安産のためにできる出産準備とは?体づくりや呼吸法などのコツを紹介
赤ちゃんに会うのはとても楽しみだけど、やっぱり出産はこわい!というママも少なくないと思います。もし「難産」だったら…と不安に思うこともあるでしょう。出産のときはぜひ「安産」で産みたいですよね。そこで今回は、安産にするためにどんなことができるのか、その方法を紹介していきます。
出産に関する安産の定義について
安産と難産の違いはなに?
そもそも「安産」や「難産」は医学用語ではなく、それぞれに明確な定義はありません。一般的に「安産」といわれるのは正常分娩、「難産」は異常分娩のときを指すことが多いようです。
・正常分娩
妊娠37週から41週で、促進剤などを投与せずに自発的な陣痛で経膣分娩すること。
・異常分娩
経過が正常でない分娩の総称で、母体の疾患、双胎・未熟児、分娩中の陣痛異常や産道異常、前置胎盤など、薬剤投与や器具の使用、帝王切開により医療介入する分娩のこと。
出産はどのくらい時間がかかるの?
【初産の一般的な分娩経過】
・分娩第1期
分娩開始から子宮口全開大まで…10~12時間
・分娩第2期
子宮口全開大から胎児娩出(たいじべんしゅつ、赤ちゃんが完全に出てくる)まで…1~2時間
・分娩第3期
胎児娩出から胎盤娩出(たいばんべんしゅつ、胎盤がすべて出される)まで…20~30分
トータルすると、分娩に12~15時間程度かかるのが平均的です。
安産な人はどんな人?
・標準的な体形
痩せすぎ、太りすぎは出産への悪影響が考えられます。標準体型とは「BMI」が18.5以上~25未満の人をいいます。
BMI=体重(kg)/身長(m)×身長(m)
・適度な運動をしている
出産にはかなりの体力がいります。安定期に入ったら、医師に確認したうえで、ストレッチやウオーキングなど適度な運動をしておくとよいでしょう。
・冷え性ではない
冷え性は万病のもと、とよくいわれますね。ママにとっても赤ちゃんにとっても、妊娠中は体を温かく保つことは大切です。冷え性と前期破水(陣痛前の破水)には因果関係があるともいわれています。
安産な人になるために体づくりで出産の準備
食事に気を付け体型を整える
妊娠中の推奨体重増加量は、先ほど紹介したBMIが「ふつう」体型と判定された人で、7~12kgとされています。ちなみに増加量が7kg以下だと、低体重児となるリスクがあるので、妊娠中の過度なダイエットなどは禁物です。
逆に妊娠中に体重が増えすぎると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になるリスクが高まります。また、赤ちゃんが大きくなりすぎたり、産道に脂肪がつきすぎて難産になったりすることも考えられます。妊娠中は必要な栄養素を取り入れながら、食事に気を付け体型を整えましょう。
血行をよくするために体を温める
【体の冷えからくるマイナートラブル】
・つわりの悪化
・便秘
・おなかが張りやすくなる
・足のむくみ
・足がつる
・腰痛 など
深刻な冷え性は赤ちゃんにも悪影響を及ぼします。血行不良により胎盤からの栄養が十分に得られず、低体重児や早期胎盤剥離、切迫早産などのリスクも高まります。
【体を温める方法】
・温かい服装…特に腰やお腹、足首などを冷やさないように。
・温かい飲み物…夏場でも冷たい飲み物は避けましょう。
・体を温める食べ物…ショウガや根菜などがおすすめです。
・半身浴…足湯も効果的です。
・適度な運動…負担にならない程度の運動で血行をよくしましょう。
出産しやすくなるための安産ストレッチ
また、出産では想像以上に体力が必要になります。定期的に運動をすることで出産に必要な筋力を保つことができます。安産ストレッチで骨盤底筋群を鍛えておけば、出産するときに赤ちゃんを通しやすくなるでしょう。
ストレッチのやり方は、産院で助産師さんにアドバイスしてもらうと安心です。運動をする前には必ず主治医に確認をしてください。また、運動の途中でお腹が張ってきたり、気分がわるくなった場合は、無理をせずすぐに体を休めてくださいね。