頭金なしでマンションを購入したい!メリットデメリットと注意点
マンションを購入したいけれど頭金なしでは不安があり、なかなか購入に踏み切れないというママが多いのではないでしょうか。そこで今回は頭金についておさらいをしつつ、頭金なしでマンションを購入した場合に得られるメリットやデメリット、ローンを組む前に知っておきたい注意点について紹介していきます。
まずは「頭金」についておさらいしよう
マンション購入時の頭金とは
マンションを購入するときには建物の購入費用である「物件価格」と、仲介手数料や固定資産税といった「初期費用」の二つの費用がかかり、これらの費用は住宅ローンや現金で支払いをします。そして頭金とは、この物件価格に対して現金で支払う部分のことをいいます。
頭金は必ずしも支払うべきお金ではありません。しかし、頭金を支払うことができれば住宅ローンの借入総額が減るため、毎月の返済額を減らすことができます。さらに、住宅ローンの借入額を少なくすることで住宅ローンの利息が減るため、無駄な出費を抑えて将来のための貯金にまわすこともできます。
住宅購入時の理想の頭金の割合
しかし、頭金が少ないと利息が増えるなどのデメリットもあるため、現在の理想の頭金の割合は物件価格の1~2割といわれています。
実際に住宅金融支援機構が発表している「フラット35利用者調査」でも、マンションを購入した人たちの頭金の全国平均は、2010年度は購入価格の20.0%だったのに対し2018年度は16.1%であり、減少傾向にあることがわかります。
親からの援助を頭金にあてるのもよい
通常、人から財産をもらうと贈与税の課税対象になるのですが、住宅を購入するために親から援助を受けた場合は、年齢や所得などの条件を満たせば一定の金額まで贈与税が非課税になる「住宅取得等資金贈与の非課税」という制度を利用することができます。
非課税限度額は契約時期や消費税率、住宅の種類によって異なり、例えば契約の締結日が平成32年4月1日(消費税率は10%)である場合、省エネ等住宅であれば1,500万円、それ以外の住宅であれば1,000万円までが非課税になります。
頭金なしで家を買うメリットとデメリット
住宅購入時の優遇措置を存分に受けられる
住宅ローン控除とは「住宅借入金等特別控除」という制度の通称で、住宅ローンを利用して住宅を購入した場合に、住宅ローンの残高に応じた金額が所得税から控除される制度のことをいいます。頭金なしだとその分住宅ローンの残高が多くなるため、より多くの控除を受けることができるのです。
ただし、住宅ローン控除を受けるためには借り入れした人の合計所得や住宅ローンの返済期間などさまざまな適用条件を満たす必要があるため、住宅ローン控除を受けることができるかどうかをあらかじめ確認しておくと安心ですね。
教育資金などを手元に残すことができる
しかし、頭金なしでマンションを購入すれば、その分手元に現金を残すことができます。不測の事態に備えて家族みんなが安心して暮らしていけるくらいの貯蓄を残すことができるので、これは頭金なしの大きなメリットといえるでしょう。
一般的に3~6カ月程度生活できるくらいの貯蓄が必要だといわれているため、現在の貯蓄や将来に不安がある場合は頭金なしでマンションを購入して、お金に余裕ができたら繰り上げ返済をするという選択肢もありますよ。
ローン金利が高くなり支払の総額も多くなる
すると支払総額も多くなるため、頭金をなしにして手元に現金を残しておいたとしても、結局将来的に手元に残せるお金が減ってしまう可能性があります。また、マンション購入後も管理費や固定資産税など、住宅ローンの支払い以外にもさまざまなランニングコストがかかるため、最後まで住宅ローンを支払うことができるのかどうかをよく考えておきましょう。
頭金なしで購入する際に知っておきたいこと
自分たちが払えるローン総額を正しく知ろう
まずは収入や生活費、子どもの教育費などが将来的にどう変動していき、その結果手元にどれくらい現金が残るのか将来の見通しを立て、そこから自分たちが支払うことができる住宅ローンの予算を出します。
次に、手付金や印紙税、仲介手数料、登記費用などの初期費用がどれくらいかかるのかを計算しましょう。そして先ほど計算した住宅ローンの予算から初期費用を引くと、自分たちが支払うことができるローン総額が算出できます。新築マンションを購入する場合にかかる初期費用は購入価格の3.0~5.0%くらいといわれているため、見落としがないように気をつけましょう。