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乳児がテレビを見ることの影響とは?五感への影響と見せる際の注意点

乳児がテレビを見ることの影響とは?五感への影響と見せる際の注意点

パパやママの情報収集や息抜きのためにテレビは欠かせないツールの一つですが、乳児がいるとテレビを見せることでどんな影響があるのか気になるところですよね。今回はテレビの音や光が赤ちゃんの五感や脳に与える影響や、見せるときにどんなことに注意したらよいかについて解説していきます。

乳児がテレビを見ると視力がわるくなるの?

乳児の視力の発達について

生まれたばかりの赤ちゃんの目はまだ見えておらず、生後1~2カ月でも視力は0.01から0.02程度なので、ほとんど見えていない状態です。そこから少しずつ近くにあるものを見つめるようになり、2カ月目には色も認識できるようになります。

3カ月以降、視力は上がり続けて、両目の焦点が合いだすと人の形もなんとなくわかるようになり、生後5カ月で0.04以上になるとママやパパの笑顔も認識できるようになります。

生後半年にはお座りができることで見える範囲が広がり、1歳には視力は0.2以上になり小さいものでも見えるように。その後1歳から3歳の間に1.0近くまで視力がのびます。

このように乳児の視力はゆっくり少しずつ成長していきます。

乳児の視力が弱くテレビを見ていない

乳児の視力がよく見えるようになるのは1歳頃からで、生まれたばかりの頃はほとんど見えていません。一見テレビに注目しているように見えても、実はよく見えているわけではないのです。

乳児はテレビから色々な音が聞こえたり、色が変化したりする様子に惹かれてテレビが気になっているだけといえます。また乳児の視力はとても弱く、テレビの方を見ても目にはあまり影響がないといわれますが、乳児の視力低下とテレビに関する研究結果がないため、影響についてはっきりしたことはわかっていません。

そして気をつけた方がよいのはテレビを横から見ることです。癖になると左右の目で同時に物を見る力が育たなくなり、斜視になりやすくなるといわれています。

乳児はテレビの光の影響をうけやすい

テレビを至近距離で見たからといってすぐに目の発達に悪影響を与えることはないとされていますが、光の刺激が強いフラッシュのある画像を見たり、至近距離で1時間以上見続けたりしたときに、影響がないかはわかっていません。大人でもテレビを近くで見続けると頭痛がすることもあるので、乳児にとっても非常に刺激が強いといえるでしょう。

できる限りテレビの光を避けた方が安心です。できたらテレビの前に柵をつくるなどして、2m以上は離すようにしましょう。

月齢が低い乳児ほど視力が未発達ではっきり見えないため、必要以上にテレビに近づいてしまうケースがあります。テレビをつけているときは、なるべく一緒に近くで見るなどして見守ることが大切です。

乳児にテレビの音は悪影響なの?

テレビの音はママの声を消してしまう

乳児の聴覚は大人よりも未熟です。大人のように雑音の中から相手の話し声を聞き分けることができないといわれています。そのため、絶え間ない雑音の中に長時間いた乳児はママの声と雑音の区別がつかず、ママの声に対する反応が鈍くなるといいます。

咳やくしゃみの音、突然なる電話の着信音でさえも乳児にとっては聞こえを遮断させる材料に。テレビをつけていれば一気に音があふれますので、容易にママの声が消されてしまうということがわかります。

アメリカの医療研究機関の最新の調査研究では、「雑音が幼児に与える影響は深刻で言語学習の妨げになる可能性がある」ということを明らかにしました。ママの声だとしっかりわかってもらうためにも、テレビの音には気をつけるようにしましょう。

言葉を覚えるのが遅くなることがある

乳児はママの言葉を何度も聞くことで覚えて会話ができるようになっていきます。長時間のテレビの音が雑音として聞こえてしまうと、乳児はママの声を認識できなくなり、言葉の発達に悪影響を及ぼし、言葉を覚えるのが遅くなるといわれます。

そして乳児は自分の声に反応してもらうことでも会話の練習をしますが、テレビを見続けることでママとの会話にキャッチボールが不足してしまいます。またテレビに慣れて受け身のコミュニケーションが定着してしまうと、自分から「遊びたい」などの気持ちを表現しなくなってしまい言語発達の遅れにつながる可能性も。

日本小児科学会でも「2歳以下の赤ちゃんに長時間テレビを見せ続けることが言語発達の遅れにつながる」と発表しているので注意が必要です。

夜のテレビは睡眠の妨げになる

夜にテレビを見せることは、赤ちゃんの睡眠の妨げになりますので注意しましょう。テレビの音や光は脳に刺激を与えてしまい、なかなか寝つけない状態を招きます。

大人でもテレビやスマートフォンを寝る直前まで見ていると寝つきがわるくなりますが、乳児も同じです。また、いつもテレビがついていて音や光が絶え間なく続く状態だと、昼と夜の区別がつきにくいため、寝つきにくくなるともいいます。

これは乳児の中で昼は明るく周りの音がよく聞こえ、夜は暗くて静かであるという感覚がつきにくくなるためです。夜は暗くて静かで自然と眠くなるという体のリズムをテレビが崩してしまい、なかなか寝つけず睡眠を妨げることにつながりますので、テレビは時間を決めて見るようにしましょう。

乳児がテレビを見るときの注意点

テレビのつけっぱなしはやめよう

長時間のテレビは乳児の言葉の発達に影響を及ぼすことがわかりました。しかし朝の天気をチェックしたり、たまには息抜きでドラマを見たりとテレビを見たいこともあると思います。

日本小児科医会によると、2歳まではテレビを控えるべきとの提言がありますが、実際はなかなか厳しいのではないでしょうか。テレビをまったく見せないというのは難しいので、1日のうち2時間以上の長時間視聴を、できれば避けるようにしましょう。

またテレビのつけっぱなしはやめておきましょう。つけっぱなしにすることで知らずに長時間テレビを見てしまいますので、テレビはこまめに消すようにするとよいですよ。

日頃から時間を決めてテレビを見るようにする癖をつけると取り組みやすそうですね。

授乳中や食事中はテレビは消すようにしよう

授乳中や食事中はなるべくテレビを消すようにしましょう。授乳や食事は乳児にとって生命を維持するために大切なものです。

その間にテレビがついていると乳児の集中力が下がってしまい、思うように飲めなかったり食べられなかったりすることがありますので注意が必要です。またテレビに集中してすることで、食べ物への興味関心が薄れてしまい、食育にもよくありません。

環境を整える意味でテレビは消すようにしてくださいね。また授乳中にはママが赤ちゃんを「かわいい」と思うことがホルモンに影響し、母乳の出がよくなるといわれます。

乳児とのコミュニケーションを深めるためにも、ママも授乳中はテレビやスマートフォンをなるべく控えてみてくださいね。

テレビを見る角度に注意しよう

乳児にテレビを見せるときには、見せる角度にも気を配りましょう。テレビとの距離が離れていても斜めから見ていたり、見上げるように見ていたりすると、その見方が癖になってしまいます。

見方に癖がついてしまうと物を見るときに顔を傾けるようになります。その結果首の筋肉のバランスがわるくなったり、片目だけ視力が低下したりといった悪影響がでることも。

また両目のバランスがわるくなることから斜視になることもあるようです。テレビを見せるときは適度な距離をとり、テレビの真正面から見せるようにするとよいでしょう。

また、テレビを見せるときの高さも気をつけましょう。椅子に座ったりテレビの高さを調節したりするなどして、目線の高さにテレビがくるようにするとよいですよ。
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