家庭菜園で野菜を組み合わせよう!相性のよい野菜、悪い野菜
相性のよい野菜を隣同士に植えると、生育がよくなったり、病害虫に強くなったりするのをご存知ですか?このような相性のよい植物同士は「コンパニオンプランツ」と呼ばれています。ここでは、知っていると得をするコンパニオンプランツの基礎知識や相性のよい野菜、相性の悪い野菜の組み合わせを紹介します。
組み合わせ方、コンパニオンプランツの基本
コンパニオンプランツとは
植物は、トマトはナス科、いちごはバラ科というように、特徴などが近い植物ごとに分類されています。このような、異なる特徴を持つ植物を隣同士に植えることによって、よく育つようになる組み合わせがコンパニオンプランツと呼ばれているのです。
栽培農家さんの畑を見てみると、大根なら大根だけ、トマトならトマトだけがズラーッと植えてありますよね。畑にいろいろな植物が混在していると管理しづらいため、コンパニオンプランツは、家庭菜園などの小規模な畑でないと難しい技術といえるでしょう。
コンパニオンプランツのメリット
コンパニオンプランツはそれぞれ生態が異なる植物を隣同士に植えることで、相乗効果が得られるのですが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下にまとめてみました。
・虫の害を減らせる
・病気を防ぐ
・畑のスペースを有効活用できる
・結実促進
虫や病気による被害が少なくなれば収穫できる量も増えると思います。また、生育しやすい環境を整えてあげることで、健康的に育った野菜や果物はよりおいしくなることでしょう。
コンパニオンプランツ代表はマリーゴールド
センチュウはさまざまな種類の植物に寄生します。センチュウ予防のために、所々にマリーゴールドを植えるのも一つの手です。マリーゴールドのなかでも、「エバーグリーン」と呼ばれる花をつけない品種が強力な効果を発揮するといわれています。
マリーゴールドは水はけのよい土壌と、日当たりを好みます。水をあげすぎると枯れてしまうことがあるので気をつけてくださいね。
プランターでもOK!相性のよい組み合わせ
ベストパートナーは「トマトとバジル」
トマトは乾燥したアンデス高原地域が原産とされています。ほかの野菜と比べると人による栽培の歴史も短く、今でも原産地の気候を好む植物です。そのため、トマトは乾燥気味の土を好み、水をあげすぎると病気になったり、実が割れてしまったりする原因になります。
バジルは、熱帯地方が原産といわれ、土の中の水分をどんどん吸収して育つ植物です。トマトの隣に植えると、トマトにとって余計な水分をバジルが吸収してくれるので、トマトが生育しやすい環境を整えてくれるのです。また、バジルの香りが虫除けにもなり、トマトに寄ってくる虫を防ぐ効果も期待できます。
お互いがサポーター「なすとねぎ」
なすとねぎがよい組み合わせだという理由は、なすやトマトなどナス科の植物はねぎに寄ってくる虫を遠ざける効果があるといわれています。また、ナス科の植物がかかりやすい「立枯病」「青枯病」などの病原菌を抑える、拮抗菌(きっこうきん)がねぎの根に共生しているため、これらの病気を予防することができるようです。
長ねぎのほか、ニラやチャイブなどを一緒に植えてもよいでしょう。植えるときは、ねぎの根となすの根がなるべく近い位置にくるようにすると効果的だといわれています。
害虫予防に「いちごとニンニク」
ニンニクもネギ科の植物の一つで、根には拮抗菌が共生しています。病原菌を抑えて、病気にかかりにくい環境を作ってくれることでしょう。そのほかにも、いちごの開花時期を早める効果があるという人もいます。
ニンニクの植え付け時期は9月中旬~10月上旬、いちごの植え付け時期は10月上旬~なので先にニンニクを植えておきましょう!
ニンニクの病害虫を防除する効果は大きく、いちご4〜5株にニンニク1株の割合で植えても効果を得ることができるようです。