マタニティ用の喪服は必要?妊婦のお葬式参列時の服装とは
妊婦がお葬式に参加するときの注意点
つわりの時期はお線香の匂いに気をつける
まずは、つわりの時期はお線香の匂いに気をつけましょう。妊娠中は、様々な体の変化が起こりますが、妊娠前よりも「匂いに敏感になる」ことも、多くの妊婦さんが経験する変化の一つです。
普段はなんともないお線香の匂いでも、妊娠中は気分が悪くなることがあるかもしれません。特につわりの時期は、つわりが悪化してしまうことも考えられます。お線香の煙が直接こない場所に座るなど、対策をしましょう。
臨月の時期は参列を控える
参列できない場合は、必ず参列できない事情を伝えるようにしましょう。その上で弔電・お香典などを送ります。落ち着いてからでも構わないので、後日お線香をあげにお伺いするとよいですよ。
また、どうしてもお別れがしたい場合は、葬儀は辞退してお通夜に参列することもできます。葬儀に比べるとお通夜は短時間で終わりますし、お焼香だけで失礼させていただくことを相談してみてもよいかもしれませんね。
季節に関係なく冷えないようにする
冬場だけでなく、妊娠中は季節に関係なく冷え対策をすることが大切です。喪服の足元はストッキングではなく、厚手のタイツを着用しましょう。また、黒っぽいひざかけを一枚もっていくと便利ですよ。足元にかけたり、お尻に敷いたりして冷えを防ぐことができます。
例え夏場の参列であっても、室内に入ると冷房がきつく感じることがありますから、上に羽織るジャケットやカーディガンなどは、忘れずに持って行きましょう。
妊婦とお葬式にまつわる気になる言い伝え
妊婦の参列をタブーとする言い伝え
内容は「妊娠中にお葬式に参列すると、あざのある赤ちゃんが生まれる」といったものから、「赤ちゃんに霊がとりつく」「赤ちゃんがあの世に連れていかれる」といった恐ろしいものまで様々です。
ただの言い伝えで、今となっては迷信でしかありません。しかし気にされる方がいるのも事実で、
地域によっては「妊婦さんはお葬式に参列してはいけない」「妊娠中は火葬場に行ってはいけない」と言われる可能性もあります。
言い伝えは妊婦さんを守るために生まれた
今も葬儀ではお茶出しや雑用など、特に女性は労働を強いられることが多いですね。昔は今以上に男尊女卑の考え方が強く、またお湯を沸かすにも釜に火をくべることから始めなければならなかったため、今以上に大変でした。そんな労働を免除するために、妊婦さんの葬儀の出入りを禁止したといわれているのです。
また昔は今のように遺体をきちんと保全することはできなかったので、腐敗が進み、疫病の感染源になることも珍しくありませんでした。まだウイルスや病原菌といったものが解明されていない時代、これらは「悪い霊」の仕業だと考えられたのです。この悪い霊から妊婦さんや赤ちゃんを守るために、葬儀場や火葬場への出入りを禁止したという説もあります。
言い伝えが心配なときの対処法
そんなときは、外向きにした鏡をお腹のあたりに入れておきましょう。鏡には昔から邪悪なものを祓う力があるとされています。また反射する性質から、鏡を入れておくことで、悪い霊を跳ね返してくれるそうです。
ほかに、赤い布をお腹に巻いておくと悪いものから守ってくれるという言い伝えもあります。不安になる言い伝えはよい言い伝えで払拭しましょう。
ただし妊娠中の労働が負担になるのは事実です。お手伝いは無理のない範囲で行い、負担を感じたらきっぱり断る勇気を持ってくださいね。
まとめ
訃報は、予期せず突然やってくるものです。妊娠中は、普段どおりにいかないことがたくさんあり、対応に困ることもありますね。言い伝えが気になることもあるでしょう。そんなときは、今回紹介した内容を思い出してみてくださいね。
参列する場合は、できるだけ1人での参列は避け、可能であれば遺族に妊娠中であることを伝えておくようにしましょう。