1歳児を叱るのはどんな場面?子どもに伝わる叱り方と注意点を紹介
1歳台の子どもは自我が芽生え始め、言葉も少しずつ理解できるようになってきます。行動範囲の広がりとともにいたずらも増えるこの時期は、どのような場面で子どもを叱るべきなのか悩むママも多いのではないでしょうか。そこで今回は、叱ることが有益に働く場面や子どもに伝わりやすい叱り方をご紹介します。
1歳児の心の成長と叱るほうがよい場面
自我が芽生え言葉の理解が進む
反対に、「やりたくない」と主張する場面もみられます。本格的なイヤイヤ期に入る前段階ともいえますが、着替えや歯磨き、お風呂など、1日に何回も拒否されるとママはつらく感じるかもしれませんね。
また、1歳台は言葉の発達も目覚ましい時期です。1歳台後半には「ワンワン、いた」など、少しずつ2語文も増えていくでしょう。大人の言うことを大体理解できるようになり、簡単な指示に応えてくれることもあります。
けがや命に関わる危険なことをしたら
子どもを叱るべきか迷ったときは、子どもの行動がけがや命に関わる危険なものであるかを考えてみましょう。例えば、道路に急に飛び出そうとしたときや、買い物をしていて店内を走ろうとしたときなどです。
子どもは自分の行動がどのような結果を招くかを想像できないため、危険な行動をしたときはまず体を抑えて行動を止めましょう。その上で、驚く子どもを安心させつつ、どのような状況だったかを子どもが分かる言葉でゆっくりと伝えることがポイントです。
お友だちや他人を傷つける行為をしたとき
1歳くらいですと、まだ感情を言葉にできない場面もたくさんあるでしょう。おもちゃを取られて「悔しい」という気持ちや、相手からぶつかってきたのに知らんぷりされて「腹立たしい」気持ちが、ときに叩いたり物を投げたりという危険な行為に繋がることがあります。
子どもは力加減を知らないので、力いっぱい相手に向かっていくでしょう。このような行動をしたときは、ママも驚いて我が子を強く叱りがちですが、まずは相手の子に謝りつつ我が子の気持ちにも寄り添うことが大切です。その上で、お友だちの気持ちを一緒に考え、やってはいけないことを伝えましょう。
1歳児を叱るときに心がけること
表情や声のトーンを意識しよう
真剣な空気を作るには、まず子どもの目を見て話をするようにします。忙しいとつい家事をしながら話したくなりますが、ママの気持ちを子どもに伝えるためにもきちんと向き合う姿勢で臨みましょう。そして、あえて怖い顔はせず、真面目な表情、真剣な眼差しで子どもに伝えます。
また、声のトーンも意識してみましょう。子どもが怖がる大きな声は避け、静かな声でゆっくり語りかけます。ママが落ち着いて淡々と話すようにすると子どもの心にも響くでしょう。
叱るときはなるべくすぐに
子どもが泣いていたり感情的になっていたりするときは落ち着くまで待つ必要がありますが、叱るタイミングはなるべく早いほうが子どもの心に響きやすくなるでしょう。子どもの記憶が薄れないうちに伝えるようにしたいですね。
また、1歳の子どもは集中力がそれほど長く続きません。そのため、言いたいことがたくさんあっても重要なポイントだけをうまく絞って、短時間で簡潔に話すことが大切です。そうすることで、子どもだけでなくママの心身の負担も減るでしょう。
繰り返す場合は根気強く伝えよう
また、いけないことだと理解できるようになっても、時間が経つと忘れてしまうこともあるでしょう。ママとしては何度も同じことをされると叱っている意味があるのだろうかと心配になるかもしれませんが、そのような子どもでもママの言うことはしっかり受け止めています。
言われたことをきちんと理解して、行動に移すまでに時間がかかるだけなので、諦めずに根気強く伝えていくことが大切です。少しずつ善悪を考えながら行動できるようになるでしょう。
子どもへの叱り方で注意したいポイント
手をあげずに言葉で伝える
子どもにやってはいけないことを伝える手段として手をあげてしまうと、今度は子どもが友だちとの関係で自分の思いどおりにならないときに、力づくで分からせようとするでしょう。虐待や暴力に当たるかどうかではなく、子どものためにならない方法は控えるようにしたいですね。
苛立ちを覚えたときは、一度深呼吸して子どもの気持ちを考えてみましょう。1歳児のしつけには時間と忍耐力を要しますが、根気強く言葉で伝え続けていくことが肝要です。