子どもが綺麗な字を書くには?教えるときの注意点やコツについて
「綺麗な字を書ける子になってほしい」と願うパパやママは多いでしょう。正しく鉛筆を持ち、丁寧で綺麗な形の字を書けるに越したことはありませんが、そのコツを教えることは難しいものですよね。そこで今回は、子どもに字を教えるときのポイントや、綺麗な字を書くためのコツなどについてご紹介します。
子どもの綺麗な字はまず興味を持つことから
子どもが文字に興味を持つには
多くの子どもは、絵本の読み聞かせや日常生活の中でよく見るものに書かれた字を通して「文字」というものに親しんでいきます。いきなり「文字を書くこと」にこだわるのではなく、たくさんの文字が日常にあふれていることを知って、文字に興味を持ってもらうことが大切です。
「最初は絵本を読んでもらうばかりだったのが、いつの間にか文字を目で追ううちに読めるようになった」という経験は、子どもの自信につながります。かるたやしりとりなどの言葉遊び、絵本の読み聞かせなどで文字に触れる経験を積むことで、字形を学ぶ基礎が作れます。
ひらがなを書けるようになるのは4~5歳
逆にいえば、子どもは興味さえ持てば積極的に学ぼうとします。最初は1文字ずつひらがなの字形を覚えていたのが指先を動かして書くようになり、複数のひらがなを組み合わせた単語を読み書きできるようになります。
一般的に、ひらがなを読めるようになるのが4歳前後、書けるようになるのが4〜5歳とされていますので、子どもが文字に興味を持ったタイミングで学び始めるとよいでしょう。
書きやすい文字や興味のある文字から書こう
いきなりノートを広げてひらがなの練習を始めるのではなく、まずは「字を書くことって楽しいな!」と感じてもらえるような工夫を取り入れていくとよいでしょう。
電車や恐竜が好きな子がそればかりお絵かきするように、興味を引く文字であれば「たくさん書いてみたい!」と思ってくれるかもしれません。「しんかんせん」「やまのてせん」など、まずは子どもの関心を引きつけやすい文字から始めてみるとよいでしょう。その際、「つ」「く」「し」などの一筆で書ける文字を含む単語にすれば、より一層取り組みやすくなりますよ。
ママが子どもに字を教えるときの注意点
赤ペンで添削すると子どもはやる気を失う
例えば「ほ」のひらがな書いたとき、右上の部分が「ま」のように飛び出して書いてしまうことはよくありますよね。間違って覚えていたり、手先を器用に動かせずにうまく書けなかったりしたときによく起こるミスですが、このときに赤ペンで添削することは避けましょう。
多くの子どもは真っ赤に直されても「今度は注意して書こう」と奮い立つのではなく、やる気を失ってしまいます。間違っている箇所に注目するのではなく、うまく書けた部分を取り上げて花丸をつけ、たくさん褒めるようにするとよいですよ。
何度も書かせるのではなく丁寧に書く練習を
「毎日ひらがな練習帳を1ページ仕上げよう」「最後の枠まできちんとやろうね」などと、無味乾燥な文字書きを子どもに強いる方法では、子どもの学習意欲を削いでしまう結果となるでしょう。
幼児期の文字練習は量より質が大切です。たくさんの量を書くとどうしても字が雑になってしまうので、お手本を見てゆっくり丁寧に書くように促していきましょう。写すのが難しい場合には、ママが赤鉛筆で書いた上をなぞる方法も有効です。
いくつか丁寧に書ければそれでおしまいにして、「続きはまた明日やろうね」と文字練習を毎日の習慣としていけるとよいですね。
「綺麗に書きなさい」と注意するのは避ける
普段の子育てにおいても「ちゃんとしなさい」と注意してしまうママは多いかと思いますが、子どもへの「ちゃんと」「きちんと」という言葉かけは実は避けた方が無難です。
というのも、具体的に行動する手立てが示されていないこのような言葉かけでは、子どもはどのように行動すればよいのか正解がわかりません。「お手本をよく見て書きなさい」というのではなく、「最後はシューとはらおうね」「ここはピタッと止めてね」などのように、子どもが理解しやすい擬音を用いて手の動かし方を教えるとよいですよ。
子どもが綺麗な字を書くためのコツ
鉛筆の正しい持ち方を覚えよう
ひらがなの練習を始めるにあたり、まずチェックしておきたいのが鉛筆の持ち方です。間違った持ち方で書き続けてしまうと、悪い癖がついて字が上達しない、書いているうちに手や腕などに負担がかかるなどの悪影響が出る恐れがあります。
綺麗な字を書くには、「はね」や「はらい」を書きやすいように鉛筆をゆるく持つ「ゆる持ち」をして、指を丁寧に動かしていくことが大切です。鉛筆を正しく持ってよい姿勢で書くことにより、美文字に近づきますよ。