新生児がのけぞるのはなぜ?のけぞるそのわけと気になる病気
のけぞりだけでは判断できない病気
複数の原因でおこる「脳性まひ」
ママが妊娠高血圧症候群であったり、赤ちゃんがトキソプラズマなどの先天性感染症にかかっていたり、引き金になるといわれている原因はいくつかあって、複数の原因が重なって脳性まひはおきるといわれています。
のけぞり方が普通とは違うので、医師が見れば脳性まひなのかどうかは判断できるそうです。ほかにも、「ミルクや母乳がうまく飲めない」「首がなかなかすわらない」など発達の遅れもみられます。のけぞりが多いだけでほかの症状がないなら、脳性まひの心配はまずいらないとのことです。
大きくなるまで判断が難しい「自閉症」
症状としては「ママと目が合わない」「抱っこを嫌がる」「笑わない」などがみられます。ただ自閉症の判断基準は、コミュニケーションに関するものが多く、その子の個性としてとらえることもできます。もっと大きくなって、はっきりした症状が現れるまでは判断できないのが現状です。
毎日のようにのけぞって抱っこを拒否されると、それだけでママはショックなのですが、さらに病気ではないかと心配もしてしまいます。でも判断はまだ待って、医師と相談しながら様子を見守りましょうね。
傷から菌が入って発症する「破傷風」
症状としては「ミルクを飲む力が弱い」「けいれんする」などがあり、けいれんしてのけぞった状態になることがあります。潜伏期間は1~2週間で、発症すると高い確率で10日以内に命を落とします。先進国ではほとんど見られなくなりましたが、発展途上国ではいまだに多くの新生児が発症しています。
脳性まひや自閉症とくらべて、破傷風は症状がはっきりあらわれ、命に関わる恐ろしい病です。異常を感じたらすぐに医師の診察を受けましょう。
赤ちゃんがのけぞるときの対処法
どんなのけぞりなのか観察してみよう
のけぞりが多くて、赤ちゃんが病気ではないかと心配するママもいますが、病気が原因ののけぞりはごくわずかです。赤ちゃんののけぞりをよく観察してみると、ほとんどが運動したり遊んだりしているだけなのです。泣いてのけぞっているなら、それはママになにか伝えたいのであって、病気ではないでしょう。
性格によって、単にのけぞるのが好きな子もいますし、嫌なことがあるとなんでものけぞってしまう子もいます。のけぞりもその子の個性だと思って、うまく付き合うようにしたいですね。
抱っこやお世話のやり方を変えてみよう
のけぞりが危険なのは、赤ちゃんが落ちてしまうからです。よくのけぞる赤ちゃんは、座って膝の上に乗せるように抱っこしてあげたり、スリングなどを利用して落ちないように抱いてあげたりしましょう。
片手で赤ちゃんを抱きながら、もう片方の手でほかの用事をすると、赤ちゃんがのけぞったとき、とっさにママが赤ちゃんを守れないこともあるので極力やめましょうね。ほかにもおむつ替えの台の上や、ベッドに寝かせるときは、のけぞることを考えて端には寝かせないようにしましょう。
不安なときはお医者さんに相談しよう
自閉症など、赤ちゃんが大きくならないと医師でも病気の判断をしかねるものもあります。「うちの子は病気かもしれない」と心配してママが暗い顔をしているよりも、「これがこの子の個性なのだ」と思って明るく対応できるとよいですね。
のけぞりを心配していた先輩ママに聞くと「今は元気に育っているし、心配はいらなかった」「のけぞりは元気のしるしだった」という声が。のけぞりが多いと心配してしまいますが、一時的なものであるケースも多いようです。
まとめ
病気である場合は、のけぞり以外にも特徴的な症状があります。のけぞるというだけで病気の心配はしなくても大丈夫ですが、心配なときは遠慮なく医師に相談しましょうね。
成長すると赤ちゃんはのけぞらなくなります。毎日のけぞって泣かれて困っているママも「小さな体で必死にのけぞっているのも今だけ」と思うと、ちょっと優しい気持ちになれますね。