つわりで仕事を早退してもよい?職場への対策と症状への対処法
「妊娠は病気じゃない」という方もいるようですが、つわりが辛い症状であることはたしかですよね。今回はつわりを理由に仕事を早退または欠勤してもよいのか悩んでいる方に、役立つ情報をご紹介していきます。「つわり休暇」制度や、職場への対策、つわりのタイプ別の症状緩和法などもあわせてご覧ください。
つわりで仕事を早退するのは大丈夫?
つわりの症状は人それぞれ
つわりの症状が出始めるのは、早い人で妊娠4週目くらいからで、症状のピークは8~13週目頃です。そして安定期といわれる16週目頃になると症状が落ち着く方が多いようです。
しかし、まれに出産までつわりが続いたという方もいるので、人によってそれぞれのようですね。また、つわりによるイライラや不安感などの心理的不安定をひきおこす場合もあるので、あらかじめどんな症状があるのかを知っておくとよいかもしれませんね。
つわりで仕事を早退することは可能
つわりのために、早退や欠勤することは男女雇用機会均等法で認められています。「つわり休暇」といわれていて、妊娠中の従業員が医師から「つわりのために休むように」と指導された場合、会社は「休業」を受け入れる義務があります。
また、通勤ラッシュを避けるための時差通勤、勤務時間の短縮(早退など)や、休憩時間の延長なども男女雇用機会均等法13条の「会社が行う『指導事項を守るための措置』」で認められています。
無理は禁物!切迫になれば入院が必要
切迫流産は妊娠22週未満に、切迫早産は妊娠22週0日~36週6日に上記のような症状がみられます。流産と聞くと不安になりますが、適切な対応をとることで無事に出産まで至る可能性はあります。
適切な対応として、自宅安静、止血剤などの薬の処方などがありますが、子宮口が開いていたり胎児の心拍に問題があったりする場合は入院が必要になります。
原因ははっきりとしていませんが、ストレスや過労が切迫流産につながる恐れもあるので、無理は禁物です。
つわりが酷くなる前の職場への対策とは
まずは早めに上司へ報告と相談をする
また会社としても、産休育休期間の人員確保もあるかもしれないので、直属の上司には早めに報告が必要です。
つわりがあるなかの、通勤や仕事は大変ですし母子に負担もかかってしまう恐れがあるので、無理はしたくないですよね。上司や同僚の理解を得るためにも、つわりの状態や、仕事を休む基準を事前に相談しておくとよいでしょう。
たとえば仕事にならないほど、つわりがひどければ落ち着くまで休みをもらったり、通勤ラッシュを避けたいのであれば出勤時間を変更したりなどの、事前の相談が大切です。
勤務時間の変更が可能か確認をする
先ほどご紹介しました男女雇用機会均等法13条の「会社が行う『指導事項を守るための措置』」によると、勤務時間の短縮は認められています。
法律でも認められているので問題はないのですが、勤務時間を短縮することで、同僚が業務を負担することもあると思います。
「法律で認められているし、時短は当たり前」という気持ちではなく、同僚や上司には感謝の気持ちを忘れずにもつことで、円滑な関係がとれるでしょう。
お腹の赤ちゃんのためにも、フルタイムでの負担が軽減できるとよいですね。
母性健康管理指導事項連絡カードを利用する
母健連絡カードを提出された事業主は、母健連絡カードに記載された内容に応じた適切な措置をとる義務があります。
体調が悪くて勤務時間の変更をいい出しにくかったり、会社が希望を聞き入れてくれなかったりする場合に、母健連絡カードは強い味方となるでしょう。
万が一、会社から診断書の提出を求められた場合、母健連絡カードは診断書と同等に取り扱うものなので、診断書の提出は必要ありません。