エアコン利用で乳児に快適な環境作り!季節ごとの適温や利用方法とは
乳児は、体温調節機能が未熟です。大人より平熱が高く汗っかきな赤ちゃんは、ママがちょうどよいと感じる室温が適温であるとは限りません。そのためエアコンは、赤ちゃんが快適に過ごすのに有効な方法です。そこでこちらでは、季節ごとのエアコンの設定温度や利用方法をご紹介します。
知っておきたい「赤ちゃんの体温」のこと
赤ちゃんは大人よりも基礎体温が高い
赤ちゃんの平熱は、1歳くらいまでは36.5〜37.5度が平均と言われています。ただし、赤ちゃんの平熱には個人差があり、36.5度に近い「低め」の子もいれば、37.5度に近い「高め」の子もいます。
赤ちゃんの平熱を把握する上で大切なことは、「うちの子の平熱は36.8度くらい」と、だいたいの数値を把握しておくこと。平熱が分かっていれば、熱を測れば体調が悪いかどうか、すぐに分かります。赤ちゃんの体調の変化に気づけるように、朝起きたら体温を測る習慣をつけておくと良いでしょう。
満1歳頃までは体温調整が上手にできない
体温調節中枢は急激に発達するのではなく、年齢とともに少しずつ発達します。生後8ヶ月頃までは未発達で、その後徐々に発達し、2歳頃までには体温調節が自分できるようになると言われています。
赤ちゃんの体温調節が上手くいっているかどうかの判断は、お腹や背中を触ってみると良いでしょう。お腹や背中が冷たいと「寒がっている」サイン、汗を掻いているようなら「暑がっている」サインです。
赤ちゃんは大人の約2〜3倍もの汗をかく
大人よりも汗腺密度が高いため、非常に汗を掻きやすいのです。また、新陳代謝が活発で基礎体温が高いのも汗を掻きやすい理由。その量は大人の約2倍とも言われています。
身体の中の老廃物を排出して体温調節を行っているため、汗を掻くことは大切です。しかし、その分、あせもなどの肌トラブルや水分不足などによる脱水症状になる可能性も高いので、注意が必要です。
赤ちゃんは喉が渇いても自分で水分補給ができないため、まわりの大人のケアが欠かせません。日頃からこまめに水分補給を行うように心がけましょう。
赤ちゃんが快適に過ごせる室温って?
夏は25〜28℃、冬は20〜22℃が適温
【夏】
赤ちゃんが快適に過ごせるのは25〜28℃が適温と言われています。ただし、外気との温度差がありすぎると、外に出た時に身体に大きな負担がかかり、体調を崩してしまうことも。外気との温度差は5度以内がおすすめです。
【冬】
赤ちゃんにとって快適なのは20〜22℃が適温と言われています。ハイハイや伝い歩きができる赤ちゃんであれば、運動して体温が上がるため、やや低めでも問題ありません。エアコンを使用すると部屋が乾燥し、インフルエンザやウィルスの増殖の原因にもなるので、湿度は40〜60%くらいに保つと良いでしょう。
赤ちゃんのこまめな体温チェックは必須
赤ちゃんが快適かどうか見るには手足の温度を触って確かめることもできますが、布団から身体が出ていて風の影響を受けていると、手足だけでは判断できないこともあります。
手足だけで分からない場合は胴体もチェックしましょう。手足が適温でも、お腹は冷えていることもあります。
逆に身体全体が汗で濡れていることもあります。これは寝返りを打てず熱がこもっている状態。放置すると身体が冷えてしまうので、衣服とシーツを取り替えましょう。
エアコンの設定温度と実際の温度は異なる
基本的には、冷たい空気は下に溜まり、温かい空気は上に昇るという傾向がみられます。天井に近い場所に設置されているエアコンの温度と赤ちゃんが寝ている低いスペースでは温度が異なる場合があります。
冷房をかけると赤ちゃんが寝ているスペースの温度が極端に下がったり、暖房をかけても赤ちゃんが寝ているスペースは寒いままだったりすることがあります。
冷たい空気と温かい空気は異なる特徴を持っているため、赤ちゃんにとって快適な室温を測るには必ず温度計を使用し、赤ちゃんの寝ているすぐそばで計測するように心がけましょう。
季節に合わせたエアコンの上手な利用方法
冬は「空気清浄」と「温めすぎ」に注意!
赤ちゃんがいると必要以上に部屋を暖めてしまいがちです。しかし、赤ちゃんは暖かい布団の中で眠っているので、必要以上に暖める必要はありません。赤ちゃんに合わせた適温に設定し、湿度も一定に保つと良いでしょう。
また、長時間に渡ってエアコンの風が赤ちゃんに直接当たると体温調節機能のバランスが崩れてしまう可能性も。赤ちゃんは大人に比べて汗腺の密度が大きく、脱水症状になりやすいので、直接風を当てないよう注意しましょう。