育児と介護の両立が大変。ダブルケアの対策や支援や相談について
育児だけでも毎日忙しいのに、両親の介護もしなければならなくなると、両立するのが大変ですよね。しかし、いつ介護をするときがくるかは誰にも分からないので、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、ダブルケアとはどういうものなのか、ダブルケアをする方への支援策などをご紹介します。
介護と育児が重なるダブルケアについて
ダブルケアとはどういうもの?
その理由は、昔は多くの女性が20代前半で子どもを出産するケースが多く、両親に介護が必要になる時期には子育てが一段落している方がほとんどでした。しかし、最近は晩婚化が進んで30代、40代で出産されている方も多く、育児と介護の時期が重なってしまう家庭が増えてきています。
「育児」と「介護」、どちらも大切なことではありますが、両立するのは肉体的にも精神的にも大変なことですよね。
現在のダブルケアになる割合は3割!
回答した方のうち、ダブルケアを現在している方は8%、ダブルケアを経験した方が6%、数年後にダブルケアをするときがくる方が18%いることが分かりました。育児と介護どちらも大変なことですが、「今、ダブルケアをしていて誰も助けてくれず悩んでいる」と回答した方が12%、経験したことがある方で「誰も助けてくれなかった」と回答した方が17%もいます。
現在約3割の方がダブルケアをしている状態です。今後ダブルケアに悩む方が増える可能性は高いですよね。
ダブルケアの大変さをイメージしてみよう
先輩ママに聞いてみると、現在子どもが1歳で両親が70歳だそうです。今は両親共に元気ですがいつダブルケアをすることになってもおかしくない年齢なので、不安を抱えていると話してくれました。
体力的にも精神的にも不安が大きいそうですが、金銭面でも不安があるそうです。育児と介護どちらもお金がかかるので、ダブルケアをしながら仕事を続けなければいけないこともイメージしているそうですよ。
ダブルケアが必要になった場合の対策は?
まずは現状を把握することから始める
ダブルケアはある日突然やってくるケースが多いです。親の様子がおかしかったり親が倒れたりした場合は、病院にいき「親がどのような状態なのか」を知る必要があります。親の状態を確認した上で、どのような介護が必要なのかを考えていくとよいでしょう。
落ち着いて現状を把握することでこれからどのようにしていけばよいのかを、じっくり考えていけますよね。どうすればよいか分からない場合は、役所に相談しましょう。
家族の協力は不可欠!話し合いをしよう
友人に聞いてみると、子どもが2歳の頃に義理母が急に倒れてしまい介護が必要になったそうです。友人は育児以外にもフルタイムで仕事をしていて忙しく、そこに介護も入るとなると「1人ではできない」と家族で話し合いをしたそうです。
話し合いをしっかりすることでほかの家族と役割分担ができることになり、友人の負担が少し減ったので安心したと話してくれました。1人で育児、介護、仕事、すべてを負担することは不可能に近いので、みんなで協力することが大切ですね。
早い時期に介護が来てよかったと捉える
「ダブルケアがしんどい」と投げ出しそうになる方も多いですが、「早い時期に介護がきてよかった」と前向きに捉えてみてはいかがでしょうか。50代、60代で介護をするよりも若い時期のほうが体力がありますし、前向きに捉えることで育児と介護を頑張れるかもしれませんね。
先輩ママは20代の頃にダブルケアをしていたそうです。「本当に大変でしんどい」と思うこともあったそうですが、「自分が50代になって介護をするよりはよかったかな」と前向きな気持ちで頑張っていたと話してくれました。
ダブルケア対策に関する支援を知ろう
各自治体が行うダブルケア対策の一例
・横浜
ダブルケアサポート横浜プロジェクトが進行しています。ダブルケアに悩んでいる方の相談に応じるカウンセラーの育成や、ダブルケアに悩んでいる方にハンドブックを作成しています。
・京都
京都府は4,500人くらいの方が、ダブルケア問題を抱えているそうです。介護と育児、どちらも相談できる態勢を整えられるように、ケアマネジャー向けの研修が開催されたり、子育てに配慮したケアプランを作成したりしているそうです。