1歳の子どもがスプーンを拒否!いやいやの理由と親ができる対応策
離乳食完了期を迎える1歳ごろになると、離乳食に慣れて食べる量が増える赤ちゃんが多いようです。しかし、なかにはスプーンが口に入ることを嫌がり食べてくれない赤ちゃんもいます。なぜスプーンを嫌がるのでしょうか。今回は赤ちゃんがスプーンを嫌がる理由や親ができる対応策を紹介します。
離乳食期の1歳児がスプーンを嫌がる理由
赤ちゃんの舌の動きが追いつかないから
次に、指を口に入れて吸ってみましょう。舌は前後にしか動いておらず、固形物を食べるときに比べるとかなり単純であることがわかります。
生まれてからずっとミルクや母乳を飲んできた赤ちゃんの舌は、吸う動きはできるものの食べるときの動きには慣れていません。
ペーストなどの柔らかいものであればそのまま飲みこむことができます。しかし、硬い食べ物やスプーンが口に入ったときは舌の動きが追い付かず、口から押し出してしまうことがあるようです。
そもそも離乳食が嫌だから
赤ちゃんが離乳食を嫌がる理由として多いのは、「離乳食の味や食感が好みではない」「食べ物の硬さがあっていない」というものです。市販の離乳食ならよく食べるという場合はこのケースかもしれません。
また、食事の雰囲気が楽しくないから食べようとしない赤ちゃんもいます。お友だちの家に遊びに行ったときや離乳食を与える人が変わったときは食べるなど、雰囲気が違うと食べる量が多くなるようです。
さらに、母乳で育った赤ちゃんは離乳食よりも母乳のほうが好きということも多く、離乳食を食べようとしないこともあります。授乳回数を減らしたり断乳したりすると食べるようになるでしょう。
スプーンの感触が苦手だから
体が弱く自分で身を守ることができない赤ちゃんは、危険をいち早く察知するための鋭い感覚を持っています。視力は未発達ですが、視覚を補うために味覚、触覚、嗅覚、聴覚は非常に敏感です。
そのため、大人であれば不快と感じないような衣類の肌触りを痛がったり、野菜の苦みを感じて吐き出したりします。スプーンの冷たさや硬さ、舌に触れたときの感触を不快に感じるのも不自然なことではありません。
また、すくう量が多いと嫌がることもあります。「たくさん食べてもらいたい」という気持ちから量が多くなりがちですが、すくう量はなるべく少なめにするとよいでしょう。
色々なタイプのスプーンを試そう
シリコンや木製などスプーンの素材を変える
離乳食用のスプーンは一般的なプラスチックやステンレス製のほか、シリコンや木製のスプーンも販売されています。ステンレスのスプーンは薄くて硬い、木製のスプーンは厚みがあって柔らかいなど特徴が異なるのでいろいろな素材を試してみるとよいでしょう。
また、先が曲がったスプーンや深みのあるスプーンはこぼれにくいというメリットがありますが、舌を動かすのが苦手な赤ちゃんにとっては食べづらいこともあるようです。
先が平らになったスプーンや浅いスプーンなど、素材だけではなく形状も変えてみましょう。赤ちゃんが気に入るスプーンがきっと見つかりますよ。
赤ちゃんがすくいやすいスプーンを使う
1歳なら手づかみ食べでも問題ありませんが、スプーンの練習を始めてもよい時期です。赤ちゃんが自分で食べられるよう、専用のスプーンを用意してはいかがでしょうか。
1歳の赤ちゃんは手指が未発達なため、すくう動作がうまくできません。先が平らになっていたり柔らかくなっていたりなど、すくいやすいスプーンがおすすめです。
「自分で食べたい」という気持ちを満たすことができるスプーンがあると、ママも赤ちゃんもストレスなく食事を楽しむことができそうですね。
赤ちゃんの口や手の大きさに合うものを用意
サイズを選ぶときは食べ物をすくった状態をイメージし、大きく口を開けなくても入れることができる大きさのものを選びましょう。すくえる量が少なくなってしまいますが少し小さく感じる程度の方が余裕があってよいかもしれません。
練習を始めたばかりのころはコントロールがあまりうまくないので、柄が短めで適度な太さのあるスプーンがおすすめです。
また、1歳ごろの赤ちゃんは手首をあまり動かしません。柄が大きくカーブしたスプーンならすくいやすく食べやすいかもしれません。