
【第4回】子どものおやつ何にする?体に良い"おやつ"の選び方
大人も子どもも大好きな”おやつ”ですが、実は幼児にとっては成長に欠かせない大切な食事の一つなんです。今回は、”おやつ”の大切さやおやつの上手な与え方、選び方について、幼児食インストラクター、管理栄養士の森結花さんにお話をお伺いしました。
子どもの発達とおやつの関係

子どもと「食べる」に関する発達
下の前歯が生えてきて、舌と上あごでつぶしていく動きを覚えていきます。豆腐くらいの固さの食べ物が食べられるようになります。また、口の中でつぶした食べ物をひとまとめにする動きを覚え始めるので、飲み込みやすいようにとろみをつけるなどの工夫も必要。

上の前歯2本も生え、舌と上あごでつぶせないものを歯茎の上でつぶすことを覚える時期なので、歯茎でつぶせる、バナナくらいの固さの食事を準備すると良いです。口を動かしてモグモグできる固さ、大きさがポイント。
<1歳頃>
上下の前歯が4本ずつ生え揃い、奥歯の第1臼歯も生えてきます。手づかみ食べで口へ食べ物を運ぶようになって、自分の口の中にどれだけ食べ物が入るのか、一口量の大きさを覚えていきます。柔らかいものは前歯で噛みちぎることができるようになります。歯茎で噛める固さ(煮込みハンバーグくらい)が目安。

乳犬歯も生え、上下の奥歯(第2臼歯)が生えます。手づかみ食べが上手になり、スプーンやフォークを使い、食べる動きを覚えます。手づかみ食べしやすい形状やフォークで刺しやすい形状の食事を準備しましょう。ものを使って食べることで、発達も促されます。
上下20本の歯がすべて生え揃う。スプーン・フォークが上手に使えるようになり、箸の使い方を覚えます。食べ物を奥歯で噛み砕き、すりつぶすこともできるようになります。ただ、あごの力はないので、大人と同じものが食べられるわけではありません。大きさなどを調整してあげるといいです。
子どもにとっての”おやつ”
幼児期は体が小さいのに対して必要なエネルギー量が多い為、体に対してたくさんの量を食べることが必要になってきます。ですが、胃腸の容量が小さいため、3度の食事だけでは十分な栄養素を補うことができません。幼児期の“おやつ”いわゆる間食は、哺乳が減り、3回食になっていく中で足りない栄養を補うための補食の役割があります。
生後5~6カ月頃は、母乳や育児用ミルクは飲みたいだけ与えていたものが、1歳を過ぎてくるとだんだんと3回の食事のリズムができてきます。食事と食事の間の母乳やミルクを”おやつ”に変えていくことで離乳もすすみ、食べる力を身につけていきます。
正しい”おやつ”の与え方・選び方

“おやつ”の回数、時間はどれくらい?
例えば、7:00朝ごはん/12:30昼ごはん/18:00夜ごはんのスケジュールの場合、午前おやつは10:30頃、午後おやつは15:00頃が目安になります。
おやつと食事の間は、最低でも2時間は空けるようにしましょう。特に、午後おやつは夕食にも影響するため、夕食の3時間前にはおやつを済ませておけるといいです。空きの時間がなく、ダラダラ食べてしまうと、唾液のでる機会が減り、虫歯になりやすくなります。
1日に食べたい“おやつ”の目安
【1~3歳未満】
男の子:午前おやつ/50kcal、午後おやつ/100kcal
女の子:午前おやつ/40kcal、午後おやつ/95kcal
【3~6歳未満】
男の子:午後おやつ/165kcal
女の子:午後おやつ/160kcal

・牛乳3/4本(150ml)
・バナナ1本(120g)
・ホットケーキ1/3枚(40g)
・プリン小1個(80g)
“おやつ”は足りない栄養を補うものなので、それが摂取できる食べ物がおすすめです。甘いものだけでなく、ごはんや芋類、フルーツなども取り入れると栄養面でも良いです。