「叱る」と「怒る」には大きな違いが!叱り方のコツと怒らない方法
ふだんあまり意識することはないかもしれませんが、「叱る」と「怒る」には大きな違いがあります。子どもを叱ると心を開いてその忠告を受け入れてくれますが、怒ると改善してほしいことが伝わらなくなります。それ以外にも怒ることにはデメリットが多いです。ここでは叱り方のコツや怒らないための方法などをご紹介します。
「叱る」と「怒る」の違いを意識しよう
感情が含まれている場合は怒っている
子どもに注意するときにはどのような言葉をかけるでしょうか?たとえば塀をよじ登ろうとしたら「落ちると大けがをするから高いところに登ってはいけないよ」と、分かりやすく説明しますか?それとも「いい加減にしなさい!悪いことばかりして!」と怒りを爆発させますか?
「叱る」は子どもが成長できるように、それをしてはいけない理由や正しいやり方を言い聞かせることで、「怒る」は感情をあらわにして子どもを非難することです。「叱る」と「怒る」の違いは感情が含まれているかどうかといえます。
似ているけれど子どもの受け取り方は違う
怒りの感情をぶつけられた子どもは大声やきつい言葉だけを受け取り、肝心の怒られた理由を理解できない場合が多いです。怒られて泣くのも、反省したというより親の声が怖いからかもしれません。
感情をぶつけず冷静に叱れば、子どもはしてはいけない理由を受け取り理解ができます。ですので叱られた理由に納得すれば、子どもはだんだんとその行動をしなくなるでしょう。
子どもは親の鏡です。親が怒ってばかりいれば、子どもも友だちや兄弟に怒りをぶつけるようになります。反対に冷静に叱るようにすれば、子どもも感情的にならずに問題を解決したり、友だちに寛容な対応をしたりできるようになりますよ。
怒ってしまったときはフォローをしっかりと
もし怒ってしまっても心から謝れば、子どもは親に嫌われたのではないことが分かり安心して許してくれます。傷ついた子どもの自尊心も回復するでしょう。
親は正しくなければいけないという気持ちが強すぎると自分の間違いが認められず、子どもとの関係が窮屈になります。子どもも「親でも間違うことがあるのだ」と分かると、親を身近に感じられるでしょう。
また、親が素直に謝る姿を見れば、子どもも自分が悪かったときに素直に謝ることができますよ。ただ、やはり怒ってばかりいるのは避けた方がよいですね。
子どもに真意が伝わる叱り方とは
短い言葉で簡潔に伝えよう
ただ、ママが色々な話をすればするほど叱られている時間が長くなり、子どもは「早くこの場から逃れたい」と感じるでしょう。なぜ叱られているかも分からなくなるかもしれません。
叱るときは「弟を叩いてはだめ」と、短い言葉で簡潔に伝えましょう。「しっかりしてね」などのあいまいな言葉では、どうしてよいか分からない場合もあります。してはいけない行動を具体的に伝えた方がよいですね。
このケースは特にそういえますが、日ごろから親子の信頼関係を深めていると叱った内容を子どもが素直に受け入れてくれます。
パパとママが同じ方針で叱るようにしよう
とはいえ、小さな不一致は出てきます。むしろ細かな不一致があった方が、夫婦で決めた方針が子どもに合っていなかった場合に修正しやすいかもしれません。ただ、叱る基準が異なったときに、子どもの前でお互いを否定するのは避けた方がよいですね。
同居している場合など、頻繁に接する祖父母と叱る方針が違うときは夫婦の考えは一致させておき、祖父母とパパやママの叱り方が違うことを子どもに理解してもらうようにしましょう。
行動を叱り人格を否定しないようにする
叱るときは「叩くのはだめ」などと、好ましくない言動だけにフォーカスしましょう。子どもの過去の失敗にまで言及しすぎると怒りが湧き「叩いてばかりいてだめじゃない!」と言動への注意に感情が乗りがちです。すると、人格まで否定してしまう場合があるので注意した方がよいですね。
叱られたことを気にしすぎる子には、「叱ったとしても、ママはあなたのことを嫌いにならない」と伝えましょう。「その言動がいけないのであって、あなたはだめな子ではない」と子どもに理解してもらえるとよいですね。
怒らずにすむ感情のコントロール方法
体の疲れをとってイライラを減らそう
体力的に余裕がない中で子どもにわがままを言われたり仕事を増やされたりしたら、怒ってしまう場合もあるでしょう。それは「助けて!」というママの心の叫びかもしれません。
疲れたらパパに子どもを任せて眠ったりマッサージに行ったりするほか、ツボ押しグッズや疲れを癒やす入浴剤なども活用したりしながら、少しの時間でも疲れを取ることを優先しましょう。体の疲れが取れるとイライラすることが少なくなります。
休むことに罪悪感を感じないでくださいね。