子どもを叱るときのルールとは?感情的にならないコツや対処法
子どもの人格自体を否定してしまう
子どもを叱るときは人格に関することではなく、行動に対して注意するようにしましょう。「だらしないことだから気をつけようね」「これは悪いことだよ」など、行動に対して注意することで子どもの心に届きやすくなりますよ。
また「勝手にすれば!」「イヤなら家から出て行って」などは、突き放されるような印象を与えてしまいます。子どもの心に深い傷になって残る恐れがあるので、使用しないように心がけてください。
過去の出来事を持ち出す
過去の出来事を持ち出すと、怒りが増幅してしまう傾向があります。終わってしまった出来事について注意を受ける方も嫌な気持ちになりますね。
過去の出来事を持ち出さないためには、あくまで目の前の出来事について話をするよう心がけます。キーワードは「今」で「今やったことはダメなことだよ」などと「今」というワードを用いることで目の前の出来事に焦点を合わせやすくなりますよ。
終わってしまったことを持ち出すのは意味が無いと考えて、目の前の出来事を叱るようにしましょう。
上手に子どもを叱るためのコツとは
叱る前に理由や子どもの気持ちを聞く
例えば子どもがお友だちとけんかをして手をあげてたとき、親はとっさに「たたいたらダメでしょ!」と言ってしまいがちですが、これでは子どもは押し黙って聞く耳を持たなくなりがちです。
「なぜけんかをしたの?」と理由を聞いてから「それで怒ったんだね」と受け止めることで子どもは安心し、話を聞く姿勢を作りやすくなるのです。
その後で「でも、こんなことをしたら◯◯になるかもしれないからやめようね」と具体的に伝えることで理解しやすくなりますよ。
子どもと目線を合わせて叱る理由の説明を
叱るときは親の伝えたい内容がきちんと理解できるように、お互いの目線を合わせて話すようにしましょう。
また、目線の高さを合わせることも大切です。親が子どもの目の高さまで低くなることで、聞く姿勢が整いやすくなります。
子どもの聞く姿勢が整ったら、叱る理由を伝えましょう。目線を合わせた状態で、道筋を立てて分かりやすく説明すると子どもは理解しやすく、同じ間違いを繰り返しにくくなりますよ。
否定をせずに共感を促すような言葉を使う
否定的な言葉は、共感を促すような言葉に置き換えるよう心がけるとよいですね。共感を促すような言葉は子どもによい影響を与えるだけでなく、ママやパパの怒りがクールダウンしやすくなる効果もありますよ。
具体的には、以下のように置き換えてみてください。
「◯◯してはダメ」は「こんなふうにしようね」
「大声を出さないで」は「小さな声で話そうね」
「(お友だちを)押さないで」は「優しくしようね」
共感を促すような言葉や肯定的な言葉を使うことは、子どもの自己肯定感を育てやすくなる効果も期待できますよ。
子どもを叱るときに心がけてほしいこと
ママが叱ったらパパは子どもをフォロー
夫婦で話し合って、ママ(あるいはパパ)が叱ってパパ(あるいはママ)がフォローするというように決めておいてもよいですし、その時々で臨機応変に対応してもよいですね。「普段叱るのはママだけど、しっかり叱る必要があるときはパパ」というように役割分担をしている家庭もあるようです。
どちらかがフォローするようにすれば子どもの逃げ場を確保できるだけでなく、叱っている親の気持ちもクールダウンしやすくなります。感情的になりやすい人にも効果的かもしれませんね。
感情的になってしまったら謝ることも大切
感情的に怒ってしまったことに対して、親がきちんとフォローを入れることは重要です。素直に謝って大人も完ぺきではないという姿を見せることで、子どもには安心感を持たせることができますし、親は「怒ってしまった自分」を認めて心を軽くすることができますよ。
ときには大人が謝るよりも先に、子どもが「さっきはごめんなさい」と言ってくるかもしれません。そんなときは謝ってきたことをしっかり褒めて、子どもに「ママもごめんね」と優しく伝えてくださいね。
ときにはユーモアを交えて伝えるように
叱るときも、ときにはユーモアを交えて伝えるようにしてください。子どもは大人の言葉により耳を傾けるようになりますよ。
ユーモアを交えることで子どもが耳を傾けやすくなる理由は、ユーモアを交えて話すことは子どもを尊重していないと難しいからです。子どもを尊重していない大人は言うことを聞かせることが目的になり「子どもがどうすれば喜ぶのか」ということを考えようとはしませんね。
自分を尊重してくれる相手には、子どもは耳を傾けやすくなります。この点は大人と同じかもしれません。