出産目前にトイレを催したら?分娩時の尿便意への対処と心構え
陣痛と便意が似ているって本当?
陣痛を便意と間違える人も多い
とくにはじめてのお産であれば、陣痛がどのような痛みかわからずにとまどうこともめずらしくありません。実は赤ちゃんが出てくる感覚と排便をする感覚はとても似ており、陣痛中に便意をもよおした場合には赤ちゃんが降りてきている可能性があるのです。
「いつもの便意だと思ってトイレでふんばっていたら、本格的な陣痛がはじまった」というケースもめずらしくありませんので、陣痛中に便意を感じた際には本当に便意かどうか、子宮口が開いているかどうかを内診により確認してもらう必要があるのです。
いきんでいるときに出てしまっても大丈夫
しかし、いきんでいる最中に便意をもよおすのは生理現象ですので止められるものではありませんよね。陣痛のせいで排便していることにすら気づかない場合もありますが、仮に出てしまったとしてもお産のときにはよくあることですから、医師や助産師が素早く処理してくれるので心配ありませんよ。
立会いの家族がいる場合には足元が見えないようにしてくれますので、排便の様子までは見えないでしょう。心配であれば助産師に相談してみてくださいね。
出産前に浣腸するかは産院と相談しよう
出産時に排便してしまうのをどうしても人に見られたくないという方であれば、分娩前の浣腸を希望することも可能です。ただし、浣腸してもすべての便を排出することはできませんし、浣腸の刺激で母体に余計な負荷がかかる可能性もあります。
浣腸をするかどうかの判断は施設によってさまざまですから、希望するのであれば事前に医師に確認しておくとよいでしょう。どんな些細な悩みでも事前に相談しておくことで、より安心してお産に臨むことができるようになりますよ。
陣痛中にトイレに行くときの注意点
自宅では携帯電話を持ち込むと安心
実際にはあまり膀胱に尿がたまっていない状態でも赤ちゃんにお腹を圧迫されることによって尿意を感じたり、「もし分娩中にトイレに行きたくなったらどうしよう」という精神的なことから必要以上にトイレを意識してしまったりすることもあるでしょう。
自宅で陣痛の間隔がせまくなるのを待っているときにトイレに行きたくなった場合、トイレにこもっている間に陣痛が本格化する可能性はとても高いです。すぐにタクシーを呼べるように、トイレに行くときには携帯電話を持ち込むようにしてくださいね。
緊急時に備えてトイレの鍵は閉めない
とくに病院での陣痛中は間隔がある程度せまくなっている状態ですので、なおさら注意が必要です。自己判断でトイレに行かず、内診を受けてからトイレに行ったり、トイレ内で動けなくなる可能性も考慮して鍵をかけないようにしたりしましょう。
鍵を開けた状態にしておくのは恥ずかしいと思われるかもしれませんが、緊急時にすぐに看護師や助産師に助けてもらえるようにしておきましょう。
お産が進むのでトイレは我慢せずに行こう
いよいよ陣痛の間隔がせまくなり、入院してベッドに横になればあとはお産のときを待つばかり。陣痛の波で、ドキドキそわそわと落ち着かなくなる気持ちはわかりますが、まだ自力で歩けるうちにトイレに行くようにしておきましょう。
こまめに排尿しておくとお産もはやく進むといわれています。「トイレに行きたいと助産師さんにいうのは恥ずかしい」と思わずに、積極的に行くようにしてくださいね。
まとめ
お産のときのトイレ事情に関してはなかなか人には聞きづらいでしょうが、医師や助産師にも確認するなどして、トイレに関する不安を少しでも解消してからお産に臨むようにしてくださいね。