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 幼児期のストレスの症状。子どものストレスとの向き合い方

幼児期のストレスの症状。子どものストレスとの向き合い方

子どものイライラが続いたり、元気がなかったりすると親は心配になりますね。夜は元気なのに朝になるとお腹が痛くなる子もいます。その原因、もしかするとストレスかもしれません。そこで今回は子どもに見られるストレスの症状や解消法などを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

幼児期の子どもに見られる症状三つ

(1)行動に変化が現れる

以前にはなかった以下の行動がいくつか見られる場合は、ストレスを感じているサインかもしれません。

・幼稚園や保育園を嫌がる
・口数が少なくなる
・家族に反抗的になる
・家から出たがらない
・好きなこと、興味があったことでもやりたがらない
・言葉や行動が暴力的になり、物を壊す
・少しの汚れが気になり、何度も手を洗ったり着替えたりする
・小さな物音にでも驚く
・親のそばから離れない、甘えがひどくなる
・ 一人になるのを怖がる
・よく泣いている

そのほかに、爪噛みをする、歯ぎしりをする、髪の毛を抜くなど、体を傷つけてしまうような行動が現れることもあります。

自傷行為につながる場合がありますので、注意して見てあげてくださいね。

(2)体の不調に現れる

ストレスは行動だけではなく、体調にも現れます。代表的なものはお腹が痛くなることですが、ほかにも様々な体の不調を訴えることがあります。

・食欲がない、あるいは過食になる
・体の痛みやかゆみを訴える
・眠れない
・夜尿が始まる、あるいは増える
・鼻血を出す
・吃音になる
・以前には見られなかったチック症が出たり、チックが激しくなる
・便秘や下痢

そのほかにも、強いストレスを受けると一時的に視力が落ちてしまうことがあります。目をこすったり、見えづらそうにしていたりするときは、医者に相談することをおすすめします。

また、不眠が続くと集中力が欠けてしまいますし、きちんと食事がとれないと体力が落ちてしまいます。命に危険が及ぶ可能性もありますので、早めに受診しましょう。

(3)言葉や表情に現れる

行動や体調の変化は比較的気づきやすいですが、言葉や表情の変化は微妙なため、気がつきにくいものです。以下のようなことがないか普段から注意しましょう。

・元気がない
・ぼんやりしている
・ささいなことで泣く
・笑わなくなる
・喜怒哀楽が激しい、あるいは無表情になる
・幼稚園や友だちのことを話したがらない
・ 一方的に話し、会話が成立しない
・話のつじつまが合わない

家と保育園や幼稚園とでは、表情や言葉づかいが違うことがあります。家では普通にしていても園では元気がない、またはその逆の場合もあります。

園での生活の中にストレスの原因があるかもしれないので、園で変わった様子があれば教えてもらえるよう、先生にお願いしておくことも一つの方法です。

子どものストレスとの向き合い方

ストレスの原因を見つけてあげよう

幼児期は家で過ごす時間が多くなりますので、家庭に原因があることも珍しくありません。まだ精神的に未熟ですので、親にとっては些細なことでも、子どもにはストレスになっていることがあります。

家庭で以下のようなことはありませんか?

・妹や弟ができて、ママやパパとの時間が減った
・仕事や下の子のお世話で忙しく、ママやパパとのスキンシップの時間が少ない
・兄弟げんかやトイレの失敗、食事が上手にできず叱られることが多い
・ママとパパ、ママとおばあちゃんなど家族の間で、けんかや争いが絶えない

ただし、引っ越しや幼稚園に通いだすなどの環境の変化や、お友だちの輪に入れないなど、外でストレスを感じている場合もあります。普段から「今日はどうだった?」と声をかける習慣をつけましょう。

スキンシップや会話を増やしてみよう

子どもは何よりも親からの愛情を望み、愛情を感じることで安心します。親にかまってもらえない寂しさや不安はストレスにつながります。

できれば毎日わずかな時間でも、子どもと向き合う努力をしましょう。そのときは家事や仕事の手を止め、子どもだけに注意を注いであげてください。

食事中は家族で子どもを中心に、その日にあった出来事を話すのがおすすめです。たくさん会話をし、自分の話を聞いてくれると感じると、不安なことや嫌なことでも話しやすくなります。

親とのスキンシップにより、愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌され、優しく親に触れられると親への信頼感が生まれます。

抱っこや手を握りながら、絵本を読んだり話をしたりするとより効果的ですので、試してみてくださいね。

好きなことでストレスを発散させてあげよう

幼児期の子どもはまだ情緒が発達しきっておらず、自分でストレスを認識したり解消したりすることが難しいものです。そのため、親が子どもに、息抜きができる時間やリラックスができる環境を作ってあげることが必要です。

好きなことを思いっきりさせてあげることは、ストレス発散につながります。楽しいことをすることとそれを認識することで、ネガティブな感情が減り、ポジティブな感情が増えることが期待できます。

できれば外で体を動かすような遊びやスポーツを親子で楽しむことが理想ですが、お家が好きな子もいるでしょう。その場合はお買い物ついでに少しお散歩をするなど、外の空気に触れると、気分がすっきりしますよ。

また興味がある習い事を始めると生活の中での楽しみが増えますし、仲のよいお友だちと遊ぶ時間を増やすのもストレス発散になるでしょう。

子どものストレス、耐性をつけるべき?

ストレスは子どもの成長に大切なもの

親として子どもにストレスを感じて欲しくないと思ってしまいがちですが、実はストレスは成長の上で大切なものだといわれています。

この先、苦手な先生のクラスになってしまうことや、得意ではないことに取り組まなくてはいけないこともあるでしょう。

避けて通れないこともありますから、ストレスを乗り越えていく経験は成長に欠かせません。ストレスの乗り越え方を覚えていくことは、社会で力強く生きていくための糧となります。

親は単にストレスを排除しようとするのではなく、和らげ、乗り越えるためのサポートを心がけてください。親としてはつらいですが、見守ることが大事なときもあります。

「ママはいつもあなたの味方だよ」と伝えてあげることを忘れないでくださいね。

幼児期にレジリエンスを育てよう

レジリエンスとは「逆境に負けない心」です。大人になったとき、ストレス社会で生き抜いていけるよう、レジリエンスを高めてあげたいですね。

レジリエンスを高めるために必要なことは以下の五つです。

・感情のコントロール
次々と起こるできごとに対し、一喜一憂しすぎないことが大切です。

・自己肯定感
自分を過小評価せず、頑張りを認めてあげましょう。

・自己効力感
自分は成長していると感じることが自信に繋がります。

・楽観性
ポジティブ思考になると楽観性が身につきます。

・人間関係
友だちを作り、信頼関係や絆を築きましょう。

規則正しい生活をさせ、疲れたときには休息も必要です。親は子どもを信じ、失敗してもまた挑戦できるように見守りたいですね。

無理はしないで相談することも大切

ストレスサインが続いたり、元気がなく辛そうなときには、医師やカウンセラーなどに相談することをおすすめします。

体調不良があるときは、まずはかかりつけの小児科を受診しましょう。その際に子どもがストレスを抱えていることを伝えます。体調不良がストレス性のものと診断されたり、心の傷が重いと判断されたりした場合は、精神科を紹介されることもあります。

子どもを精神科医に連れていくことに抵抗を感じることや、周りに反対され、どうしようか思い悩むことがあるかもしれませんが、子どもの心が壊れてしまう前に勇気を出して一歩踏み出しましょう。

子どもだけではなく、希望すれば親もカウンセリングを受け、アドバイスをもらうこともできますよ。
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