痛は代表的なストレスサイン
幼稚園や保育園に行きたくなくて「お腹が痛い」と仮病を使っているのかな…と思ってしまいがちですが、あながち仮病とは言えないこともあります。
ストレスをかかえていると、本当にお腹が痛くなったり、体に不調を感じることがあるのです。大人でもそうですね。体がSOSを出しているのです。
そんなときに、「本当に痛いの?」「お休みしたいからでしょ」と疑ったり頭から否定しては、お子さんは気持ちの行き場がありません。
お子さんを信用し、きちんと話を聞いてあげることが大切です。
ひどいと心因性嘔吐の可能性も
これは、緊張や不安を感じたときに出る症状で、本人は無自覚なことも多いといいます。
また、車酔いをして嘔吐してから、車を見ると嘔吐したりする「条件付け」によって嘔吐が起こる場合もあると言われています。
そこまでのストレスをかかえた子どもの気持ちを考えると…胸がつぶれそうになってしまいます。どうにかして救ってあげたいものです。
緊張や不安の場面から解放されれば治まる傾向にありますので、注意して見極め、適切な対処をするようにしましょう。
発熱を繰り返す場合は要注意
「心因性発熱」といい、38℃を超える高熱を出す場合もあれば、37℃台の軽い微熱が長引くこともあります。
大人にも子どもにもみられる症状ですが、子どもは体温機能の調節が未熟なため、大人よりも高熱を出すことが多くみられます。
こういった発熱に解熱剤は効きません。しかしながら、発熱の原因となった問題が解決すれば急に熱が下がったりします。
幼稚園に行く前に発熱し、お休みの連絡をしたら急に熱が下がるようなことがあります。
これは「心因性発熱」によくみられる症状です。
仮病と勘違いされがちですが、決してそうではありません。発熱を繰り返すようであれば、専門機関を受診しましょう。