キルギス在住ママが解説!キルギスの文化と子どものイベント
子どもが生まれると、子どもにまつわるお祝いやイベントなどが気になりますね。日本には「桃の節句」や「七五三」など素晴らしい行事がありますが、私の住むキルギス共和国では日本とは違った子どものイベントがいくつかあります。今回はキルギスに住んでカルチャーショックを受けた子どものイベントをご紹介します。
キルギスで子どものお祝いをしよう
産後は誰にも赤ちゃんを見せられない
それと同じようにキルギス人の家庭では赤ちゃん誕生から40日間は誰にも赤ちゃんを見せてはいけないという決まりがあります。もちろん家族は別ですが、いつもならお家に頻繁に遊びに来る親戚や近所の人もこのときばかりは遠慮しなければいけません。
なぜ40日間赤ちゃんを見せてはいけないのかが気になりますが、それは悪い目(心)を持った人に赤ちゃんを見られると病気になる、不幸になるなど信じられていたためだそうです。
赤ちゃんを見るための拝観料クルンドゥック
または町中で知り合いに出会ったとき、それが初めて赤ちゃんを見るタイミングだった場合も「クルンドゥックよ」といって現金を手渡されることがあります。男性は現金、女性は赤ちゃんの服などを贈ることが多いようです。
私もキルギス人からたくさんのクルンドゥックを頂いたことがあります。もらえるお金は大きな額ではありませんが、なんだか赤ちゃんがありがたい存在かのような気分になります。
1歳のお誕生日はみんなでかけっこ
トウショートイは1歳の子どもを祝う誕生日会で、白と黒で編まれた紐を誕生日の子どもの足に括りつけてメインイベントが始まります。ゲストが一斉に徒競走をし、1位になった人が子どもの足に括りつけた紐を切ることができるというもので、1位になった人のようにたくましく歩き、速く走れるようにとの願いが込められているそうです。
子どもにまつわるイベントは多々ありますが、大人が子どものように走るイベントというのも珍しいですよね。
キルギスの誕生日を大切にする文化
何歳になっても誕生日は大事
実は私がキルギスで一番びっくりしたのがパパが自分で誕生日会を開くことでした。「今月誕生日だからパーティーを開かなきゃ」と職場に料理やお酒を持っていきます。セルフプロデュースで誕生日会を開くのが普通のようで、毎月誰かしらの誕生日会がありました。
子どものころから誕生日を大切にしているからこその文化だと思いますが、子どもの誕生日ならともかく、いくつになっても自分の誕生日会を自分で開くということにかなり驚きました。
ママが気になる幼稚園での誕生日
というのも、キルギスの幼稚園に通っている長女が時々キャンディーやチョコレートをもらって帰ってくることがありました。私は「おやつをくれたのかな?」と深く考えなかったのですが、パパは「誰かの誕生日だったんだね」とすぐわかったようです。
実は誕生日の子どもの親がクラス中の子どもの分(60名ほど)のお菓子を配っていることが判明しました。中にはピザをデリバリーしたりケーキを用意したりする親もいるようです。
幸い長女は誕生日当日が祝日のため、何も用意したことはないのですが9月から幼稚園に行き始める次女のときどうしようか今から頭が痛いです。
まるで結婚式!盛大なバースデーパーティー
私の知り合いも招待されたことがあるようで、そこには結婚式さながらの会場に着飾ったゲストとテーブルいっぱいの料理、大人も子どもも爆音の中で踊り、それが深夜まで続いたということです。
羽振りがよいことの自慢にもなるようですが、中には借金をしてまで開催して生活が立ち行かなくなるなんてこともあるようなので、この盛大な誕生日会の話を聞くたびに私の方が心配になってしまいます。
日本ではなじみのない国際イベント
子どもの日は5月5日ではありません
正しい国際子どもの日の過ごし方は分からないのですが、私たちはこの日、子どものためにプレゼントを用意したり子ども向け施設に出向いたりと忙しく過ごします。ここぞとばかりに町中には風船や綿あめの露店が出てきますので、子どもたちの欲求に任せて色々買わされてしまうのですが、この日ばかりはよしとして思い切り楽しむようにしています。