ご霊前はいつどこで使用するの?意味や渡し方のマナーを知ろう
ママやパパの身の回りで近しい人が亡くなり、不祝儀を用意しなければならなくなったということもあるでしょう。そこで今回は、ご霊前の意味と金額の相場、香典袋の表書きや中袋に書くときのポイント、ご霊前にまつわる覚えておきたいマナーなどについてお話しします。
ご霊前の意味と金額の相場を知ろう
ご霊前は四十九日法要以前に用いる表書き
これらの儀式に参列するときに香典を持参しますが、ご霊前はこのときの表書きに使用します。ちなみに四十九日の法要以前に用いる表書きとなっているので留意しましょう。
その昔お通夜やお葬式に呼ばれると、参列者はお線香や香木、抹香などを持参して亡くなった人の霊前に供えていました。それゆえに「香典」と呼ばれています。しかし今では葬儀による遺族の金銭的負担を減らすために、お金を包むようになったといわれていますよ。
ご霊前と間違えやすい表書き「ご仏前」
仏教では人が亡くなると49日間は「霊」として現世にとどまっています。しかし49日目には成仏し「仏」となるので「ご仏前」となるのです。四十九日の法要で香典を渡す場合、表書きについて迷うママもいるはずです。
四十九日の法要で成仏するとされているので、一般的には表書きは「ご仏前」を使います。また、四十九日の法要が死後49日目より前に行われた場合も、法要によって成仏するということで「ご仏前」となります。
金額の相場は故人との関係性や年齢による
故人がパパの会社の関係者である場合は5,000円は包むようにしましょう。最近ではその場で帰り間際に香典返しを渡されることが多いようですが、一般的に香典返しは2,000~3,000円ぐらいのものとなっています。3,000円では遺族の負担になるので気をつけたいですね。
ママやパパが30~40代で、故人がどちらかの祖父母、叔父叔母という場合には1万円を包むようにしましょう。個人が自分の身内だと遺族と捉えがちですが、既婚の場合は別家庭とみなされるので留意してください。
また、4と9は縁起が悪い数字なので避けるようにしたいですね。
香典袋の表書きや中袋に書くときのポイント
表書きは薄墨で手書きが望ましい
最近では弔事向けに薄墨の筆ペンやサインペンも販売されているので、自宅に1本買い置きしておくと便利かもしれません。
きれいな字を書く自信がない場合、スタンプを使いたいというママもいることでしょう。しかしスタンプだと失礼だと感じる遺族もいる可能性があります。字の美しさよりも、文字に気持ちが感じられることが大切なので、できるだけ手書きで書くようにしましょう。
またスタンプだとのっぺりした印象になり、薄墨にすることも難しいので要注意ですよ。
夫婦で葬儀に参列する場合は連名でもOK
しかし夫婦で葬儀に参列する場合や、個人と夫婦単位で仲がよかった場合はママとパパの連名でもOKとなっています。
書き方としては、世帯主であるパパの名前をフルネームで記入し、その左側にママの下の名前だけを記します。夫婦なので、中に包む金額は1人で参列するときの金額と同額で大丈夫です。
パパの知っている人が亡くなりママがパパの代理として参列する場合は、パパの氏名を記入し、左下の方にやや小さめの文字で「内」と書くのが一般的です。しかし最近はママが代理で参列した場合は夫婦連名にするという考えもあるようですよ。
家族連名の香典は親の名前だけ書けばよい
子どもが成人していて収入があるのであれば、夫婦の名前の隣に子どもの名前を記入することは可能ですが、まだ幼かったり収入がなかったりする場合は親の名前だけで十分です。
子どもに収入がなく香典を負担していないのにもかかわらず記名すると、遺族は子どもの分まで香典返しを用意するので金銭的に迷惑をかけてしまいます。
しかし、どうしても子どもの名前も書きたいというケースもあるでしょう。この場合、子どもの名前の隣に「幼稚園 年長」というように添え書きして遺族が分かりやすいようにするのも一案です。
ご霊前にまつわる覚えておきたいマナー
持参する際は袱紗に包むのが礼儀
袱紗に包む理由としては「お金を汚さず守るため」という意味合いがあるようです。袱紗も、クラシックな四角いタイプの布や金封状になっているもの、爪つきや台つきのものなど色々と販売されているので、ママが使いやすいものを選んでみましょう。
葬儀のような弔事に袱紗を使う際、紺や紫、深緑といった暗めの色を選ぶのがマナーとなっています。くれぐれも明るい色の袱紗を使わないように気をつけたいですね。