二卵性の特徴や一卵性との違いとは?一卵性とは違う双子の特徴とポイント
双子と聞くと「一卵性」と「二卵性」とで違いがあることくらいは知っていても、何が似るのか、どんな違いがあるのか、具体的には意外と知りませんよね。二卵性の双子の特徴を知って、実際に双子を妊娠しているママはどんなことに気を付けるとよいのか見てみましょう。
一卵性と二卵性の違いについて知ろう
二卵性は似る?性格や血液型の違い
一方で二卵性は、まったく別の二つの受精卵からなるので、兄弟姉妹がたまたま同じ日に生まれたといった感じです。同じ親から生まれても兄弟でDNAは違うので、血液型や性別が違うこともあり得ます。男女の双子は二卵性ということになります。
兄弟姉妹でも性格は違うものですが、それは性格の形成が遺伝子だけでなく、のちに育っていく環境も大きく影響するためで、二卵性は見た目だけでなく、性格も違ってくるのです。
パパとママのどちらの遺伝が出やすい?
ただ、一卵性の場合は受精卵の分裂によって二つに分かれるので、必ずしも遺伝だけが原因とはいい切れませんし、パパの家系が影響するというのも、あくまで仮説の一つです。
一方の二卵性ですが、通常であれば一度に排卵する卵子の数は一つであるところを、複数の卵子が排出されているので、ママの体質が関係してきます。そしてそのような多排卵の体質は遺伝の影響があるため、ママの家系で二卵性の双子を妊娠した女性がいる場合は、遺伝する可能性が高くなります。
一卵性と二卵性では妊娠のリスクが違う
絨毛膜とは胎盤の中でも胎児側を構成する部分で、羊膜とは胎児や羊水を包む膜です。「一絨毛膜二羊膜」「一絨毛膜一羊膜」「二絨毛膜二羊膜」の三種類があり、二卵性は二絨毛膜二羊膜のみ、一卵性はすべてのパターンがあります。
一絨毛膜は一つの胎盤を共有するので、栄養や酸素の供給が偏る心配があります。また一羊膜は赤ちゃん同士を隔てる壁がないので、へその緒が絡まる心配があります。
二絨毛膜二羊膜は赤ちゃんが完全に別々の部屋で胎盤も一つずつあるので、栄養や酸素の偏り、へその緒が絡まるなどの心配はありません。
二卵性双生児の特徴について知ろう
自然妊娠と不妊治療で二卵性になる確率
そして自然妊娠の中でも双子を妊娠する確率は約0.6~0.7%で、さらに二卵性となるとその確率は約0.2~0.3%になるそうです。また排卵誘発剤を使って不妊治療した場合の双子妊娠の確率は、内服で約5.0%、注射では約20.0%というデータもあります。
なぜ排卵誘発剤を使うことによって双子の確率が上がるのかというと、通常、排卵する卵子の数は一度に一つのところを、排卵誘発剤で複数の卵子が排出されることがあるからです。そして同時に複数の受精卵が生まれ、結果的に双子を妊娠する確率が上がるというわけです。
DNAが違うため見た目や能力が異なる
兄弟姉妹というのは同じ両親の遺伝子を引き継いでいるので、まったくの他人と比べれば見た目は似ていますが、見分けがつかないほど瓜二つ、ということはありませんよね。
また、同じ親から生まれたのに兄弟で成績や運動神経が全然違う、といわれることがありますが、二卵性の双子についても同じことがいえます。遺伝の影響が強いといわれる能力にスポーツや音楽などがありますが、DNAが違うので双子の1人は運動神経がよくてもう1人はイマイチ、ということもあり得るのです。
同じ環境にいるので思考回路は似る
一卵性の双子を例に考えてみましょう。もし思考回路が遺伝によって生まれる前から決まっているとすると、一卵性の双子は見た目も中身もまったく同じクローン人間ということになってしまいます。
結果的に思考は、一卵性、二卵性に関係なく、一緒にいる人たちや生活する環境によって生まれた後から作られていくものになります。
思考回路や性格が形成されていく中で、同じ環境で一緒に生活するパパママから多くの影響を受けていると思うと、日ごろの接し方も気になってきますよね。