子どもの歯みがきってどうする?歯みがき習慣で子どもの歯を守ろう!
「いつから始めたらいいの?」「なんでこんなに嫌がるの?」と、なかなか一筋縄ではいかない子どもの歯みがき問題。子どもの成長や健康にも大きく関わってくる大切な「歯」について、ケアの大切さをはじめ、時期別の歯みがきのポイント、よく聞く疑問を合わせて紹介します。
歯みがきを始めるタイミングはいつ?
そもそも歯みがきはなぜ大切なの?
子どもの歯である「乳歯」も、「しっかりものを噛む」という大切な役割を持っています。
しっかり噛める歯を維持することは、子どものあごの発達を助け、顔の形を整えたり、永久歯が生える際の目印として、歯並びを整えることにも繋がります。また、言葉を覚えていく中で、正しい発音を助けたりもします。
ただ、歯は皮膚のように再生することはありません。虫歯などで大切な歯を失くさないよう、小さな頃から歯みがき習慣を身につけ、毎日のケアを通じて、守っていくことが大切なのです。
子どもが虫歯になるとどうなる?
痛みがあると、ものをしっかり噛めないため唾液の分泌量も減り、栄養の吸収が悪くなりますし、硬いものが苦手になり、偏食になることも。
虫歯が原因で、歯が早く抜けてしまうと、永久歯が正しい場所に生えず、歯並びが悪くなる可能性もあります。歯並びが悪いことで、みがき残しが増え、虫歯になりやすくなったり、子どもが見た目を気にして、内向的になってしまったり、心身に影響が出るおそれもあります。
「乳歯は生え変わるから大丈夫」と言う方もいますが、その後の子どもの健康を考えると、虫歯といえども楽観はできません。
歯みがきは歯が見えたら始めよう
赤ちゃんには、生後2〜3カ月を過ぎる頃、口の中にものを入れて感覚を楽しむなど、口の周りが敏感になる時期があります。この頃、歯みがきの準備として、口の周りの過敏をとり、触られることに慣れておくと、歯みがきを始めた時、抵抗感が薄く、進めやすいです。
手のひら全体でほっぺを触る、くちびるの周りを指の腹で触るほか、口の中をきれいな指で軽く触れるなど、スキンシップを楽しみながらやってみてください。
周りを見ている時期なので、大人が楽しく歯みがきする姿を見せておくことも大切です。
時期別・子どもの歯みがきのポイント
ガーゼみがきで歯みがきを開始
きれいにしてあげたい時は、授乳・離乳食などの食事の後や就寝前に、湯さましを飲ませたり、ガーゼを使った「ガーゼみがき」を行うとよいでしょう。
子どもを膝の上に仰向けに寝かせたら、小さく切ったガーゼを水(ぬるま湯でも可)で湿らせ、人差し指に巻き、歯をつまむように優しく、裏表を拭いていきます。
可能なら、時々歯ブラシをそっと歯に当て、歯ブラシの感触にも慣れてもらいましょう。みがくというよりは、そっと動かして触れるくらいでOK!
奥歯が生えたら歯ブラシでのケアが必要なので、子どもの様子を見つつ、少しずつ慣らしていけるといいですね。
乳歯が生え揃ったら「自分みがき」
実際、みがく練習を始めるなら、3歳頃からが良いです。最初はうまくできないでしょうが、本人のやる気を尊重しましょう。大人も一緒になって歯みがきしたり、歌を歌ったりすることで、歯みがきを好きになっていきます。
正しいみがき方は慣れてきたら、少しずつ伝えていきましょう。歯みがき粉も無理に使う必要はありません。
1日3回、毎食後の歯みがきが基本ですが、子どもの機嫌によっては、無理にしなくても大丈夫です。ただその場合には、唾液が減って、細菌が増えやすい就寝前に、歯みがき・仕上げみがきをしっかり行いましょう。
大人の「仕上げみがき」のポイント
仕上げみがきの際は、膝に頭をのせて仰向けになった状態で、歯を上下左右のブロックに分けて、それぞれ順番にみがいていくように進めます。みがく順番を日によって変えることで、最後までみがけない日があっても、みがき残しが少なくなります。
シャカシャカと音がでるくらいの力加減で、奥歯の溝など細かく動かします。奥歯の内側や歯茎の付け根など、子どもの手ではしっかりみがけていないところを中心に、手早く仕上げみがきをしましょう。
歯と歯の間はフロス(糸ようじ)などを用いて、食べ物のカスなどをしっかり落とすとより効果的です。
子どもの歯みがきQ&A
Q. 歯みがきを嫌がるのはなぜ?
そもそも子どもにとって、顔や口を触られること自体、本能的にイヤと感じることが多く、じっと終わるのを待っていることも苦手です。
そんな子どもの歯みがきを、スムーズに進めるポイントは2つ。
1、歯みがきを楽しいと思ってもらう
絵本や歯みがき動画などを見せて、楽しい、面白いと思ってもらうことで、前向きに歯みがきをしてくれます。