褒めることで自己肯定感が育まれる!幼児期の心の土台をつくる褒め方
ママやパパが子どもを適切に褒めると、自己肯定感が育まれます。どんなときに、またどのように褒めることがよいのかポイントを知って、幼児期の心の土台となる自己肯定感を育みましょう。また、褒めることと同様に大切なのが子どもに共感することです。子育てに生かしてくださいね。
子どもの成長に大切な自己肯定感とは
短所も含めて自分自身を肯定できている感情
具体的には、自己肯定感が高い人は困難な場面に直面したとき「頑張るぞ」と奮起しやすく、新しい体験に対して「面白そう」と興味を示します。頑張る人を目の前にすると素直に応援します。
反対に自己肯定感が低い人は、困難な場面から「無理だ」と逃げ出したり、頑張る人を見て「失敗すればいいのに」と思ったりなど、後ろ向きな考えになりがちです。
何事も積極的、前向きに捉えられることが、自己肯定感の高い人の特徴です。一般的に自己肯定感が高い人の方が豊かな人生を送ることができると考えられています。
社会性を身につける前の幼児期の心の土台に
子どもの心の土台をしっかり作ることができれば、成長する中でしつけが身につきやすくなったり勉強に意欲的になったりするようです。
一方で自己肯定感を育む時期に期限はありません。「うちの子は5歳だからもう遅い?」と心配しなくても大丈夫です。幼児期を過ぎても自己肯定感を育むことはできます。
むしろ幼児期を過ぎたから終わりという訳ではなく、ずっと育み守り続けていくことが大切です。幼児期が特に適しているというだけであって、何歳からでも自己肯定感を育むことはできますよ。
困難に直面しても前向きに捉えられる
そういった力を持つ人の自己肯定感は、一般的に高い傾向があります。反対に自己肯定感が低いと、ストレスを乗り越えることが困難だったりトラウマを持ちやすくなったりするようです。
海外の研究調査では、子どもの低学力・犯罪・薬物依存・自殺・10代の妊娠といった問題が、自己肯定感と深く関わると指摘されています。また日本でも小児の精神疾患患者には自己肯定感が低い子どもが多いといわれています。
人生における様々なストレスを乗り越えるためには、自己肯定感を高く保つことが必要です。子どもの自己肯定感を育む接し方を心がけたいですね。
自己肯定感を育もう!褒める際のポイント
成果ありきの褒め方だけに偏らないこと
例えば、子どもが何かをやり遂げたとき「こんなことができてすごい!」と思いっきり褒めたくなりますね。しかしこうした「成果」に偏った褒め方ばかりしていると、子どもはやがて「成果をあげられないと自分には価値がない」と考えるようになりがちです。
ほかの子どもと比較する褒め方もおすすめできません。「あの子よりも速く走れたね!」「ほかの子よりも絵が上手だね」と比較で褒め続けると自信過剰になりやすく、また失敗や叱責されたときに深く落ち込みやすくなります。
大人の期待を感じるような褒め方ばかりをしないようにしましょう。
努力の過程や諦めずに臨んだことを褒める
ときには子どもが頑張って成し遂げようとしても、結果が出ないことがあります。そんなときじれったさから感情的に叱咤したり否定的な言葉をかけたりするママやパパもいますが、否定的な対応をするとせっかく生まれた子どものチャレンジ精神が消えてしまう恐れがあります。
失敗したときも「最後まで諦めずに挑戦して素敵だね」と、意欲ややる気を具体的に褒めるようにすると自己肯定感が育まれます。努力することの大切さが少しずつ身につきますよ。
子どもの意思を尊重して思いっきり褒める
子どもがしたいことの中には、明らかに失敗するだろうと予測できることもあると思います。しかし失敗を経験することで子どもは問題を解決する力を育みます。先回りせず、見守ってくださいね。
子どもが「やりたい」と思う行動には、ママやパパの役に立つこと、例えば「お手伝い」も含まれます。
実際ある調査で、お手伝いをする子どもは自尊心が高いという結果が出ています。お手伝いは自己肯定感を育むよい機会になりますよ。
無理なく自然に子どもを褒めるには
褒め言葉が見つからないときは笑顔で見守る
褒める言葉やタイミングがわからないときは、笑顔で見守ることを意識しましょう。大好きなママやパパが笑顔を向けることで、子どもは「自分は認められている」と安心感を得ますよ。
大切なのは「どんな褒め言葉をかけるのか」ではなく「子どもへの伝わり方」です。ニコニコしながら子どもの絵を一緒に眺めるだけでも子どもの心に響きます。
野菜を残さず食べたときも「残さず食べられたね」などと状況をそのまま伝えることで、無理に褒めなくても子どもは認められたと感じて安心しますよ。