赤ちゃんの指毛はどうしたらよい?生えてくる理由と対処法を知ろう
「赤ちゃんの指毛はなぜあるの?」と気になっているママ、「指毛が濃い気がする、今後が心配」など赤ちゃんの指毛に悩むママも少なくありません。同時に「指毛は処理するべき?」などの疑問もありますよね。そんなママ向けに、赤ちゃんの指毛について、生えている理由や役割、対処の方法をご紹介します。
誕生前から指毛がある理由と処理の必要性
お腹の中にいる間や産後すぐに身を守るため
出産した直後、赤ちゃんの体に白いチーズのような物がついていますよね。白いチーズのような物は「胎脂」といって、赤ちゃんの薄くて弱い肌を乾燥から守るために体を覆っているのですが、胎毛があることで、しっかりと胎脂で皮膚を覆うことができるのです。
そして胎毛は、誕生後に胎脂が落ちた後にも赤ちゃんの皮膚を守る役割をしています。
胎毛は、出産が近づいて赤ちゃんの皮膚が強くなると、徐々に抜け落ちていきます。そのため成熟して生まれる赤ちゃんほど胎毛が少なく、出産予定日より早く生まれた赤ちゃんは胎毛が残っているケースが多いのです。
ママやパパの毛深さが遺伝している可能性も
薄っすらとした産毛程度、産毛よりも濃くやや目立つ、長さも濃さもあってかなり目立つ、といったようにそれぞれで違いがあるので、なかには指毛が目立つ赤ちゃんもいます。
さらに気になるのは、「ママやパパの毛深さが遺伝しているのかどうか」ですよね。胎毛の濃さや長さに個人差があるだけに、両親からの遺伝も若干は関係しているとされていますが、胎毛は生まれてから5カ月程度でかなり薄くなり、長くても1歳半~3歳ごろには無くなっていきますよ。
遺伝性の毛深さは、あまり気にしなくても大丈夫です。その理由は、次の項目でご説明しますね。
赤ちゃんは指毛などのムダ毛を剃る必要なし
そして、「産毛に変わっても毛深さが気になる」という子でも、その後の成長とともに気にならなくなることが多いのです。なぜかというと、全身の毛穴の数は生まれ持って決まっていて、大人になっても変わらないからです。
赤ちゃんは体の面積が小さく、狭い範囲に毛穴が密集している状態にあります。そこに産毛が生えると毛深く感じますよね。体が大きくなり肌の面積が増えると、毛穴の密集も解消されて毛深さが目立たなくなるのです。
赤ちゃんのうちに、無理に指毛を剃る必要はありません。
生後以降に指毛が果たしている役割を知ろう
体を守って汚れがつくのを防ぐ役割
例えば、髪の毛は頭皮を紫外線や菌から守ったり、頭部への衝撃を和らげたりする役割、まつ毛は目にゴミなどの異物や汗が入り込まないようにする役割、鼻毛にはゴミやウイルスを体内に吸い込まないようフィルターの役割を果たしています。
指毛には、赤ちゃんの薄く柔らかい皮膚を守り、汚れが付着するのを防ぐ役割があります。赤ちゃんは指を吸ったりしゃぶったりしますよね。もともと薄く柔らかい皮膚はすぐにふやけて、さらに柔らかくなり傷つきやすい状態になりますが、指毛がカバーとなって切り傷やすり傷を防いでいるのです。
手や指の汗や皮脂の量を調整している
一生懸命に指しゃぶりをする赤ちゃんでも、指は意外とカラッとしていますよね。それは指の毛が汗やよだれを上手に蒸発させてくれているからです。
皮膚の表面についた汗はなかなか蒸発せず、そのままにしておくと肌の表面がべたつきます。反対に、産毛に付着した汗は早く蒸発してくれます。これは肌表面に付着した汗よりも、産毛などの体毛に付着した汗の方が空気に触れる面が大きいからなのです。
赤ちゃんがたくさん指しゃぶりをしても、指がカラッとしているのは指毛の働きのおかげでもあるわけです。さらに毛穴は皮脂をコントロールするので、指の乾燥も防いでくれています。
指毛には肌を保湿して潤いを保つ機能も
かなり狭い範囲に生えている指毛ですが、毛穴が分泌した皮脂を保持したり、適度な湿度を保ち肌に水分を保持したりする役割も果たしています。
指毛のお手入れをした後に、「指毛があった部分の肌が乾燥してしまった」という経験をもつママも多いのですが、それは指毛の処理による肌刺激だけが原因ではなく、指毛を処理したことで保湿機能が低下したという原因も含まれているのです。
赤ちゃんの細い指にある指毛は、汚れや傷から皮膚を守り、汗や皮脂の調整し保湿もおこなうという複数の役割を果たしています。まだ肌もデリケートな赤ちゃんにとって、必要な毛であることが分かりますね。