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北欧の子育て環境について知る。北欧に学ぶ子育てを楽しむヒント

北欧の子育て環境について知る。北欧に学ぶ子育てを楽しむヒント

国民の幸福度が高い北欧の国々では、どんな子育てが行われているのでしょうか?ここでは、出産から子育てまでしっかりサポートしてくれる、北欧の制度を紹介します。「その子らしさ」を大切にした北欧の子育てへの考えかたを取り入れて、あなたも育児をしてみませんか?

北欧での子育て環境について知る

日本と同じく働く女性の割合が高い

北欧の国々は社会保障制度が充実していて、女性も働きやすそうというイメージがありますよね。日本よりも働く女性の割合が高そうですが、実は働く女性の割合は日本とかわりません。

【働く女性の割合】
・アイスランド 88.8%
・ノルウェー 72.8%
・日本 72.8%
・デンマーク 72.0%
・フィンランド 67.6%
・スウェーデン 60.8%

また、女性の就業率は北欧と同じ水準の日本ですが、女性の管理職の割合は北欧に比べて低いようです。

【女性の管理職の割合】
・スウェーデン 44.0%
・フィンランド 41.5%
・ノルウェー 41.4%
・アイスランド 38.0%
・デンマーク 37.4%
・日本 9.3%


主要統計 - OECD.orgより:https://www.oecd.org/

働き方に柔軟性があるため育児と両立できる

北欧と日本では働く女性の数は変わらないのに、出生率が日本より高いのはなぜでしょうか。その理由に、北欧の「子育てと育児を両立しやすい環境」があるようです。

国によって多少の差はありますが、育児休暇が充実しています。ノルウェーでは、最大59週の出産・育児休暇が取得でき、その間給料の80%が支給されます。また待機児童は0、夕方4時までの勤務が可能、子どもの疾病休暇が10日間与えられるなど、ママでも働きやすい環境が整っています。

ほとんどの人が最大限に休暇を取ることが当たり前になっているので、出産を理由に仕事を辞める女性もほとんどいません。また、法律で育児休業を取っても、今ついているポジションから降格させてはいけないと定められています。

6歳児までにかける公費の割合が高い

北欧は将来国を支えていく子どもたちを大切に育てようという意識が高く、子育てや教育にかける投資の割合が高いです。日本と比べるとその差は約2倍も違うんですよ。

また、北欧では子育てにかかる費用を心配して出産できないということが少ないようです。どの国も妊娠中の検診から出産費用までまったくお金がかかりません。教育費や医療費も無料。ちなみに大学の授業料も無料なんですよ。

保育園やベビーシッターなどはお金がかかりますが、所得に応じて大幅な減額制度があります。

フィンランドでは、妊娠すると、「アイティウスパッカウス」と呼ばれる大きな箱が送られてきます。箱の中には、赤ちゃんの服やオムツ、ミルクのなどの他にも防寒着やお布団まで、至れり尽くせりといった内容です。

北欧に学ぶ子育てを楽しむヒント

他の子どもと比べず、長所を伸ばす

北欧は日本のような学歴社会ではないので、学校でよい成績を取ることよりも、その子らしい生き方を見つけることに重点がおかれています。フィンランドには「ライバル」という言葉すら存在しないそうです。

北欧の公立学校では少人数制で、定期テストがない国も多く、ディスカッション形式の授業も多く取り入れられています。また、裁縫や工作、プログラミングなどの技術を身につけることにも力を入れているようです。

他の子どもと比べることはせず、一人ひとりの個性を大切にして育てていきます。子どもが好きなことや得意なことを伸ばしてあげようという考えが基本にあるので、子どもが特にやりたくないことや苦手なことを学校や家庭で無理にさせるのではなく、見守ってあげるのが北欧流の子育てです。

身体を使って学ばせる

北欧では放課後に塾に行く習慣や夏休みの宿題もありませんが、世界的にも子どもの学力が高い理由はどこにあるのでしょうか。

学ぶ意欲や、心身の健康についての研究が進んでいるフィンランドでは、想像力を発達させる、手先を使った教育が充実しています。手芸や工作の授業時間が多くとられ、自分でイスやテーブルなども作れるようになるのだとか。

手は「第2の脳」とも呼ばれており、手先を使った作業をすると脳が活性化され、思考力や記憶力も向上するようです。また、創造的な活動をすると右脳が刺激を受け、子どものやる気を高める効果も期待できます。

工作などの手先を使った時間を長くとることで、脳が活性化され、短い授業時間でも算数や国語を効率的に学習することができるようですね。

子どもの個性を尊重する

北欧では子どもも1人の人として尊重されています。「その子のあるがままの姿を尊重する」という考えかたが基本にあるので、日本のように「しつけ」と称されるものはなく、親の考えを押し付けることもないようです。

教育の現場では「いかにその子の個性を引き出し、伸ばしていくか」ということを目標として定めています。学校の授業では、芸術やディスカッションなど自由に表現できる場を多く設け、表現したものを認め合う教育が行われています。

先生も子どもたちが描いた絵を見て、上手な子だけをほめるのではなく、一人ひとりいい所を見つけてほめていきます。北欧では小学校まで通知表がないのが普通です。そのため、劣等感によって登校拒否になってしまう子どもも少ないようです。

我が家でもできる?北欧の子育て

北欧発祥の森のようちえんを体験

森のようちえんとは、その名前のとおり、保育を森の中で行う幼稚園です。子どもたちは雨の日も雪の日も森に集まり、森の中で遊びます。

先生たちは子どもたちの活動を禁止するようなことはほとんどしないどころか、子どもたちの遊びにも介入せず、見守ります。先生たちは、森でのルールや危険な場所を教え、本当に必要なときにだけ手助けをしてあげるそうです。

もともと森のようちえんは、子どもを自然の中で育てたいと思った1人のお母さんが始めた活動です。ママが子どもを自然の中に連れ出し、自由に遊ばせれば、それが森のようちえんです。

日本にも森のようちえんがあります。また、週末イベントで「森のようちえん」を開催している団体があるので、参加してみるのもいいでしょう。
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