赤ちゃんがなんでも口に入れてしまう!その理由や対処法について
赤ちゃんがなんでも口に入れてしまうので、心配で目が離せないというママも多いでしょう。衛生面や誤飲など気になる点がたくさんあります。そこで今回は、赤ちゃんや子どもが口に物を入れる時期とその理由、ママが注意したいことなどについてお話しします。ぜひ参考にしてみてください。
赤ちゃんや子どもが手や物を口に入れる時期
生後2カ月ごろに哺乳反射により入れ始める
そもそも赤ちゃんには、母乳やミルクを飲むための反射力である「哺乳反射」が備わっています。哺乳反射は、口に触れた乳首を探そうとする(探索反射)、口を開けて乳首を咥えようとする(捕捉反射)、口に入った物に吸いつく(吸啜反射)、口に入れた物を飲み込む(嚥下反射)の四つからなる原始的な反射です。
生後2カ月ごろには手足を活発に動かすようになり、手が口元に触れる機会も増えます。すると哺乳反射により、手やたまたまつかんだ物を口に入れる行動が現れ始めます。また、早い段階で自分のこぶしを見つめる「ハンドリガード」をする子どももいて、これも手を口に入れるきっかけの一つになります。
ピークは歯の生え始める生後6カ月前後
生え始めの乳歯で手を傷つけたり、硬い物を噛んで歯茎を傷めたりしないように「歯固め」を使用するとよいですよ。歯茎のマッサージやストレス解消、顎の発達にも役立ちます。
また生後6カ月前後は、上手に寝返りがうてるようになる時期です。さらに、ずり這いをしたり両手で支えながら少しの間座ったりできる子もいて、行動範囲や視野が広がり好奇心がより旺盛になります。自発的に物をつかむこともできるので、手に取って口に入れる機会がぐっと増えるでしょう。
口に入れる行為は年長ごろまで続くことも
しかし、口に手や物を入れる行動は生理的要因だけで起きるわけではありません。そのため、場合によっては年長ごろまで続くこともあるのです。
例えば2~3歳児が手や物を口に入れる場合は、気持ちを落ち着かせるためなどの「心理的要因」による可能性があります。4歳以降では、「癖や習慣化」による場合が多いとされています。大きくなってもなかなか止められない指しゃぶりなどは、このパターンに当てはまるでしょう。
どうして赤ちゃんは口に手や物を入れるの?
視覚や触覚より口周りが発達しているから
その理由は、赤ちゃんの舌や口周りが視覚や触覚よりも発達しているからです。生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ上手に物をつかんだり見たりができません。しかし口周りは、生まれながらにして哺乳反射が備わっており、しっかりと母乳やミルクが飲めるまでに発達しているのです。また、母乳やミルクを飲むたびに口周りや舌の筋肉が鍛えられるため、さらなる発達を促されます。
そのため、赤ちゃんは一番発達していて敏感に感じ取れる口や舌を使って色々な物を確認しようとするのです。赤ちゃんが口に入れることは、探求心の表れといえますね。
物の情報を得るために口へ入れている
まず、ザラザラしているなどの「感触」や冷たい温かいなどの「温度」、しょっぱい甘いといった「味」などの情報を口から得ることは想像できますよね。しかし、赤ちゃんはそれ以外の情報も口から感じ取っているのです。
赤ちゃんには、様々な感覚を使いながら器官から得た情報を感じ取る「共感覚」が備わっているとされています。そのため視覚で確認せずに口へ入れた場合でも、つるつるしていて柔らかいといった情報だけではなく、明るい色をしているなどの視覚情報まで得ることができるのです。発達した口を使いながら、ほかの未発達の感覚にも働きかけながら情報を得ています。
口に入れることで免疫をつけるという見解も
そしてこの腸内細菌の種類は、1歳までにほぼ決まるといわれています。それゆえ1歳までの間に様々な種類の菌に触れ、それらを取り込んでいかに腸内に多くの細菌を蓄えるかが、将来の体の強さや元気さに関わってきます。
そのため、赤ちゃんが手やあらゆる物を口に入れることで、体が鍛えられて自然と免疫力がつけられるという見解もあります。最近は過度に除菌する傾向がありますが、免疫力向上のためにも少しおおらかに考えられるとよいですね。