出産前後のママは「ご自愛」ください!使い方、メッセージ文例の紹介
話し言葉ではほとんど使われませんが、少し改まった手紙では「ご自愛」という言葉をよく使いますよね。漢字から意味は分かっても、改めて考えると使い方が分からないことがあります。そこで「ご自愛」の意味や、ふさわしい使い方、この言葉を使った出産内祝いのメッセージの書き方などをご紹介します。
「ご自愛」とはどういう意味がある?
「ご自愛」は自分を大切にするということ
この言葉は目上の方だけでなく、友達や後輩への手紙やメッセージにも使えますし、寒い季節には「まだまだ寒い毎日です。どうぞご自愛ください」、暑い季節は「暑い日が続きますが、ご自愛ください」など、どんな季節にも合わせて使えます。
この言葉には「無理をしないでください」というニュアンスも含まれます。子育をがんばっている友達に、「育児で忙しいかと思いますが、くれぐれもご自愛くださいね」などとさり気なく「あまり無理せず、ご自身をいたわってくださいね」という気持ちを届けることもできますね。
「お体をご自愛ください」と書いてしまうことがありますが、そうすると「馬から落馬」と同じように「体」の表現が重複してしまいますので注意しましょう。
「ご自愛」の類語や似たような言い方
・「お元気でお過ごしください」
・「健康にはくれぐれも、ご留意してください」
・「風邪(夏バテ)などにご注意ください」
・「お互い健康には注意しましょう」
・「あまり無理しないでくださいね」
目上に人やかしこまった手紙などには、以下の丁寧な言い方もあります。
・「どうぞ、お体を大切にしてくださいませ」
・「お身体をおいといくださいませ」
・「どうか、つつがなくお過ごしくださいませ」
・「ご健勝を心よりお祈り申し上げます」
「おいといください」は「厭う」と書き、嫌うという意味に使われますが、この場合は体をいたわるという意味になります。「~ください」は丁寧語ですが、場合によっては丁寧の度合いが少し低く見られる可能性があります。
「ご自愛ください」の前に「どうぞ」や「どうか」を使ったり、女性の場合は「~くださいませ」としたりする方が、やさしく丁寧な印象かもしれませんね。
出産祝いで「ご自愛」を使うときのポイント
読み手の心があたたまる文例の紹介
「ご出産おめでとうございます。母子ともにお元気と聞いて安心しています。ささやかなお祝いの品ですが、赤ちゃんが使ってくれると嬉しいです。これからお世話で忙しくなると思いますが、どうぞご自愛なさってください」
「お子さまのご誕生、心からお慶び申し上げます。母子ともにご健康との報をいただき安心いたしました。お子さまの健やかな成長をお祈りしております。心ばかりですがお祝いの品をお贈りいたします。楽しくもお忙しい日々になられると存じますので、どうぞ自愛くださいませ」
産後のママの負担も考え、あまり長くなり過ぎないようにしましょう。
SNSやメールならすぐに伝えられる
「〇〇ちゃん出産おめでとうございます!これからの育児が楽しみですね。何かあればいつでもお手伝いするので声をかけてください。忙しくなると思いますがご自愛くださいね」
「ご出産おめでとうございます。母子ともに健康と聞き安心しました。ささやかですがお祝いの品を贈らせていただきます。〇〇ちゃん(第一子)がお姉ちゃんになったお祝いも添えましたので喜んでもらえると嬉しいです。よりにぎやかで楽しい〇〇家になりますね。忙しいかもしれませんが、どうぞご自愛ください」
上の子がいる場合は、その子にも触れるとよいですね。また、親しき仲にも礼儀ありで、きつい冗談は避けましょう。
「ご自愛」の使用を控えるべき場合とは
「常識がない」と受け取られてしまうことがあるので、体調が悪い人には「お大事になさってください」「十分ご静養なさってください」「一日も早いご回復をお祈りしています」などの言葉がよいですね。
「お大事に」は病気の人にかけやすい言葉ですが、目上の人には「お大事にしてください」「お大事になさってください」と省略せずに使いましょう。
そのほかには特に控える場面のない「ご自愛」ですが、一般的には本文ではなく、文末の結びの言葉として使われています。