幼児期の人間関係トラブルを知ろう。子どもや親同士のトラブル対処法
幼児期の子をもつママは、わが子のお友達とのケンカやトラブルについて心配になりますよね。トラブルの原因が分かれば未然に防げることもあるでしょう。万が一トラブルが発生したとしても、親同士のトラブルにまで発展するのは嫌ですよね。ここでは失敗しないためのトラブル対処方法なども紹介したいと思います。
幼児期の子ども同士のトラブルやケンカ
コミュニケーションの未熟さが原因
お友達とどう関わっていったらよいかわからずに叩いてしまうことや、お友達が困る様子が楽しくてわざと意地悪をしてしまうことがあります。このように本人に悪意があって叩いたり意地悪をしたりしているわけではない場合が多いようです。
特定の子を叩いたり意地悪をしたりする場合は、その子のことが好きだからというのが理由として考えられます。いつも泣かされている方の子も、意地悪をする子のことが好きだから一緒にいることが多いようです。
また、幼児期は言葉の発達が十分ではありません。嫌なことをされた、機嫌が悪い、集中しているときに邪魔をされたときなど、不快な気持ちを上手に伝えられないもどかしさから手をだしてしまうということもあります。言葉やコミュニケーション能力の発達とともに、このようなトラブルは少なくなってくるようです。
年齢でトラブル、ケンカの内容が変化
【1歳】
1歳は一人遊びをする時期です。自分の物、人の物という意識がなく、おもちゃを取り返してしまうというトラブルがあります。
【2歳】
おもちゃをとったりとられてしまったりというトラブルに加えて、順番を守れずに、お友達を押しのけて自分が先に進もうとすることもあるでしょう。自分の気持ちを言葉で表現できず、手をだしてしまうことも珍しくありません。
【3歳】
言葉やルールを理解できるものの、まだ自分の気持が勝ってしまうことが多い時期です。「おもちゃを貸してくれない」などというトラブルのほかにも、コミュニケーションがうまくとれないために「意地悪をされた」と感じてしまうことがあるようです。
【4・5歳】
この頃になると特定のお友達に対する好き、嫌いという感情が芽生えます。遊びのメンバーに入れてもらえないなど、仲間はずれにされてしまうというトラブルもでてくるようです。
幼稚園での子ども同士のトラブル対処法
園の中で起きたトラブルは園で解決
先生方も子ども同士のトラブルで実際に何が起きたかをすべて把握することは難しく、家に帰ってから子どもの話をよく聞いてみると、園から聞かされた話と違うこともあるでしょう。そんなときは、直接相手の親に連絡するのではなく、園に相談してみましょう。改めて、先生が双方の話を聞いたり、子ども同士の話し合いの場を設けてくれたりすることでしょう。
また、自分の子どもは関わっていなくても、トラブルを目撃してしまうと「実は〇〇ちゃんがね」と当事者の保護者に伝えたくなることがあるかもしれません。しかし、問題をさらにこじらせてしまう危険性があるので、このような場合も園に報告しましょう。
親は少し離れて見守ることが大切
ある日のダンスの時間です。AくんはBちゃんと踊りたいと思っていました。しかし、BちゃんはすでにCくんと手をつないでいます。AくんはCくんに「代わって」とお願いしましたが、Cくんに断られてしまいました。Aくんは悲しくなって泣いてしまいます。Aくんはお家に帰ってママに「Cくんにいじめられた」と報告しました。
あなたがAくんのママだとしたらどう思うでしょうか?きっと心配になることでしょう。しかし、子どもの話だけでは見えてこない面もあるということを忘れず、ちょっと距離を置いて見守ってみましょう。ただ、悲しい思いをした子どもの気持ちには寄り添ってあげてくださいね。
怪我をさせてしまった!謝罪の電話は必要
かすり傷くらいであれば電話での謝罪でよいと思いますが、相手の親御さんの反応次第で、菓子折りを持って相手のお家に謝罪に行く必要が出てくる場合もあるでしょう。園によってはこのような行為を禁止している所もあるようなので、基本的には園の方針に従ってください。
どのように対応したらよいのか不安な場合は、園に相談してみるのもよいでしょう。過去の事例や、怪我をさせたことを伝えたときの相手の親御さんの様子などを知ることができるかもしれませんよ。
子どもだけじゃない!親同士のトラブル
どんなことで親同士がトラブルになるの?
自分の子どもの言い分だけでは状況を明確にすることができないにもかかわらず、自分の子どもの言い分だけを鵜呑みにしてしまう親も一定数いるようです。また、「小さな子どものケンカに入ってきて…」などという悪口を周りのママ友に広められてしまい、周りを巻き込んだ恐ろしいトラブルになってしまったという話もあります。
どうしても園の指示などで直接話をしなければならないときは、責めるような口調は避け、冷静に話をするように心がけましょう。
親同士のトラブル回避のアイデアは?
先ほどもお話ししましたが、できるだけ直接相手の親とコンタクトを取ることを避けることがトラブル回避に繋がります。自分の子どもが園から帰ってきて「◯◯ちゃんにいじめられた!」と泣きながら訴えられたら親もうろたえてしまうかもしれません。しかしそのようなときでも、子どもの話を鵜呑みにせずにまずは園に事実確認をし、どのように対応すればよいのか相談してみるとよいでしょう。
また、日頃から子どもが素直に話ができる信頼関係を築いておくことが大切です。どんなことでもまずは子どもの話をきちんと聞きいてあげましょう。そして、子どもの気持ちに共感し、思いを受け止めてあげることが大切です。