気になる夫婦別姓の実情とは!事実婚や子どもへの影響を知ろう
結婚すると、女性が姓を変更しているケースが多いですよね。しかし、女性も男性と同じように社会進出している現代において「女性だって姓を変えたくない」と感じている方も増えてきているのではないでしょうか。ここでは、日本や海外の結婚時の姓についてや、事実婚が与える子どもへの影響などをご紹介します。
結婚と姓についての海外と日本の状況
海外では夫婦別姓が主流
世界の色々な国では、日本のように法律によって同姓を義務化しているところは少ないようです。では、色々な国の決まりを見ていきましょう。
・アメリカ
州によって規定があるところもあるが、法律はなく選択は自由。
・イギリス、ベルギー、フランス
法律はとくにないので選択は自由
・ギリシャ、ポルトガル
自分の姓を名乗るか、自分の姓+配偶者の姓。
・台湾、中国、韓国
別姓(原則)
夫婦同姓は女性差別にもなり得るため、日本は国連女性差別撤廃委員会から同姓制度を改正するようにと勧告を受けているようです。
原則として日本は夫婦同姓
日本では「結婚をしたら女性は男性の家に入る」「女性は嫁に行く」など、男性のほうが優位に立つような考え方がありますよね。◯◯家と◯◯家の結婚という考え方が変わらない限り、海外のように夫婦が別の姓を名乗るのが一般的になるのは難しいでしょう。
日本では結婚を夫婦2人のものではなく、家全体として考えている方が多いですよね。そのため、別姓だと「絆が深まらない」「別姓なんて夫婦とはいえない」など、批判的な意見もまだまだ残っているようですよ。
日本でも夫婦別姓が検討されている
今の日本では、夫婦が別の姓を名乗れるように話し合いはあるものの、未だに制度化までは至っていません。結婚するときに同姓にしたくない方は、入籍しないで生活をともにする事実婚を選ぶしかないでしょう。
男性のように社会で活躍する女性が多くなり、夫婦同姓のままでは「結婚するのが面倒」と結婚に至らないケースも今後増える可能性がありますよね。
日本で夫婦別姓のまま過ごす方法
婚姻届けを出さずに事実婚
別々の姓でいたい場合は、婚姻届を出さない選択が必要です。事実婚の場合だと、婚姻届を出したときに必要な様々な手続き(職場への姓の変更、印鑑の作成、パスポートや運転免許証の変更、クレジットカードの変更など)をしなくてもよいのが大きなメリットといえますよね。
事実婚でも、ともに生活することに変わりはないと考えている方もいるのでしょう。
婚姻届けを出して通称で別姓を使う
結婚をする選択をした場合、先ほどご紹介した事実婚を選ぶ方よりも、婚姻状態になっても、職場では旧姓を使う方が一般的です。最近では女性の社会進出に合わせて、職場での旧姓の使用を認めている会社も増えてきていますよ。
職場では姓で呼ばれていることが多く、結婚するときは会社の上司や同僚、取引先の方にまで報告をしなくてはなりません。旧姓のまま働けるとなると、結婚しても気を遣うことなく働けそうですね。
婚姻と離婚を繰り返す方法も
夫婦で違う姓を使うと決めた方のなかには、必要なときに婚姻届を出して一時的に婚姻状態にし、必要がなくなれば離婚届を出して旧姓に戻る方もいるようです。この方法は子どもができたときに、子どもが嫡出子としての身分が得られるように考えられたといわれています。
「夫婦別姓がいいけれど、結婚と離婚を繰り返すのはイヤ」という方は多いかもしれませんが、様々な理由で仕方なくこの方法をとられている方もいるでしょう。
夫婦別姓で気になる子どもへの影響は?
認知しないとパパの財産を相続できない
婚姻状態の夫婦の場合は、ママが出産して出生届を出すと、自動的にパパとママの子どもになります。事実婚の場合は婚姻状態でないため、出生届を出してもママの戸籍に子どもは入ることになり、父親の欄は空欄になってしまいます。
このままの状態だと、戸籍上では父親がいないことになるので、パパの財産を相続することも残念ながらできません。事実婚を続ける場合は出生届を提出するだけでなく、認知届をおこないましょう。認知をすると父親の欄にパパの名前が入り、財産の相続も可能ですよ。