アルカリ性洗剤でのやけどの対処法!特性や安全に使うための注意点
アルカリ性洗剤が素手につくと、やけどと同じような炎症を起こすといわれています。実際、やけどまではいかないものの、うっかりアルカリ性洗剤に触れてしまい手が荒れたというママもいるかもしれませんね。ここでは、アルカリ性洗剤の特性や、万が一やけどをしたときの対処法を紹介します。参考にして安全に使いましょう。
アルカリ性洗剤の特性とやけどの原因
アルカリ性洗剤は油分に強い特性を持つ
一般的に洗剤は、アルカリ性に傾くほど洗浄力が増すといわれています。特に、アルカリは油脂の成分である脂肪酸と反応して一種の石鹸となりそれが汚れを落とすので、油汚れを落としやすいことが最大の強みでしょう。
そのため、ガスコンロや換気扇の油汚れを落とすためのキッチンクリーナーとしても広く使われています。また、垢や血液、食べこぼしなどのタンパク質汚れにも強いので、洗濯用洗剤としても人気です。
アルミの缶に入れ替えると水素ガスが発生
また、爆発はしなくてもアルミ缶自体が溶けてしまうので、必ず専用のボトルで使うようにしましょう。
特に、大型スーパーなどへ行くと業務用サイズの洗剤が販売されていることがあります。価格的にはお買い得でよいのですが、詰め替えるボトルを間違える可能性もあるので、正規品のボトルも買ってそこに詰め替えていくと安心ですね。多少費用はかさみますが、確実に安全な方法を取りましょう。
皮膚のタンパク質を溶かしてやけどになる
高温のものに触れて起こるやけどは、触れた瞬間に痛みや熱さを感じるため反射的に原因物質から離れますが、化学熱傷の場合、触れたときの刺激が弱いので気づかずに処置が遅れることもあるでしょう。接触から時間が経ち、やけどが重症化することは避けたいですね。
また、直接皮膚につかなくても、着ている衣類につくことで間接的に皮膚に触れてしまうことがあるので注意が必要です。
アルカリ性洗剤でのやけどの症状や対処法
アルカリ性洗剤でのやけどは皮膚が変色する
やけどの症状や重さは、洗剤の濃度やどのくらいの時間皮膚に付着していたかによって変わってきますが、普通のやけどよりも時間の経過とともに皮膚深部へ損傷が進行しやすいことが特徴です。
皮膚の深部まで炎症が進むと、水ぶくれを生じたり、皮がむけたりし、ひどい場合には皮膚の潰瘍や壊死に繋がることもあります。ここまで進むころには、強い痛みや皮膚の変色も生じているでしょう。しかし、これはあくまで時間が経ってしまった場合なので、早めに対処して症状の悪化を防ぐことが大切ですね。
多量の水で洗い流しすぐ病院へ行く
次に、アルカリ性洗剤がついた皮膚を多量の水道水で洗い流します。アルカリ性洗剤は皮膚につくと表面がぬるぬるします。それを目安に洗い忘れのないようにしましょう。少し水で流したくらいでは落としきれないため、ぬめり感がなくなるまでしっかりと洗い流すことが大切です。
洗い流したらやけどの範囲に関わらず、早めに病院を受診しましょう。その際、原因となった洗剤をボトルごと病院へ持って行くと、発症の経緯を先生に伝えやすいですね。
目に入ってしまったら10分以上水で流す
冷たい水では余計に目を開けにくいという場合は、常温か少しぬるめの水で行ってみてくださいね。十分洗い流したら、すみやかに眼科を受診しましょう。
目を化学熱傷してしまうと、視力低下や失明の恐れがあるという情報もありますが、家庭用の洗剤ではそれほど大きな後遺症が残るケースは少ないようです。事後対応は大切ですが、心配しすぎず落ち着いて適切な対処ができるようにしたいですね。