幼児期に行事食を経験しよう!子どもと楽しめる方法やレシピを紹介
桃の節句、端午の節句、七夕などの伝統行事を子どもと一緒に楽しんでいますか?日本には四季それぞれに伝統行事があって、行事にちなんだ食事・行事食がありますよね。子どもと一緒に日本の伝統を学びながら、行事食を食べてみませんか?日本で生活するからこそできる楽しみ方を満喫しましょう。
行事食ってなに?どんな意味があるの?
日本の伝統行事やお祝いの際にいただく食事
昔から、年中行事や冠婚葬祭、祭りのときのことを「晴れ・ハレ」、日常のことを「褻・ケ」といい、食ベる物だけでなく着るものや部屋の飾り物などを、日常と非日常で区別してきました。
このようなハレの日は休息を取る、普段の生活に変化とけじめをつけるということに加え、ごちそうを食べることで栄養を摂るという意味もあったようです。行事食は、昔の人が考えた健康に生きていくための知恵なのですね。
伝統行事に子どもにかかわるものが多いのは、子どもたちに健やかに育ってほしいという願いや希望が込められているからなのでしょう。
家族の健康と幸せを願う意味
また、行事に合わせて願いを込めて、縁起かつぎから作られる行事食もあります。たとえば、お正月に食べるおせち料理です。新しい年を迎え、子孫繁栄を願う数の子、無病息災の願いを込めて黒豆、長生きを祈ってエビの塩焼き、将来の見通しがきくようにレンコンなど、1つ1つに意味のある食材で作られています。
行事食は、体によい旬のものを食べて健康を願うということと、縁起かつぎから家族の健康と幸せを願って食べられるものでもあるのです。
それぞれの行事食には特別な意味がある
たとえば、お正月の行事食になるお雑煮はどんな意味があるのでしょうか。各地域によってお餅の形も汁も違いますが、1年を元気に過ごす願いを込めて、年神様が宿るとされるお餅を入れてつくられるのは同じです。行事食は地域の気候や風土にも影響されているのですね。
また、7月7日の七夕の行事食はそうめんです。もともと中国で行われていた七夕は、索餅というそうめんの原型とされる麺類を備えると1年間無病息災に過ごせるといわれていました。
現在ではそうめんを1年病気せずに健康に過ごせるようにと食べられています。どの行事食も特別な意味があって、面白いですね。
親子で季節の行事食について知ろう
行事食の定番、赤飯の由来や意味について
古来より赤色は邪気を払ってくれる色として信じられ、赤米を炊いて神様にお供えをしていました。鎌倉時代後期の宮中の献立を記した「厨事類記」には、赤飯は季節の節目に食べた行事食だという記録があります。
江戸時代に赤米は衰退していき、現在のお赤飯のように小豆で色付けしたお赤飯が炊かれるようになったそうです。小豆で色付けした赤飯でも、赤米で作った赤飯と同じように魔よけの意味を込めて、お祝いごとや行事食に出されるのは変わらないまま続いているのです。
春、夏の主な行事食について
菱餅は 下から厄除けの力のあるよもぎ入りの緑餅、血圧を下げる菱の実入りの白餅、解毒作用のあるクチナシ入りの赤餅の順番に重なっています。それぞれ体によさそうですね。
5月5日の端午の節句には、柏餅やちまきを食べますね。柏餅をくるんでいる柏の葉は、新芽が出てから古い葉が落ちます。「子が生まれるまで親は死なない」と考え、「子孫繁栄」と縁起のよい食べ物として端午の節句に食べるようになったそうです。
また、7月20日頃の土用の丑の日に、夏バテしないようにとうなぎを食べますね。これも健康を願った行事食の一つなのです。
秋、冬の主な行事食について
満月にも似せて丸い団子にし「ものごとの結実や健康、幸福」を表し、月にお供えした後に食べることによって、「健康と幸せを得ることができる」と考えたようです。
11月15日の七五三には、千歳あめや赤飯を食べますね。七五三は子どもたちのこれまでの成長に感謝し、これからの健康と幸福を願う行事です。千歳あめは長寿を祈って、細長く作られており、縁起のよい紅白の色がついています。
12月にある冬至は1年で最も夜が長く昼が短い日です。邪気を祓う節目と考えられ、風邪をひかないようにかぼちゃを食べるのです。行事食は色々と考えられているのですね。
行事食の楽しみ方やレシピを紹介!
行事食についての絵本から学ぼう
「子どもに伝える行事の由来と行事食」は、日本の季節行事の由来と行事食のレシピを紹介している本になります。行事食の写真が可愛くて、見たら思わず作りたくなってしまいますよ。
「季節の食べ物クイズ絵本」は、行事食や季節の食べ物を3択クイズを解きながら学んでいく絵本です。絵が写実的できれいなので、絵を見ているだけでも楽しめますよ。
子どもは見たものに興味を持ちやすいですから、絵や写真をみて行事食に興味を持ってくれそうですね。