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お月見には子どもと歌をうたおう!知ればもっと楽しい由来と手遊び

お月見には子どもと歌をうたおう!知ればもっと楽しい由来と手遊び

秋の行事の一つである「お月見」は、保育園や幼稚園でもお団子を食べたりお月見の歌をうたったりして、子どもにも馴染みのあるイベントです。しかし、お月見の由来や過ごし方となると、意外と知らないことも多いのではないでしょうか。今回はお月見の由来や、子どもと一緒にお月見を楽しめる遊びなどを紹介します。

お月見の由来やお供え物の意味を知ろう

月に感謝と祈りを捧げて秋の収穫を祝う行事

現在の日本では、太陽の周期を元に1年の日数を決めた「太陽暦」で暦が決まっていますが、明治5年までは月の満ち欠けを基準にした「太陰暦」を使用していました。

古代から、農業や漁業に携わる人たちは、経験から月の満ち欠けのサイクルと植物の成長や、潮の満ち引きが深く関係していることを知っていました。そこで、月を見て種まきや漁に行くタイミングを決めていたそうです。

中でも、満月のころは作物が大きく成長する、魚がよく捕れるとされており、満月は豊作と豊漁の象徴でした。

このことから、1年のうちでもっとも月が美しく見え、様々な作物が収穫できる秋の満月に、1年の豊作を感謝し来年の豊作を願う行事として、お月見が誕生したといわれています。

月見団子は月の象徴、ススキは稲穂の代わり

お月見といえば「月見団子」と「ススキ」を飾るイメージがありますね。そもそも、なぜ「団子」と「ススキ」なのでしょうか。

月見団子は「月の象徴」といわれています。古来より月は、満ち欠けを繰り返すことから「不死」の存在とされており、その月を食べることで健康と幸せを願うというのが、月見団子の由来といわれています。

月見団子は鏡餅を飾るときなどに使う「三方」に乗せるのが正式な方法です。数は1年の月の数である12個が基本で、閏年は13個になるほか、十五夜であることから15個にすることもあります。

また、ススキは稲穂に似ていることから、まだ収穫できない米の代わりにお供えすることで、米の豊作を祈願するという意味があるそうです。

ちょっと悲しくて切ない月うさぎの伝説

昔から「月にはうさぎがいる」といいます。うさぎ、キツネ、猿の3匹と、3匹から食べ物をもらおうとする老人が登場するインドの神話が元になっているといわれています。

3匹は老人のために、それぞれ食べ物を持ってくることにしました。キツネは川で魚を捕り、猿は木に登って木の実をとってきましたが、うさぎは何も持ってくることができませんでした。

そこでうさぎは「私を食べてください」といって火の中に飛び込み、自分の体を老人に捧げます。

実は、この老人は3匹の行いを試すためにやってきた帝釈天(たいしゃくてん)という神様でした。うさぎをかわいそうに思った帝釈天は、その姿を「自己犠牲の尊さ」を説くお手本として、月に残すことにしたということです。

日本古来のお月見の日や楽しみ方

十五夜に次ぐ美しい月「十三夜」

「お月見」といえば、中秋の名月である「十五夜」が一般的です。しかし、日本には十五夜以外にも美しい月を見られる日がありますよ。

たとえば、「十三夜(じゅうさんや)」は、十五夜に次いで美しい月といわれています。新月から数えて13日目の月を意味し、十五夜の約1カ月後にあたるので「後の月」ともいいます。

十五夜は中国に由来しますが、十三夜は日本発祥の風習です。十五夜と同様に、十三夜でもお団子やススキをお供えしてお月見を楽しみます。

また、十五夜と十三夜を合わせて「二夜の月」といいます。一方の月だけを見ることを「片見月」といい、縁起がよくないとされていますよ。ぜひ、どちらの夜も美しい月を見上げて楽しみましょう。

田の神が山に帰る日「十日夜」

十日夜は、「とおかんや」または「とおかや」と読み、旧暦の10月10日に行われる秋の行事です。新暦では、旧暦から1カ月ずらした11月10日に行う地域が多いようですよ。

また、地域によっては、十五夜、十三夜の次に、その年の3回目のお月見を行うこともあり、「三の月」ともいわれています。

しかしながら、十日夜はお月見をするための行事ではありません。十日夜は、「収穫祝い」の行事で、無事に収穫を終えたことを意味しています。

十日夜は、東日本を中心とした行事で「刈り上げ十日」ともいい、田の神が山に帰る日とされています。秋の収穫に感謝し翌年の豊作を願って、田の神にぼた餅などをお供えします。同じような意味で、西日本では「亥の子」という行事がありますよ。

夜空を見上げて月の模様を楽しもう

日本では、月を見上げると、「うさぎが餅をついている」という模様が見えることで有名ですよね。子どものころ、ママもうさぎの姿を見ようと月を見上げた経験があるでしょう。

しかし、月の模様の見え方や捉え方は、国によって違います。たとえば、同じうさぎに見えるものの、中国では「うさぎが薬草を挽いている姿」として親しまれています。

また、日本から遠く離れた海外でも様々な違いがありますので、いくつかご紹介しますね。

・北ヨーロッパ「本を読むおばあさん」
・南ヨーロッパ「大きなはさみのカニ」
・カナダ「バケツを運ぶ少女」
・ベトナム「木の下で休む男性」

このように、国によって様々な模様に見えるのも月の魅力です。夜空を見上げながら、月の模様を楽しんでみましょう。

お月見にぴったりな子どもむけの歌三つ

文部省唱歌で満月にぴったり「月」

「出た出た月が」で始まる文部省唱歌「月」は、丸い月が夜空にぽっかりと浮かぶ情景をシンプルに表現した歌です。

「お盆のようにまん丸い月」が「墨のような真っ黒い雲に隠れた」など、自然の風景をお盆や墨といった身近な道具になぞらえて表現する部分が子どもにも伝わりやすく、ままごとのようなユニークさにあふれていますね。

また、3番の歌詞では、2番で雲に隠れてしまった月が再び美しい姿を見せた喜びを、1番とよく似た歌詞で表現しています。何度見ても月は美しく、見えなくなってもいずれは姿を現すという「変わらない安心感」が伝わってきます。

大好きなママの顔が見え隠れする「いないいないばあ」のような、ドキドキ感と喜びを感じられそうな歌ですね。
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