新生児の胸囲の正常値とは?測定方法や不安なときの相談場所をご紹介
新生児の胸囲にも個人差があるということを分かっていても平均値や正常値が気になったり、少し値が違うと心配になったりするママもいるかもしれません。そこで、こちらでは赤ちゃんの正しい胸囲の測定方法や頭囲との関係、不安なときの相談窓口などをご紹介します。
目次
- 新生児の平均胸囲と正常値について
- 新生時期の赤ちゃんの平均胸囲
- 正常値の目安になるパーセンタイル値とは
- 赤ちゃんの胸囲が正常値外のときは
- 新生児の胸囲測定の目的と頭囲との関係
- 胸囲と比較すると頭囲の異常を見つけられる
- 出生時は胸囲より頭囲のほうが大きい
- 新生児には胸が膨らむ赤ちゃんもいる
- 新生児の胸囲が増えない場合は?
- 母乳、ミルク量の見直し
- あくまで成長には個人差がある
- 不安なことは新生児訪問で相談してみよう
- おうちで赤ちゃんの胸囲を測ってみよう
- ママにもできる胸囲の測り方
- ママが胸囲を測る際の注意点
- 新生児訪問で測ってもらうこともできる
- 不安なときに知っていると安心な相談所
- 自治体や民間の相談室
- 不安なときの相談ダイヤル
- どこでも相談できるオンライン相談室
- まとめ
新生児の平均胸囲と正常値について
新生時期の赤ちゃんの平均胸囲
生まれたばかりの赤ちゃんの平均胸囲は約32cmのようです。新生児期は男の子も女の子もほとんど差はありません。少しずつ大きくなっていくように思えますが、実際には生後6カ月近くまでの成長速度は予想以上に速いと感じるでしょう。
男の子も女の子も、生後1カ月では平均胸囲が約37cmとなっています。1カ月で約5cmも大きくなっているなんてびっくりですね。
正常値の目安になるパーセンタイル値とは
パーセンタイル値は、調査対象全体の人数を100として小さい数字から数えて何番目かというのを%で表示する方法です。たとえば、10パーセンタイルだとすると、小さい数字から10番目ということになります。
発育曲線は母子手帳にも記載されていますので、赤ちゃんの成長がどのくらいなのかの目安を知りたいときの参考にしてみましょう。基準の数値に当てはまらない場合でも、発育曲線に沿って同じようなカーブになっていれば、それほど心配しなくてもよいかもしれません。
赤ちゃんの胸囲が正常値外のときは
胸囲について見た場合、生まれたときから大柄の子は小柄の子に比べて多少大きいこともあるため、胸囲の大きさだけで何か異常があるのかどうかということは判断できません。また成長速度にも個人差があるので、初めは正常値を少し外れていた場合でも、少しずつ正常値の範囲内になっていくこともあるようです。
胸囲に比べてあまりにも頭囲が小さい場合は、脳の発育に問題がある可能性がありますので、かかりつけの小児科で相談するとよいでしょう。
新生児の胸囲測定の目的と頭囲との関係
胸囲と比較すると頭囲の異常を見つけられる
たとえば、胸囲に比べて頭囲が小さい場合は小頭症の可能性が考えられますし、1歳を過ぎてしばらく経っても頭囲に比べて胸囲が小さい場合は水頭症の可能性が考えられます。早く発見することで、治療方法の選択の幅が広がり、正常な機能や発育の維持に役立つかもしれません。
何人かの友人ママに聞くと「そこまで測るのは大変だし測っていない」という意見が多数ありました。赤ちゃんが動いて測定しにくいとは思いますが、念のために測定しておくと安心ですね。
出生時は胸囲より頭囲のほうが大きい
厚生労働省が公表している平成22年乳児身体発育調査によると、胸囲と頭囲の発育パーセンタイル値の中央値では以下のような結果が出ています。
【男の子】
・出生時…胸囲32cm、頭囲33.5cm
・1歳…胸囲46.1cm、頭囲46.2cm
・2歳…胸囲49.2cm、頭囲48.7cm
【女の子】
・出生時…胸囲31.6cm、頭囲33.0cm
・1歳…胸囲44.8cm、頭囲45.1cm
・2歳…胸囲47.9cm、頭囲47.5cm
新生児には胸が膨らむ赤ちゃんもいる
赤ちゃんはママのお腹のなかにいる間に、胎盤を介して女性ホルモンをもらっています。その影響で乳腺が発達し、男の子か女の子かに関係なく新生児には胸が膨らむ赤ちゃんもいるようです。また乳房にコリコリとしたしこりのようなものができたり、乳首から白い汁(魔乳)が出たりすることもあります。
ママから赤ちゃんに移行した女性ホルモンは、2~3週間で自然消滅し、胸の膨らみも無くなってくるので、何もせず様子を見ることが大切です。生後1カ月程度続く場合もあるようなので、慌てないようにしましょう。
新生児の胸囲が増えない場合は?
母乳、ミルク量の見直し
赤ちゃんの胸囲が増えていない場合、胸囲だけでなく体重も増えていないことがほとんどです。新生児のころに体重がしっかり増えていないときは、母乳やミルクの量を見直すことが大切ですよ。
とくに、母乳の場合は、赤ちゃんがどのくらいの量を飲めているのかが見て分かりづらいので、授乳前後に赤ちゃんの体重を量るとよいでしょう。少ないときは母乳を与える回数を増やすか、ミルクを与えるようにしてみてくださいね。
あくまで成長には個人差がある
退院して赤ちゃんとの生活が始まると「ちゃんと成長しているかな」とネットや母子手帳などで平均値を調べて赤ちゃんと比べることもあるかもしれません。胸囲が小さすぎたり、大きかったりすると不安になるママも多いですが、個人差があるということを頭に入れて神経質にならないように注意しましょう。
母乳(またはミルク)をしっかり飲んでいるか、ご機嫌はよいか、など赤ちゃんの毎日の様子に目を向けてみてくださいね。
不安なことは新生児訪問で相談してみよう
新生児訪問は母子保健法第11条で定められているもので、保健師さんがお家に来て赤ちゃんの体重や身長などを測ってくれます。また母乳やミルクをどのくらい飲めているかもチェックしてくれ、ママの困っていることや不安な気持ちをじっくり聞いてくれるでしょう。
小さな赤ちゃんを連れては病院に行くのも大変なので、保健師さんが来てくれるタイミングに気になることは聞いておいたほうがママも安心して過ごせますよね。